異世界をスキルブックと共に

気のまま

山賊

俺は幸運の死亡に嘆きながら山賊と集落への対処をエレナと話し合う。
俺はこの世界の初心者だ、
ベテラン通訳さんの意見を聞くべきだろう。


「これからどうしようか?」
「一人残らず皆殺しにすべきだと思います」


どうしよう・・・
まさかこんな可愛らしい通訳さんから皆殺しなんてもの凄い言葉が出るとは思わなかった。
俺は驚きながらなんとか返事を返す。


「まぁ善良なる村人から略奪するとか良くないよね、どうにかしてあげたいけど俺たちにできるかな?」
「いえ、皆殺しにするのはこの集落の住人です」


!?


まさかエレナが山賊側だとは夢にも思わなかった、むしろこのセリフには山賊も驚くことだろう。


「山賊じゃなくて村人を殺すの?」
「はい、ケンゴ様に石を投げるとは万死に値します、それに比べれば山賊の略奪などはかわいいものです」


俺が原因だった。


「ゴブ朗先輩も言っていましたがこの世界にはケンゴ様の偉大さを知らない愚か者が多すぎます、いずれ全世界にケンゴ様の素晴らしさを知らしめる必要があります。」


まてまて、どこぞの宗教の狂信者みたいな思考をしている、どうにかしないと。
俺は偉大でも素晴らしくもない幸運が死んでいるだけのただの人だからな、
俺は取りあえずこの拠点の人を助けたい旨を話す。


「ケンゴ様がそう言うのでしたら致し方ありません、断腸の思いで殺すのは諦めましょう。本当に優しいお方ですね」


腸を断つほどのことなのか・・・でも原因が俺の顔面にあるかもしれないしあまり無茶なことはしたくない。
山賊への対処を相談したらゴブ朗達をみんな呼べば問題ないとのことだ。
村人への殺意に比べかなりあっさりしている。


俺はみんなを集める間、山賊がどっちの方に向かったのかわからないのでエレナに村人からの聞き込みをお願いしたらもの凄く嫌そうな顔をされた。
そんなに嫌なのか・・・けどエレナしか交流がないから仕方がない。


エレナからの報告を待っている間に気配察知をLV10に上げ、さらに念のために危機察知初期値100もLV10まで上げておいた。
これで死ぬことはないだろう。


エレナの話では北の方に向かったらしいので人海戦術でくまなく探索をしていたらあっけなく気配察知に複数の反応が見つかった。
LV10になり半径500メートル程の範囲を見えないところまで気配を探れるのは大きい。
念話でゴブ朗達に見つけた事を教えたらあからさまにガッカリしていた。
俺より先に見つけたかった?それはたぶん無理だろう、スキル様々である。
しかも既に土魔法で膝下まで捕獲済みである、ゴブ朗達が来たときにはそこに土魔法で膝下まで覆い硬化したせいで骨が折れて悲鳴を上げている阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。
ゴブ朗達に経験値稼ぎの為に首を刎ねさせたが皆先ほどよりももの凄く落ち込んでいた。
いったいどうしたのだろうか?


俺は士気がだだ下がりの中魔石を一つ剥ぎ取り召喚した。
情報を聞き出すためだ。
山賊を退治出来たのは良いがここは山賊が拠点にしているようには見えなかった、
しかも10人くらいしかいないし。
無事一人の裸体の男が魔方陣から出てきた。
横にさっき剥ぎ取ったままの男の死体がある。
これポイントを消費すればずっと素材を剥ぎ取れるんじゃないか?
俺は素材の無限採取に夢を膨らませながら男に山賊の事を聞いた。


「俺はモーテンといいます、学をもなんもないですがよろしくお願いします。 俺たちはお頭から明日村から食い物やお宝を奪った後村を全て燃やし殺すように言われてここで野営していました。ここにいるのはみんな下っ端です。お頭達はこっからもう少し北に行ったところに拠点があってそん中にいます。人数ですか?俺らを抜いてあと20人くらいいますね」


なんて素直に喋ってくれるんだろうか、先ほどまで泣き叫んでいたのが嘘のようだ。
俺たちは今日中に山賊をどうにかするために死体を回収してそのまま北へ向かった。



「異世界をスキルブックと共に」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く