俺の周りの女性は全員美少女なんだが必ず何か重大な欠点がある!

サクえもん

27話 体は王女! 中身は女神! その名は......

 「ここは何処だ?」


 目が覚めると俺は、 知らない部屋のベットで寝ていた。
 また今の俺は、 なぜか服を着ていなかった。


 「確か俺はあの時勇者に心臓を貫かれたはずだ。 それなのになぜ俺は生きているんだ? とりあえず今は、 状況を確認するのが得策だな」


 俺はそう決心すると、 ベットから起き上がろうとした。


 「あれ? 布団の中に誰かいるのか?」


 俺はそう思い布団の中を確認した。
 布団の中には、 俺の体の上に全裸姿のクリスがいた。
 はあ〜俺ってベットに入ると必ず女性がいる呪いでもついているのか?
 しかも中にいる女性って大抵は、 あれな奴だし。
  

 「どうやら目が覚めたようですね」
 「お、 お前起きてんのかよ! それならさっさと俺の体から離れろ!」
 「嫌です」
 「なんでさ!」
 「だって私はこの瞬間をずっと待っていたんです!」
 

 こいつは、 何を言っているんだ?
 てかよく見るとこいつの雰囲気が、 初めに会った時と違うように感じるな。
 これは一体どういうことだ?


 「なあお前は一体誰なんだ?」
 「クリスです」
 「嘘だぁ!」
 「ひどいです。  命の恩人の言うことを疑うなんてあんまりです……」
 

 そう言った後、 クリスは泣き出してしまった。
  だが俺にはわかる。 あれは確実に嘘泣きだ。


 「いいから俺の体からどけ!」
 「普通そこは、 泣いている女の子に謝るん場面じゃないんですか!」
 「だってお前明らかに嘘泣きじゃないか! そんなことよりもいい加減お前の正体を言え!」
 「わかりましたよ。 やっぱり俊さんには、 私程度の演技じゃ通じませんでしたね」
 「じゃあお前は、 俺の予想通りクリスじゃないんだな?」
 「いえ“体”は、 クリスですよ。 そこは嘘じゃありません」
 「“体”はとは、 どういうことだ?」
 「中身が違っているということです。 そして私の正体は、 この世界を作りし女神の一人クリスタルです」


 おいおいこのタイミングで二人目の女神と遭遇かよ……


 「それでその女神様がなぜクリスの体をかりているんだ?  それにどうしてお前はそんな真似ができる?」
 「まずなぜ私がクリスの体をかりているかと言うとそれは、 自分の力が失うことが今は得策ではないと判断したからです」
 「お前の能力は何なんだ?」
 「未来視です」


 未来視だと!?
 それは相当チートな能力だな。


 「それで次の質問に対する答えですが、 クリスは私を祭っている宗教で聖女と呼ばれている存在で、 そのためか私を人の体に降ろす際に必要な体の相性が最高なんですよ」
 「なるほどな。 それでお前の目的はなんなんだ?」
 「そんなの決まっています! 俊さんのお嫁さんになることです!」
 

 はあ~やっぱりか。 俺女神にあまりいい印象ないんだよな。
 こいつが普通な奴なことを祈ろう。


 「それじゃあ最後の質問。 なぜお前は今全裸なんだ?」
 「それは俊さんのためです」
 「俺のため?」
 「ええ、 俊さんは自身が心臓をあのミジンコにつぶされたことを覚えていますか?」
 「ああ、 そこまでは覚えているんだが、 どうしてもそれ以降が思い出せないんだ」
 「そうですか。 まず結果から言いますとあの勝負は俊さんの勝利で終わりました」


 俺は、 あいつに勝ったのか。
 だが一体どうやって? 
 

 「それであの勇者は、 どうなったんだ?」
「今はこの城にある牢屋に収監されています。 ミジンコの仲間については、 今は客室にて変な動きをしていないか監視されています」


 まあ、 あれだけやれば当然か。


 「てかお前もあの勇者の事嫌いなのな」
 「当たり前ですよ! それで話を戻しますが、 心臓をつぶれた人間は普通どうなると俊さんは思いますか?」
 「即死だろうな」
 「正解です。 でも俊さんには、 私が男神連中の目を盗んであるスキルをつけておきました。 因みにこのスキルは、 ステータスカードにも表示されていないので、 私以外このスキルがあるということを知りません」


 そんな真似ができるなら俺の職業も何とかしろよ!
 

 「それでそのスキルの効果と発動条件は?」
 「まず効果ですが、 俊さんが傷を負った場合それを瞬時に修復し、 俊さんが亡くなられている場合は、 蘇生します。 それで発動条件ですが私またはクリスが俊さんと互いに裸で抱きあった場合に発動します」
 「なぜそんな発動条件にしたぁぁぁぁぁぁぁ!」
 「だってそうすれば俊さんと合法的に抱き着けるじゃないですか!」
 

 こいつやっぱり碌でもない奴だ!
 早く逃げなければ!
 俺はそう思い体を動かそうとしたのだが、 ピクリとも動かなかった。
 

 「う、 動けん!」
 「当然ですよ。 だって俊さんは、 死んでいたんですよ?  そんな状態の俊さんがすぐに動けるようになるわけないじゃないですか」
 「ま、 まさか! お前はここまで考えてスキルの発動条件を...…」
 「ええ、 その通りです! さあ俊さん! 私と子作りしましょう! 私も初めてですけどちゃんと優しくリードしますからね!」


 や、 やっぱりかぁぁぁぁぁぁぁ!


 「ま、 待て! それはお前の体じゃないんだろ? それなのにそんなことしていいのか!」
 「問題ありません! どうせ俊さんとクリスは、 結婚する運命にあるんですから今のうちからこういうことをしても全く問題ありません!」
 「いやいや! そこにクリスの意志がない場合ダメだろ!」
 「あ、 言い忘れてましたけどクリスと私って見た目ほぼ一緒なんですよね。 まあ胸の大きさは私の方が若干大きいですが!」
 「俺の質問に答えろよぉぉ!」


 ヤバい! ヤバい! ヤバい!
 このままいくと本当に俺の初めてが奪われかねない!
 ああ、 もう誰でもいいからこの状況なんとかしてくれぇぇぇぇ!


 「ふふふふ、 無駄ですよ俊さん。 この状況を覆せる可能性は、 私の未来視によると0.1%しかありません! さあ! 観念してください!」
 「俺は、 最後の最後まで希望は捨てない!」
 「おお! 今の俊さんのセリフ! 物語の主人公みたいでとってもカッコいいです!」
 「そ、 そうか?」
 「ええ、 でもそんな希望私が打ち砕くんですけどね」


 クリスタルは、 笑顔でそう言った。
 こいつ性格悪いな! 
 だがここでクリスタルですら予想できなかった出来事が起きた。
 それはクリスタルが俺にキスをしようとした瞬間に起きた。


 「俊無事か!」


 そう言いながらドアを蹴破って部屋に入ってきたのは、 ハクだ。
 ハ、 ハクぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
 やっぱり神は俺を見放していなかったのか!
 ありがとう神様!


 「そ、 そんなありえません! こんな未来私は確認できて……」
 「ふふふ、 未来は常に変わるものなのだよクリスタルさんよぉ!」


 さて後はハクが、 俺を助けてくれることを待つだけか。


 「おいシュン。 今のこの状況を簡潔に説明しろ」


 そう言うハクは、 低い声でうなっていった。
 あれ? もしかして怒ってる?
 そ、 そうか! 今の俺とクリスタルの状況は、 周囲の人間から見ると男女が絶賛愛し合っている途中に、 見えるからか!
  

 「誤解するなハク! これは……」


 ここでなんとしても誤解をとかないと後で大変なことになる!
 

 「なんですかあなた? 私と俊さんの行為の邪魔をしにきて一体何様なんですか?」


 こ、 こいつ! 火に油を注ぎやがった!


 「なあシュン。 一つ質問いいか?」
 「あ、 ああ。 いいぞ」
 「お前命を捨てる覚悟はあるか?」


 あ、 これ完全にダメなパターンだわ。
 その後俺は、 何の抵抗もできないままハクの満足のいくまで頭を噛みつかれ続けた。
 またその間に千鶴、 ルビー、 ラピスさん、 エルザの順にクリスの部屋に入ってきた。


 「ま、 まさかこの私が負けるなんて......」


 何で千鶴の奴は落ち込んでいるんだ?


 「と、 とりあえずは、  シュン様が無事でよかったです」
 「すまないシュン。 さっきはお前の話を最後まで聞かず噛みついてしまって……」
 「別に気にしてないよ。 ハッハハ!」
 「シュン。 頭からすごい血が出てるのだ」
 「それでこの女は何者なの?」 
 

 立ち直り早いな!


 「女神クリスタルだそうだ」
 「クリスタルですか。 俊さんこの女は、 未来視が使えるので仲間に……」
 「そんなのわかってるよ。 それにこいつはクリスの体を借りているわけだしな」
 「あ、あのつまり私は俊さんたちのパーティに入ってもいいんですか?」
 「それはお前じゃなくて、 クリスが決めることだよ」
 「でもそれについては、 王の決定で……」
 「バカ野郎! 嫌がる女の子を無理やり連れていけるわけないだろ! わかったらさっさとクリスに体を返しやがれ!」
 「わ、 わかりました!」


 クリスタルがそう言うとクリスの体は、 そのまま糸が切れた人形のように地面へ倒れそうになったので俺は、 優しく抱きとめた。



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