俺の周りの女性は全員美少女なんだが必ず何か重大な欠点がある!

サクえもん

26話 ゲームをしましょう!

 「以上が私の過去よ」
 「話してくださってありがとうございました」
 「なあチヅル。 一つ質問があるんだがしてもいいか?」
 「いいわよ」
 「それじゃあ質問するが、 チヅルの話で出てきた車ってどういったものなんだ?」
 「車っていうのは、 簡単に言うと大きな箱よ。 それでスピードがとっても早くて、 それに人間が引かれると運がよくないと即死しててしまうの」
 「そ、 そんな怖い物に乗ってるなんてチヅルの世界の人間はおかしいのだ!」
 「でも車は、 とっても便利な物なのよ?」
 「どのくらい便利なのだ?」
 「そうね。 大体ここから冒険者ギルドまで半日でつくわね」
 「そ、 それはすごく便利なのだ! 私も欲しいのだ!」
 「あんたさっき自分が言ってたこともう忘れたの? それにエルザの場合だと身長が低すぎて運転できないわよ」
 「うわ~ん! チヅルがいじめた!」
  

 いじめたとは人聞きが悪いわね。
 私は、 ただ事実を言ったまでなのに。
 エルザのやつは、 泣きながらラピスに抱き着いた。


 「よしよし。 泣かないでくださいねエルザちゃん。 それとチヅル様は、 別にエルザちゃんをいじめたわけじゃないですよ」
 「そうなのか?」
 「はい。 チヅル様は、 唯事実をエルザちゃんに伝えたかっただけで、 そこに悪気は一切なかったと思いますよ?」
 「そうなのかチヅル?」
 「そうよ」
 「さっきはチヅルを傷つけるようなことを言ってごめんなのだ……」
 「別に気にしてないからいいわよ」
 「さて話もついたことですし、 そろそろ俊さんを探しに行きませんか?」
 「そうね」
 「でも肝心のシュン様がどこにいるかわからないですよね。 それに国王陛下には、 ここで待っているようにも言われてしまいましたし」
 「あのちゃらんぽらんの王の言うことなんて無視すればいいのよ」
 「それはさすがに……」
 「じゃああんたは俊の生死が気にならないの?」


 私は、 今すぐにでも俊を探しに出かけたい。
 

 「そ、 それは……」
 「そう。 あんたが俊のことを好きな気持ちはその程度なのね。 それじゃあ、 あんたは一人でここに待ってなさい」


 ここで諦めるようなら、 私はラピスをこの場で殺す。
 中途半端な気持ちの女性を私は、 自分の恋のライバルとは認めたくないし、 それに俊の周りをチョロチョロされるのも迷惑だからだ。
 だが逆にこの場面で、 王の言いつけを破るようならその時は、 私はラピスを対等な相手と認めるつもりだ。
 これは、 ルビー、 ハク、 エルザにも言えることだが、 彼女たちはどうやら元から王の言いつけを守るつもりはないようだ。


 「チヅル様。 バカにしないでください」


 どうやらラピスは、 王の命令を破るつもりのようだ。
 それでこそ我がライバル。
 今のところ俊と添い遂げる可能性が一番高いのは紛れもなくラピスだ。
  だからこそ私は、 彼女という強敵を正面から打ち破り、 俊との幸せな未来を勝ち取りたいと思っていた。
 なのでここで彼女が王との約束を破ることを私は望んでいた。


 「私がシュン様を思う気持ちは、 本物です。 そしてこの思いはチヅル様にも負けているとは、 思っていません!」
 「へぇ~。 出会って数日程度のあんたが幼馴染の私より俊を思っているですって? そんなわけないでしょう?」
 「いいえ! 私はシュン様のことを心の底から……」
 「あ、 あのお二共。 このままでは一向に俊さんを探しにいけないのですが……」
 「変態は黙っていなさい!」
 「ルビー様は、 黙っていてください!」
 「は、 はいぃぃぃ!」


 ルビーの奴は私のさっきに怖気づいているがさすがねラピス。
 私が本気で殺意をぶつけているのにも関わらず一歩も引かないなんてね。
 

 「なあなあハク。 この状況一体どうすればいいのだ?」
 「とりあえず二人を止めるぞ! 私は、チヅルを抑えるからお前はラピスを抑えてくれ!」
 

 ~十分後~


 「二人とも落ち着いたか?」 
 「すみません。 少々あつくなりすぎました……」
 「私は反省しないわよ」
 「お前は少しぐらい反省しろ!」
 「それでいい加減俊さんを探しに行きませんか?」
 「俊の居場所なら大体検討ついてるわよ」
 「本当ですか!」
 「一体どこにシュンはいるのだ!」
 「早く教えてください!」
 「早く言え!」


 四人は何処か興奮した様子で私に詰め寄て来た。


 「お、 落ち着きなさいよ!」
 「す、 すみません……」
 「ご、 ごめんなのだ……」
 「悪い。 私もあまりの嬉しさについ興奮してしまった」
 「それでシュン様のいる場所とはどこなんですか?」
 「それは、 あの王の娘の部屋よ」
 「どうしてクリス様のお部屋なのですか?」
 「理由としては、 さっき俊を連れて行った医者集団がいたでしょう?」 
 「ああ、 あの連中か」
 「少し不気味だったのだ」
 「それでその医者集団の中になぜかあの王女がいたのよ」
 「それは、 確かに気になりますね」
 「でしょう?」
 「でも王女の部屋の位置をお前は知っているのか?」
 「知らないわよ。 だからこそ一つゲームをしましょう」
 「「「「ゲーム?」」」」


 四人は私がそう言うと首を傾げた。
 まあいきなりこう言われてたら当然の反応よね。


 「そうゲームよ。 ルールは単純。 まず五人がバラバラになって王女の部屋を探す。 それで初めに王女の部屋にたどり着いたものは、 俊を自分の好きなようにしていいっていうのはどう?」
 「シュン様が許可してないのに勝手に決めていいのですか?」
 「別に大丈夫よ。 これぐらいの事俊なら笑って許してくれるわ。 それにそんなに不安ならあんたが勝てばいいだけの話じゃない」
 「そうですね。 わかりました。 そのゲーム私も乗ります!」
 

 よし! かかったわ! ふふふ、 幼馴染であるこの私がこの勝負に負けるわけないのにそんなことも知らないで、 全く暢気なものね。 クックク……
 

 「チヅルがとっても悪そうな顔をしているのだ」
 「放っておけ。 あの状態のチヅルには関わらないほうがいいと私の野生の直感がそう言っている」
 「お二人は、 あまりこのゲームに乗り気ではなさそうですね。  どうしてですか?」
 「私は、 シュンと一緒にいられるだけで幸せだからな。 だからシュンに対して何かを望むということはない」
 「私はシュンから血をもらえるだけで満足なのだ! 他には何もいらないのだ!」
 「そうですか。 お二人とも俊さんとの“子供”とかは、欲しくないんですね」
 「シュ、 シュンとの子供だと……」
 「おやおや? ハクさん。 すごい反応してますよ?」
 「な、 なんでもない! そう言うお前はもし初めにシュンを見つけたらどういったお願いをするつもりなんだ?」
 「そんなもの決まってるじゃないですか! 私と子供を作ってもらうんですよ! しかも三人!」
 「な、 何ぃぃぃぃぃ!」
 「ふふふ、 頭の中で想像するだけでご飯三杯食べれそうです! ジュルリ!」
 「そ、 それだけは何とか阻止せねば! おい! エルザ! お前もそう思わないか!」
 「子供ってどうやって作るのだ?」
 「それはですね……」
 「おい!ルビー! お前は余計なことをエルザに教えようとするな!」
 「ええ~それじゃあハクさんが説明してあげてくださいよ~」
 「そ、 それは……」
 「あんた達! そろそろ始めるわよ!」
 「わ、 わかった!」
 「チッ! あと少しでしたのに……」
 「ルビー。 今私に対して舌打ちしなかった?」
 「いいえ! そんなことしてませんよ?」


 そう言うルビーは顔からものすごい量の汗をかいていた。
 こいつわかりやすいわね……
 

 「さて今から私が手を挙げるわ。 それで手があがった瞬間にゲーム開始よ」
 「それって千鶴さんがフリじゃありませんか?」
 「いいのよ。 そんなこと気にしなくて。 それより早く準備しなさい」
 「わかりました」
 

 ~五分後~


 「さてみんな準備はいい?」
 「大丈夫です!」
 「この勝負絶対に私が勝ちます!」
 「ルビーには、 絶対に勝たせるわけにはいかない!」
 「早く始めようなのだ!」
 

 どうやら四人とも準備はできたようだ。


 「それじゃあはじめ!」


 そう言った瞬間私は手を挙げ、 走り出した。




 




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