異世界をスキルブックと共に

気のまま

決戦2

俺はマリアの指示に従って上空を警戒するために空を見上げるが上空にはホーク達が落としている岩しか見えない。

俺達に当たるとは思えないが・・・

そう思っていたら前方の敵の方から何かが打ち上がるのが見えた。

あれはまさか・・・投石器か?


「6秒後に着弾。ゴブ郎隊ポチ隊の周辺に落ちます。ポチ隊は1メートル程後退してください」

《了解だ》


おいおい、いくら魔物だからって味方の所に投石を飛ばすとは帝国兵はいったい何を考えているんだ?

確かにこちらに当たれば被害は大きいが魔物に当たる確率の方が高いだろうに。

それに俺たちの人数はかなり少ないぞ。

よく投石器なんて物を使う気になったな。

だがまぁそんなことを言っている場合じゃないな。

あんな大きな岩がぶつかったらいくらゴブ郎達といっても無傷では済まないだろう。

俺は急ぎ火魔法を展開し前方に飛んでくる岩に向けて放った。

幸いにも今回はマリアの予知でだいたい俺達に当たる岩がわかる。

一拍置いて頭上で火魔法に当たった岩が大きな爆発を起こしながら散っていった。

良かった、なんとか無事に当てることができたな。

この魔法というのはイメージした通りに動いてくれるから有り難い。

周囲を見渡すと俺たちに当たらない岩が物凄い音を立てながら魔物や俺が作った壁に当たっている。

よく見ると中央軍にも同じように投石器の岩が飛んでかなりの被害を出している。

確かに味方を気にしないならこの戦法は一方的に敵に被害を出せるな。

岩も転がるように球状に加工しているようだからたちが悪い。

岩が止まるまで直線状に王国軍に被害が出ている。

さらにその被害が出たところに魔物が押し寄せるように群がってきているのが見える。

帝国の投石器は次弾を用意しているみたいだしこれは中央軍がやばいか?

一度引かないと立て直しも難しそうだ。

中央軍が壊滅したらこちらの負けだろうしレルドは大丈夫なのだろうか?

俺が中央軍を気にしていると、


「報告!D4、O3、K4、J2に被害あり。主に関節部に裂傷、出血があります。」

《各自の判断でポーションを飲め、傷が深い場合は迷わず主様が作ったポーションを飲め。あれを飲めばだいたい治る》

「了解!」


おっとこちらにも少しづつ被害が出始めたか。

今はポーションで間に合うがいざとなったら回復役の俺が必要になるからな。

中央は本当にやばくなったら右翼をガスタール将軍に任せ救援に向かおう。


「投石次弾10秒後来ます。熊五郎隊2メートル右に戦場を移動させてください。」

《了解した》


投石に関してはこちらにマリアがいる限り問題ないな。

どうしても当たる場合は先ほど同様に俺が対処しよう。

それにしても帝国はこの程度なのだろうか?

確かに魔物の数は脅威だが何も考えてないアンデットだ、うちの拠点の連中相手には少し役不足だ。

このまま時間が経過すれば本当にうちの連中が右翼の魔物を殲滅してしまうぞ?

それに第3王女が言っていた黒い魔力を纏う集団はどこだ?

この後勇者と第1王女も探さないといけないし不安要素は早めに排除しておきたい。

魔物の集団の後ろに控えている人間の集団の中にいるのだろうか?

ホーク、ちょっと試しに帝国兵達に岩を落としてきてくれ。

俺がそうホークにお願いをしていると気配察知に何か急速に動く集団が引っ掛かった。

3人ぐらいだろうか?

えらく足の速い奴らだ。


「全員警戒して!!10時の方角より急速に接近する集団があるよ!!」


どうやらうさ吉の気配察知にも引っ掛かったらしい。

それにしても3人で突っ込んでくるだなんてどんな奴らなのだろうか?

無謀じゃないか?


「エレナさん!!跳んで!!」


すると突然マリアが叫ぶようにエレナに指示飛ばした。

俺がその念話を聞いて急いでエレナの方を見るとエレナがその場で跳んだ瞬間地面からいくつもの槍のような棘がエレナを襲うように突き出した。


「ゴブ郎先輩は上です!!」


その声にゴブ郎が剣を上に構えると同時にゴブ郎の頭をかち割るような勢いで物凄く大きな剣が振り下ろされた。

ゴブ郎は何とかその大剣を受け止めはじき返すが腕が痺れているのかその場を動けないでいる。

俺はゴブ郎が反撃どころか動けない様子に驚きながら大剣を振り下ろした相手を確認するとその男は振り下ろした大剣を肩に担ぎながら楽しそうな笑みを浮かべてゴブ朗を見ていた。


「おいおい!!マーリン!!リアム!!今の見たか!?こいつ俺の一撃を受け止めたぞ!!退屈でこの戦争に来た事を後悔していたがなんだちゃんと強い奴がいるじゃないか!!」

「ええ、見たわ。貴方の大剣受け止める人なんて初めて見たわ。本当に人かしら?それに私の魔法も躱されたわ。しかも発動前に。いったいどうしてわかったのかしら?」

「はぁはぁはぁ、2人とも早すぎだよ。あんまり出すぎると後で王子様から怒られちゃうよ?」

「はっ!!関係ねぇよ!!こいつらを全員殺せば問題ないだろうが!!」

「そうね、どうやらこの集団が一番強そうだし殺したら王子様も褒めてくれるんじゃないの?」

「もう!!本当にどうなっても知らないからね!!」


3人仲良くお喋りしているが全員殺すとは聞き捨てならないな。

俺は目の前に突然現れた3人を警戒しながらどう対処するべきか相談するためにゴブ郎へと念話を送った。



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