異世界をスキルブックと共に

気のまま

決戦4

「確かにあの壁は私達の仲間が造りましたが貴方がその方と話す事はありませんよ。私がその前に殺しますので」

「あら、その反応を見る限り本当に御仁みたいね。貴方の思い人だったかしら?」

「だったらどうだというのですか?貴方には関係がないでしょう?」

「確かに関係はないけどこれから奪うと思うと楽しみが増えるでしょ?」

「フフフ、面白い冗談ですね。貴方程度の存在が奪えると思っているのですか?鏡で今一度御自分を御覧になったほうがいいと思いますよ。」


エレナがそう言うと魔法で周囲の温度は上がっているはずなのになんだか寒気がしてきた。

会話するにしてもエッジとゴブ朗とはえらい違いだな。

どうやったらここまで雰囲気が悪くなるのだろうか?

会話してるだけだよな?


「まぁいいわ。その御仁は貴方をどうにかしてからゆっくり探すわ。それとさっき貴方私の魔法が発動前に避けたわよね?どうやったのかしら?」

「貴方は馬鹿なんですか?これから殺し合いをする相手に教えるわけがないでしょう?」

「それもそうね」

「ではこちらも1つだけ、先程か魔物を倒して勇者が文句を言うと言っていましたがアンデットを作りだしているのは勇者なのですか?」

「こちらの戦力を教えるわけないでしょう?自分で調べたらどうかしら?」

「そうですね、聞いた私が馬鹿でした。」


そうエレナが言うと同時にマリーナに向かい突撃し袈裟懸けに切りかかった。

しかしマリーナは事前に分かっていたように土魔法で壁を作りそれを防ぐ。


「あらあら、事を急く女は嫌われるわよ?」

「いらぬ気遣いですね。貴方と違って私は忙しいんですよ。」


そう言葉を交わすと再びエレナが壁を迂回するように火球を放つが先程と同様に女の周囲に土で造られた壁が出現し火球が女に当たるのを防いだ。


「それにしても凄い熱量ね。あまり長く貴方の相手をするのは疲れそうだからこちらも攻めさせてもらうわね」


マリーナがそう言うと周囲の地面が何か模様を描くように窪み出した。

これは・・・魔方陣か?

エレナがその魔方陣を消そうと火球を放つがピンポイントで壁が地面から出現しそれ防ぐ。

先程から防がれてばかりだがエレナは大丈夫だろうか?

地面の魔方陣が完成と同時にエレナを襲うように地面から幾つもの槍状の棘が突き出した。


「くっ!!」


エレナが地面から突き出た棘をなんとか躱すがその躱したエレナを追うように次々と突き出した棘がエレナを襲う。


「あらあら、さっき躱したのは偶然だったのかしら?それとも何か条件があるのかしら?」

「ですから教えないと言っているでしょう!!」


最後に地面から突き出した棘を躱しエレナはその棘を足場に高く上に跳んだ。


「上に跳んだら逃げ場はないわよ?」


マリーナはそう言いながらエレナが着地するであろう場所に魔法を展開しようとするが跳んでいるエレナが落ちてこない。

落ちてこない?

俺は急ぎエレナの方を見るとエレナの周囲が熱で歪んで見える。

少しずつ落ちてきているようだがいったいどういう原理で浮いているのだろうか?

しかしそれよりもエレナの頭上の方が問題だ。

今ゆっくり落ちてきているエレナの頭上にはかなり大きな火球が形成されていた。

あれを放つ気なのか?

当たったら周囲も巻き込んで凄いことになるぞ?


「小さな火球では埒が明きません。これで魔石共々粉々になりなさい」


エレナはそう言うと急ぎ防御態勢を取ろうとしていたマリーナに向けて特大の火球を放った。



「ねぇねぇ見てみて!!マーちゃん達のとこ凄いことになってるよ!!さすがにあの爆発を受けたらマーちゃんも怪我するかな?」


その小柄な女の子は戦争には不釣り合いな笑顔で今爆発があった方を指指しながらはしゃいでいた。


「そのマーちゃんと言う人はあの爆発を受けて怪我をする程度で終わるほど強いのですか?」

「うん、マーちゃんの魔法は凄いからね!!あの程度の爆発なら防じゃうんじゃないかな?前に1度火竜のブレスを防いだ事もあるからね!」

「火竜のブレスをですか?それほどの魔法使いですか・・・エレナさんは大丈夫でしょうか?」

「どうだろう?大丈夫だとは思うけど早めに加勢に行った方が良いよね」

「それにしてもこの子あまり強そうには見えないのですがこのまま倒しても良いのでしょうか?」

「良いじゃないかな?一応敵だし私達に危害を加えて来るなら尚更倒さなきゃ」


そうリンが言うと帯剣していた土ショードソードを抜いた。


「ですが何故ゴブ朗先輩は私をリンの補助に付けたのでしょうか?何か理由が・・・リン!!後ろに跳んで!!」


マリアの指示を聞いた瞬間いつもの癖か確認も為ずにリンは後ろへと直ぐに跳んだ。

リンが跳んだ直後そこに鉄で出来た大きな剣が振り下ろされ大きな音を立て地面へとめりこんでいた。


「これは・・・?」


急ぎその鉄の剣の持ち主を確認するように視線を上げるとリアムの周囲の空間から鎧に包まれた大きな右腕が出現していた。


「あーあ、ムッちゃん惜しかったね。次は頑張って当てよう!!」


そうリアムが言うとその空間から出た右腕が徐々に全身を現し始めた。


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