異世界をスキルブックと共に

気のまま

決戦2日目開始

「最後にもう一度聞いておくぞ、本当に貴様に主攻を任せて良いんだな?」


ん?何を今更言い出すんだ?もううちの奴らは配置に着いているぞ。


「ええ、任せてください。それよりも左軍と右軍の心配をした方が良いんじゃないですか?」

「ああ、だが今日は戦線を維持することに努める手筈だ。昨日ほどの被害は出まい」

「それなら良いんですが、そもそも私達みたいに攻撃力が高い人間とか王国にはいないんですか?ランクの高い冒険者とか……」


帝国にはエッジがいたからな、王国にも強い冒険者とかいるんじゃないだろうか?


「今回王国には各街からの援軍でA級冒険者までが参加してくれているが攻めるまでに至らないのが現状だ。やはりA級冒険者と言っても個人や少数のチームでの参加が殆どだ。昨日の様子だと単独、少数で魔物に攻め入ったり、さらに投石等で軍の隊列に穴が空いた場所に流れ込んできた魔物等に回り込まれ大多数が包囲された。その際いくら強者と言ってもなんとか抜け出すのが精一杯だ。やはり死を恐れぬ魔物があの数で来ると普通は手の打ちようがない」


そうか、王国にも高クラスの冒険者がいるがやはり魔物、アンデット達が問題か。

というかその言い方だと俺達が普通じゃないみたいだな。失礼な。

まぁあいつらの風貌を見れば言いたくなる気持ちは分からなくもないがな。

そう言いながら俺はゴブ朗達が待機している場所を見た。

昨日あれから問題無く強化が終わりいつも通りゴブ朗達魔物組が進化をした。

ゴブ朗がゴブリンキング、うさ吉が妖うさぎ、ポチがダークウルフに進化した。

熊五郎もファングレッドベア、巳朗がキラースネーク、ミノタウロスはパワードミノタウロスに。

他にもゴブリンナイトリーダーやゴブリンエリートアーチャー、ゴブリンエリートアサシンにゴブリンウィザード、クロウファングウルフ、オリーブウルフやミストウルフと多種多様に。

更にスカイホーク、グラディエータービーにキラーアント、跳び蹴りうさぎや突進うさぎに妖精うさぎとかなり個性的に進化した。

他にも色々種類が多くなっているが既に把握しきれない。

特に丸うさぎが妖精うさぎに進化したのだがあいついったいどうやってLVを上げたんだろうか?謎だ。

だが種族以上に皆の見た目がかなり変わっている。

皆一回りぐらい大きくなっているしこう言っちゃ何だが見た目が怖い。

ほら見てみろ、周囲の王国の兵士達なんて仮面を付けて顔が見えないはずなのに雰囲気だけで引いているぞ。

ただ進化して一つだけ問題があった。

皆の身体が大きくなったせいで一部の装備が合わなくなったことだ。

戦闘に関してはやはり昨日のエッジ戦で分かったように硬い装備があると防御力が全然違う。

帝国にはエッジより強い奴はいないかもしれないが油断はできない。

すぐにサイズ調整ができれば良いんだが俺の土魔法だけで作った物じゃないからどうしても時間がかかるらしい。

まぁ俺も戦場にいるから重傷者が出たら臨機応変に回復していこう。


「それで今日はいつ戦闘は開始するんですか?」

「お互いの布陣があと少しで終わる。その後どちらかが動き出したらそれが開始の合図だ。こちらは主攻の貴様と相談して動き始めようと考えているがどうする?」

「特に何もありませんよ。昨日打ち合わせた通りです。左軍と右軍で戦線を維持して頂けたら私達で中央を抜きます。最悪左軍か右軍の被害が増えるようでしたら壁の後ろまで撤退してください」

「そうか、なら私達は意地でも貴様達の負担にならぬよう徹底して戦線の維持に努めよう」

「そうして頂けると私達が相手にするアンデットが減るので助かります。それと後ろにうちのゴブリン

プリーストが控えていますのでもし怪我を負った人が増えて治療員が足りない時は使ってください」

「わかった。そう言えばそのゴブリンは昨日も我が軍の兵士達を癒やしてくれたらしいな。礼を言う」

「いえいえ、構いませんよ。ただ身重なので無理に使わないようお願いします」

「伝えておこう」

「では、私は仲間の元に向かいます。直ぐに始めますので準備をしておいてください」


俺はそう言うとゴブ朗達が待機している方へ歩き始めた。

ぱっと見周囲の兵士がゴブ朗達から距離を置いているからとても分かりやすい。

ゴブ朗聞こえるか?もう始めて良いらしいぞ。


《全員聞いたか!!昨日は俺も含め不甲斐ない結果に終わった……だが俺達は主様の御力によりさらなる力を授かった。その力を世界に知らしめ今日こそは主様の手を煩わせることなく敵を殲滅し主様より先に勇者を発見するぞ!!わかったな!!》

「《おおおおお!!》」


おお、凄い声量だ。

今回はちゃんと戦闘以外は拡声器を外しているようだな。

あんな大ボリュームを身近で聞いたら耳が痛くて戦闘どころじゃないからな。

しかし俺の手を煩わせないよう頑張ってくれるのは良いができれば俺も手伝いたい。

それになんで勇者を俺より先に見つける事を目標にしてるんだ?

そんなことを言われたらなんとしても先に見つけたくなるじゃないか。

さぁゴブ朗達の準備もできたことだし早速始めるか。


《行くぞ!!》


そのゴブ朗の掛け声と共に俺達は2日目の戦闘を開始した。


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コメント

  • コーブ

    「ゴブ郎」 名付け当初は個人的にすごく違和感が有って なじめない名前でした 今でもそうですがね でも最近は少し許容、他の魔物ネーミングもなぁ~↓… まぁ、何はともあれストーリーに救われてる魔物キャラ達の今後の奮闘を期待しております♪頑張れ作者さん♪

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