異世界をスキルブックと共に

気のまま

決戦準備7

久しぶりにスキルブックを漁るがそもそも近接戦闘が向上するスキルとはいったいどういうスキルなのだろうか?
剣術や槍術のような武器を使うもの、拳闘や蹴闘等の無手で戦うもの、さらに見極めや歩行術なるものまである。
全部取得すれば問題ないのだがポイントには限りが有るから無理だ。
決戦でなにか不測の事態に陥ったときの対処用にもポイントを残しておきたい。
最近拠点の各部隊の戦闘訓練で大森林を駆け回っているからポイントはかなり増えてはいるが、今回上限まで取得するのはは2つか3つぐらいに抑えておこう。
だがどれを取得すればいいんだ?
俺は前世も何処にでもいる普通の一般人で武術とは無縁だった。
魔法スキルを取得したときのようにスキルを取得すれば使い方は分かるだろうが使いこなすまではある程度練習が必要だろう。
ガスタールさんは勝敗は関係ないと言っていたがある程度実力を見せなければ決戦での配置も悪くなるし意見も通り辛くなるだろう。
さてどうしようか?
マリアは何か良いスキルとか知らないか?


「近接スキルですか?私もどちらかと言うと遠距離が得意なので詳しくは・・・ああ、リンに聞いてみてはどうですか?あの子なら沢山スキルを持っているので組み合わせとかも詳しいかも知れません」


おお!確かに詳しそうだな!
リンはスキルを奪って数多くのスキルを使いこなしながら近接でガンガン攻めていくタイプだ。
早速念話で聞いてみよう。
リン!聞こえるか?少し教えて欲しいことがあるんだが今大丈夫か?


「ひゃ、ひゃい!!ケンゴ様!!大丈夫です!!」


うん、もの凄く慌てているがもしかして何かやってる最中に念話してしまったのだろうか。
申し訳ない。
念話のデメリットは話掛けられたら突然頭の中に声が響き渡る事だな。
電話の呼び出し音みたいな機能は付けられたら便利なんだがな。
だがまぁ今は念話よりも近接戦闘だ。
リンは近接戦闘のスキルで何か良いのは知らないか?


「近接戦闘スキルですか?ケンゴ様が使われるんですか?」


ああ、この後少し手合わせをしないといけないことになってな。それなりの実力を見せる必要がある。


「相手はどのようなタイプなんですか?」


タイプ?どう言えばいいだろうか?
良く分からないが腰に帯剣している兵士タイプだ。


「だったら、物理に特化したスキルがオススメです。ケンゴ様が使われるのであれば格闘系に見極め、身体強化系のスキルを取得すればほぼ負けることはないと思われます。ケンゴ様は他の状況でも遠距離で戦われる事が殆どなので使われる事はあまりないかも知れませんがこの組み合わせならもし敵に接近されたとしてもある程度躱して転移で再び距離を取ることも可能だと思います。」


おお、説明を聞いていると確かに良い組み合わせのように感じる。
念話が終わったら早速取得しよう。
有り難う、かなり助かった。


「いえ、私は何もしていないので気にしないでください。それにしてもケンゴ様が戦うなんて珍しいですね。そこにマリアはいないんですか?」


ん?いるぞ?話すか?
俺はそう言うと振り返りマリアにリンとの念話に混ざるように指示を出す。


「リンどうかしましたか?」
「マリア、どうかしましたかじゃないよ。なんでケンゴ様が戦うことになってるの?バレたらエレナさんに怒られるよ?」
「うっ、しかしあの時は口を挟む隙がありませんでした。ですので後で手合わせの時にケンゴ様と変わろうと考えています。」


あれ?これもしかして俺手合わせを回避出来る流れか?
だがいつも幼気な少女達を戦わせているから悪い気がする。


「ケンゴ様は気は小さいけど凄く前に出たがるから気をつけろってあれほど強くエレナさんに言われてたの忘れたの?ケンゴ様に万が一があってからでは遅いんだよ?」


おい、誰が気は小さいだ。
確かに少し慎重派ではあるが決してビビっている訳ではない。


「確かにこれは私の落ち度ですが今回私は初めて一人でケンゴ様のお付きなったんですよ?多少失敗があったところで多めに見て貰わないと困ります」
「言い訳を言うの?」
「言い訳じゃありません。リンもケンゴ様の側で一人でお付きになればわかります。ケンゴ様がいかに相談なくお一人で突っ走るかを」


なんだろう、段々手合わせをマリアに任せても良い気がしてきた。


「それでも現場にポチ先輩とマリアしかいないならマリアがどうにかしないと。ポチ先輩が動いたら死人が出るよ?」
「そうですね、以後このようが内容に気をつけないといけません。」
「そうだね。予知持ちのマリアでさえその状況なんだからエレナさんがいかに凄いかわかるよね」
「ええ、やはりケンゴ様の側にいるのはエレナさんが一番だと思います。いつもいったいどうやってケンゴ様の行動を読んでいるのでしょうか?」
「やっぱり愛かな?」
「間違いなく愛でしょうね」
「やっぱりかー、最近エレナさんどんどん綺麗になっていくもんね」
「はい、凄く羨ましいです。私もエレナさんに負けないくらいケンゴ様をお慕いしていると思うのですが特別何か変化があるわけではありません。何か秘密があるのでしょうか?」
「あ!分かる!私もケンゴ様の事好きだけどエレナさんと何か違うんだよね。今度一緒にその秘密を探そうか?」
「いいですね。この戦争が終わったら2人でエレナさんにも聞いてみましょう」
「約束ね!」
「ええ、約束です」


会話が終わったのかマリアを見ると満足そうに頷いている。
こいつら俺が念話に混ざっているのを忘れていないか?
普通の会話からいきなりガールズトークみたいに変わったからビックリしたぞ。
俺からしてみればお前らの方が予測不可能だ。
会話に混ざれる気が一切しなかったしな。
それにしても愛か・・・
エレナも含めてこいつらはまだまだ若い、聞かなかったことにしておこう。
俺は今の会話を忘れるべく鑑定で表示したこれから取得するスキルの説明欄を入念に読み込んだ。

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