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気のまま

お姫様救出大作戦6

「改めてご挨拶させて頂きます。ナミラ平原の決戦に関しての交渉を任せられましたジャックと申します。エスネアート王国第2王女シェリティア・マルグリット・ファナ=エスネアート様の先程の質問にお答えしたいと思いますがよろしいでしょうか?」
「はい、よろしくお願い致します」


あれ?ちょっと待てよ、
そういえばジャックはナミラ平原の決戦の話は聞いてるだろうけど王女様との交渉は知っているのか?


「はい、大丈夫です。昨日粗方の拠点の情報は収集しましたし、先程王女様方が話し合われている時にゴブ朗さんにも確認を取りました」


俺が念話で疑問を投げかけると直ぐに返事が返ってきた。
いやほんとこいつが味方で良かった。
あの襲撃の時に倒せていなかったら後々厄介な相手になっていたことだろう。
こいつが居れば我が拠点の外交関係は安泰だ。


「先日第3王女様が襲われている際にご主人様がその危機から救い出した事は聞いていますか?」
「はい、聞いています」
「その後第3王女様ご主人様のお力を見込んでナミラ平原の決戦の助力を願い出て、その代償として我々は第3王女の身柄を要求しました。先程シェリティア様が仰られていたようにご主人様が戦争を出汁に第3王女様の身柄をを要求したわけではありません」
「ですが言い方が違うだけで内容は変わらないのではないですか?」
「いえそれは違いますよ。シェリティア様の仰り方だと第2王女様を欲してご主人様が戦争を出汁にその身を要求したように取れます」
「違うのですか?」
「ええ、違います。そもそもご主人様個人が要求したのではなく我々ご主人様を中心とした集団が要求致しました。さらに第3王女様が我々に払える報酬として我々が求める物がその御身しかなかったのでその結果第3王女様の身柄を報酬として要求することに至りました」
「ですがそもそも国民が戦争に参加する際にはそれ相応の報酬が支払われる筈ですが何故さらに妹の身まで要求したのですか?」
「我々がエスネアート王国の国民ではないからですよ」
「それは・・・本当なのですか?」
「はい、ですので第3王女は他国民である我々に自国の戦争に参加するように依頼をした事になります。その報酬としてその身を要求致しました。一応条件としてナミラ平原の決戦で勝利した後と言うことになりますが何かおかしな点がございますでしょうか?」
「それは金品や他の条件では駄目なのですか?」
「はい、私達が望んだのは第3王女様の身柄です」
「そうですか・・・それでは何故今回他国の人間である貴方達が私達の事を助けてくれたのですか?」
「それも先程の第3王女様と交わした約束の一環になります。帝国が王女様達を誘拐、利用して戦争を勝利に導こうとしていると情報が入りまして、そのような事があればご主人様の足を引っ張ることになるのでこのように王女様方を救出に参りました」
「では妹がケンゴさんとその約束をしていなかったら私達は今頃誘拐されたままだったということですか?」
「恐らくその可能性が高いと思われます。王国は未だ王女様方が誘拐されていることにも気付いていませんし、シェリティア様も第1王女様が誘拐され既にこの国にいないことはご存じないありませよね?」
「お姉様が!?その情報は本当なんですか?」
「ええ間違いありません。既にこの国にはいないので追うことは叶いませんが恐らくナミラ平原の決戦で何かしらのアクションを起こしてくると思われるのでそれを待つしかありません」
「そんな・・・お姉様が・・・」
「心中お察し致します。ですが今は何よりこの情報を城に持ち帰ることを優先した方が良いと思われます。この話を聞いてシェリティア様は私共が未だ第3王女様身柄を要求する事は不当だと思われますか?」
「不当・・・だとは思いませんが何か他に変えることは出来ないのですか?」
「現状第3王女以上の報酬は確認出来ていないので難しいです。約束が守れないのでしたら私達は戦争から撤退致しますが戦争の状況を鑑みるにあまりオススメは出来ません」
「ですが・・・」
「お姉様、いいんです。私1人の身で王国の未来が救えるのであればこれ以上のことは有りません。それにサーシャお姉様の事も気になります。一刻も早く王城に戻りましょう」


そう言いながら第2王女の後ろから第3王女が姿を見せた。
うーん、どうしよう、
今更言い辛いが俺としては特に絶対第3王女の身柄が欲しいわけではない。
あの時は政治に詳しい人物がいなかったからエレナ達拠点組が人材として欲したが今はジャックが居る、
こいつ1人でそこそこ担えるだろう。


「分かりました、では急ぎ城に戻りましょう。それとジャックさん最後に一つだけ、先程現状妹以上の報酬がないので妹の身を要求していると言っていましたね?ではそれ以上の報酬が提示出来れば妹の身を諦めて頂けるのですか?」
「ええ、可能ですよ」
「それが聞ければ今は十分です。それでは私達は城に戻ろうと思いますがこの後どうすればよろしいですか?」


おっと、突然俺に話を振られるとビックリするな。
一応予定としてはこの後モーテン達と一緒に玄関から出てモーテン達が王女様方を救出したとアピールしたい。


「それでは貴方達はいったいどうするのですか?」


俺達は俺達で脱出するから大丈夫だ、気にしないでくれ。


「分かりました、ではモーテンさん行きましょうか、私達はこのまま王城に向かいますので貴方達も出来れば一緒に来てください」


第2王女様はそう言うとモーテン達を引き連れ玄関の方に向かっていった。
うん、全然救出された王女様に見えないな、
もうちょっとモーテン達を引き立てて欲しい。
俺は王女様に連れられあたふたしているモーテン達を見送りながら皆で拠点へと戻った。



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