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職業執行者の俺、 天使と悪魔と契約して異世界を生き抜く!!(旧題: 漆黒の執行者)

サクえもん

第四十五話 体内

 「優さん! 起きてください! 優さん!」


 俺は、 エレンに体を揺さぶられて目を覚ました。


 「よかった。 無事だったんですね」
 「ああ、 それよりここは、 何処なんだ?」
 「多分リヴァイアサンのお腹の中だと思われます」
 「リヴァイアサン?」
 「ええ、 私たちのことを呑み込んだモンスターの名前は、 リヴァイアサンと言い、 海の中に住むモンスターの中では、 最強のモンスターです。 その強さからリヴァイアサンのモンスターレベルは、 測定不能となっているぐらいなんです。 でもリヴァイアサンは、 幻のモンスターともいわれていて、 あまり目撃情報がなかったのですが……」
 「ああ、 大体あのモンスターの情報については、 わかった。 それとエレンの方も体は、 大丈夫か?」
 「はい。 優さんのおかげでクラーケンに、 握りつぶされる前に助かりました」
 「あのイカ型のモンスターは、 クラーケンというのか」
 「はい。 クラーケンは、 海の中でリヴァイアサン程は、 強くないのですがそれでもかなりの強さのモンスターで、 S級のモンスターです」
 「そうなのか。 そんなことよりお前最後俺の指示をなぜ無視した? 俺を見捨てさえいれば、 お前だけでも助かっただろうに」
 「それは、 できません! 何せ優さんが、 海に入ってきたのは、 私が失敗したせいなんですから。 それなのに優さんを見捨てるなんてことしたら私は、 一生後悔します」
 

 俺は、 そう言うエレンの頭にデコピンをした。


 「痛いです!」
 「アホか! 他人の命を救うために、 自分の命を捨てようとするのは、 基本愚か者のすることなんだよ。 もっと自分の命を大事にしろ!」
 「そう言う優さんだって私を救うために自身の命を危険にさらしてたじゃないですか!」
 「俺は、 愚か者だからいいんだよ」
 「なら私も愚か者でいいです!」
 

 こいつ案外頑固だな。
 

 「ああ、 もうわかった。 そんなことより今は、 ここから出ることを考えよう。 それにこのままいると俺たちは、 リヴァイアサンに消化されそうだ」
 「わかりました。 それと私は、 優さんの手を離さなかったのは、 絶対に正しい選択だと思ってますから」
 「はいはい。 それで今俺たちは、 胃の中にいるのか?」
 「多分そうだと思われます」
 「なら、 とりあえず胃を傷つけて吐かせてみるか」


 俺は、 そう言いながら大剣二本を作り出し、 リヴァイアサンの胃に向かって思いっきり切りつけた。
 そうすることによって多少は、 出血したのだが、 すぐに回復されてしまったため特に意味は、 なかった。
 

 「おいおい。 こいつの再生力は、 化け物か」
 「優さんだけには、 言われたくないと思いますよ?」
 「随分と生意気なこと言ってくれるじゃないか」
 

 こいつも男と同じ空間に今まで多少緊張していたのだろう。
 だから、 今まで少し言葉を遠慮した感じで会話している様子だったが、 今はそんなことを考えている余裕もないので素がでているのだろう。
 俺は、 こちらのエレンの方が好ましいと感じた。


 「それで結局これからどうするんだ?」
 「そうですね。 とりあえず上を目指しませんか?」
 「了解だ。 それと早くここから上がったほうがいいな。 服が少しずつ解け始めてやがる」
 「わ、 わかりました」


 方針が、 決まり俺たちは、 とりあえずリヴァイアサンの口の方向へと進もうとしたが、 それを邪魔するモンスターがいた。
 それは……


 「またお前かクラーケン」
 

 奴は、 生きていたのだ。
 だが最初の頃とは、 違い体が少し解け始めていた。
 それでも俺たちを狙って来ようとする当たり相当餌に飢えているのだろう。


 「優さん! 気を付けてください! クラーケンの触手には、 麻痺毒が仕込まれていて、 一度つかまると外部からの助けがない限り抜け出せません!」
 

 なるほど。
 だからエレンも一人で抜け出せなかったのか。


 「とりあえず俺が、 とどめを刺すから、 エレンは、 俺に向かってきた触手を声を使って撃ち落としてくれ!」
 「わかりました!」
 

 俺は、 エレンにそう指示してから単身クラーケンの元へと突っ込んでいった。
 正直俺たちが消化されるまでのタイムリミットは、 あまりない。
 そのため俺は、 エレンがあいつの攻撃をすべて撃ち落とすことを信じ、 速攻で奴の命を刈り取らなければならない。
 俺は、 奴との距離を半分ほど近づいてから、 アクセルを使いさらに加速をした。
 さすがにここまでくるとクラーケンの攻撃の速度は、 かなりのものだった。
 そのため俺は、 すべてを完璧に回避することは、 不可能。
 だが、 俺が回避できないと判断したものについては、 エレンが確実に音を使い吹っ飛ばしてくれた。
 そして、 俺は、 クラーケンの正面を出た。


 「くたばりやがれぇぇぇぇぇ!」


 俺は、 そう言いながらクラーケンの胴体めがけて突っ込んだ。
 そして、 俺は突っ込む瞬間、 反逆の大剣ルシファーを二本作り、 そのまま突っ込んだ。
 クラーケンの奴は、 何も言わず激しく暴れたのち倒れた。
 

 「やりましたね!」
 そう言ってエレンは、 俺に抱き着いてきた。
 俺の今の服は、 ところどころ溶かされていたせいで、 エレンの胸の感触が俺にダイレクトで伝わった。


 「どうしたんですか? 顔が真っ赤ですよ?」
 「いいから! とりあえず離れろ! それと早くここからでるぞ!」


 俺は、エレンを一人置いていきながら、 上へと進んでいった。


 「ま、 待ってください! 置いていかないでくださいよ!」


  あれから俺たちは、 リヴァイアサンの食道と思われる場所まで来た。
 

 「優さん。 なんでさっきは、 顔が赤かったんですか?」
 

 さっきからエレンは、 ずっとこればかりを聞いてくる。
 

 「いいから黙って足を動かせ!」
 「なんで優さんは、 教えてくれないんですか?」
 「そんな無駄話は、 終わりにしモンスターとの戦闘に集中するぞ」


 リヴァイアサンの体内には、 数多くの海のモンスターが生息していた。
 そして、 基本生息しているモンスターは、 どれも狡猾なモンスターばかりだ。
 俺たちが、 今遭遇したモンスターの名前は、 爆裂タートル。
 奴らは、 長生きのため他のモンスターに比べて非常に頭がいい。
 さらに奴らの甲羅は、 頑丈で、 火薬が仕込まれており近づくと相手は、 それを自ら爆発させて攻撃してくる。
 普通の生物なら、 木っ端みじんになるほどの火薬の量なのだが、 奴ら自身は固い甲羅の中に隠れてそれを爆発させるため自身へのダメージは、 一切ない。
 

 「エレン。 あのモンスターの倒し方知ってるか?」
 「一般的な倒し方としては、 相手が本体を表しているときに火の魔法を使って殺すのですが、 私たちは、 火の魔法が使えないので、 打つ手がありません。 どうしましょうか?」


 そう言ってエレンは、 首を傾げた。
 

 「お前の音を使ってあいつらを吹き飛ばすことはできないのか?」
 「無理です。 爆裂タートルは、 とても重いので私が全力で声をだしてもびくともしないです」
 「案外お前って役立たずだな」
 「そんなこというなんてひどいです!」


 さて、 本当はあまり使いたくないのだがこの場合は仕方ないな。
 俺が、 作ったのは、 ダイナマイトとライターだ。
 なぜ俺がこれを作るのを今までしてこなかったかというとあまり俺たち世界の知識をこちらに知らせたくなかったからだ。
 俺がこんなものを作れると知った輩が、 俺の仲間を拉致し、 俺に無理やりこれを作らせようとする可能性もあるからだ。
 だがエレンなら俺がお願いすれば周りの奴らには、 話さないだろうと判断し俺は、 ダイナマイトを作った。
 

 「優さん。 それなんですか?」
 「まあ、 見てろ」


 俺は、 そう言ってダイナマイトの導火線に火をつけて爆裂タートルの元へと投げつけた。
 俺が投げたダイナマイトは、 爆裂タートルにぶつかった瞬間爆発を起こした。
 その破壊力は、 すさまじく俺は、 とっさにエレンをかばった。
 爆風が収まると、 爆裂タートルたちは、 全滅していた。


 「ゆ、 優さん! 今の道具なんですか!」
 「それは、 言えない。 それと周りの連中に絶対に俺がこの道具を使ったこと言うなよ?」
 「気になりますけど、 優さんが秘密にしたいのなら我慢します」


 エレンは、 やはり物分かりがいいため助かった。
 また、 ダイナマイトの効果は、 予想外な効果まで発揮したらしい。
 どうやら今の衝撃でリヴァイアサンが口を開いてしまったようだ。
 そして、 俺たちは、 リヴァイアサンが口を開いたことによって、 俺たちは外へと吐き出された。



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