異世界を楽しみたい転生者
少年期[263]失敗を恐れるな
「こいつ・・・・・・本当にしぶといな。何か特別なスキルを持っている訳でもないのに」
過去に戦ったオーガや、ほんの少し前に倒したオーガと比べて強いのは分かっていた。
鑑定眼でステータスや所持スキルを見れば、同じオーガジェネラルより特殊だと解る。
(それでもこのしぶとさは異常じゃないか? 俺の指弾を喰らってその傷が癒えるのは分かるけど、失った血までは戻らない筈だろ!? セフィーレさんやカネルさんの攻撃だって確実に通っている。確かに決定打に欠けるかもしれないけど、それでもまだ耐えるのか!?)
勿論オーガジェネラルの体力は低下しているが、それと同時に戦い続けているセフィーレ達の体力も落ちてきている。
ゼルートも例外では無く、額から汗が零れ落ちている。
(このまま相手のスタミナ切れを待つ、もしくは俺の指弾で生まれた隙を突いて倒すっていう手は無くもないがけどセフィーレさん的には不本意な手だろうな)
ゼルートが本気を出さずとも倒す事が出来る。ただ、それでセフィーレが納得するかは別。
そしてゼルートは自分が考えた策はセフィーレにとって不本意な物だろうと判断する。
(でも、セフィーレさんの様子を見る限り持ち手のカードは全部切ってしまったのか?)
もしかしたら魔力が残り少なくて不用意に技を繰り出す事が出来ないのか。
どうすればセフィーレが満足出来る形で倒せるのか、そのために自分はどうサポートすればいいのかをゼルートは効果を弾きながら考え続ける。
(成長した魔物とは、こうもしぶとい物なのか? あまり弱音を吐きたくはないが、そろそろ倒れても良いと思うのだがな)
傷や魔力はポーションで癒せるが、徐々に擦り切れていく精神までは回復する事が出来ない。
体力は低下していくが、戦い続けれる。
だが、自身の攻撃でダメージを与える事は出来ても決定打、致命傷を与える事は出来ないでいる。
セフィーレが使っているレイピアとオーガジェネラルは基本的に相性が良くない。
カネルが使っている大剣の方が相性が良いが、それをオーガジェネラルは気づいておりカネルの大剣を強く警戒している。
(ゼルートが戦いに加わってくれた事で少し攻撃が当たりやすくなったが、それでは足りない。もっと・・・・・・もっと火力が必要なのだ。ただ、私の放てる技では足りない・・・・・・)
この試練は何としてでも達成しなければならない。
だからといって、ゼルートにこれ以上助けられる訳にはいかないと思った。
ゼルートは自身の意を汲んで敢えて強い攻撃を使っていない。
その前に、ここに来るまで依頼内容の範疇を超えるサポートで自分達を支えてくれた。
これ以上何かをゼルートに望むのはセフィーレのプライドが許さない。
(ゼルートはこれ以上ないサポートをしてきてくれた。その行動にここで応えなくてどうする!!! 考えろ、考えるんだ。幸いにポーションが有るから魔力に余裕はある)
戦い続けながら模索する。今自分に出来る事を、ここまでくる中で見てきた物を思い出す。
考えに考えた末、一つの手を思い付く。
ただ、それは今までに一度も試した事が無く、博打に近い物だった。
(上手く成功すれば必ずオーガジェネラルに致命傷を与えられる。だが、失敗すれば大きな隙を見せてしまうかもしれない・・・・・・いや、カネルやゼルートがいるんだ。仲間を信じて次の一撃に賭けさせて貰おう!!!)
後先の事を考えても仕方ないと思い、セフィーレはゼルートとカネルにソブルとリシアの四人に指示を飛ばす。
「ゼルート、カネル、少し時間を稼いで欲しい!! ソブルとリシアは二人の援護を頼む!!!」
「了解!!!!」
「分かりました!!」
「よし、やってやるぞ!!!」
「ま、任せてください!!!」
過去に戦ったオーガや、ほんの少し前に倒したオーガと比べて強いのは分かっていた。
鑑定眼でステータスや所持スキルを見れば、同じオーガジェネラルより特殊だと解る。
(それでもこのしぶとさは異常じゃないか? 俺の指弾を喰らってその傷が癒えるのは分かるけど、失った血までは戻らない筈だろ!? セフィーレさんやカネルさんの攻撃だって確実に通っている。確かに決定打に欠けるかもしれないけど、それでもまだ耐えるのか!?)
勿論オーガジェネラルの体力は低下しているが、それと同時に戦い続けているセフィーレ達の体力も落ちてきている。
ゼルートも例外では無く、額から汗が零れ落ちている。
(このまま相手のスタミナ切れを待つ、もしくは俺の指弾で生まれた隙を突いて倒すっていう手は無くもないがけどセフィーレさん的には不本意な手だろうな)
ゼルートが本気を出さずとも倒す事が出来る。ただ、それでセフィーレが納得するかは別。
そしてゼルートは自分が考えた策はセフィーレにとって不本意な物だろうと判断する。
(でも、セフィーレさんの様子を見る限り持ち手のカードは全部切ってしまったのか?)
もしかしたら魔力が残り少なくて不用意に技を繰り出す事が出来ないのか。
どうすればセフィーレが満足出来る形で倒せるのか、そのために自分はどうサポートすればいいのかをゼルートは効果を弾きながら考え続ける。
(成長した魔物とは、こうもしぶとい物なのか? あまり弱音を吐きたくはないが、そろそろ倒れても良いと思うのだがな)
傷や魔力はポーションで癒せるが、徐々に擦り切れていく精神までは回復する事が出来ない。
体力は低下していくが、戦い続けれる。
だが、自身の攻撃でダメージを与える事は出来ても決定打、致命傷を与える事は出来ないでいる。
セフィーレが使っているレイピアとオーガジェネラルは基本的に相性が良くない。
カネルが使っている大剣の方が相性が良いが、それをオーガジェネラルは気づいておりカネルの大剣を強く警戒している。
(ゼルートが戦いに加わってくれた事で少し攻撃が当たりやすくなったが、それでは足りない。もっと・・・・・・もっと火力が必要なのだ。ただ、私の放てる技では足りない・・・・・・)
この試練は何としてでも達成しなければならない。
だからといって、ゼルートにこれ以上助けられる訳にはいかないと思った。
ゼルートは自身の意を汲んで敢えて強い攻撃を使っていない。
その前に、ここに来るまで依頼内容の範疇を超えるサポートで自分達を支えてくれた。
これ以上何かをゼルートに望むのはセフィーレのプライドが許さない。
(ゼルートはこれ以上ないサポートをしてきてくれた。その行動にここで応えなくてどうする!!! 考えろ、考えるんだ。幸いにポーションが有るから魔力に余裕はある)
戦い続けながら模索する。今自分に出来る事を、ここまでくる中で見てきた物を思い出す。
考えに考えた末、一つの手を思い付く。
ただ、それは今までに一度も試した事が無く、博打に近い物だった。
(上手く成功すれば必ずオーガジェネラルに致命傷を与えられる。だが、失敗すれば大きな隙を見せてしまうかもしれない・・・・・・いや、カネルやゼルートがいるんだ。仲間を信じて次の一撃に賭けさせて貰おう!!!)
後先の事を考えても仕方ないと思い、セフィーレはゼルートとカネルにソブルとリシアの四人に指示を飛ばす。
「ゼルート、カネル、少し時間を稼いで欲しい!! ソブルとリシアは二人の援護を頼む!!!」
「了解!!!!」
「分かりました!!」
「よし、やってやるぞ!!!」
「ま、任せてください!!!」
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