異世界を楽しみたい転生者
少年期[232]小さな悪感
お互いに様子を窺いあっているが、先に動いたのは魔物達だった。
殆ど種類が纏まっていない魔物達・・・・・・モンスターパーティーがラルに襲い掛かる。
しかし最前線に飛び出した魔物達は小さく仰いだラルの翼から放たれる風圧で動きを止められた。
そしてラルはその間で一回転して尻尾で魔物達に攻撃を仕掛ける。
(・・・・・・いくら戦意が全開であっても低ランクの魔物はこれで終わりみたいですね。ギリギリブラウンウルフは後ろに飛んで避けたようですね。しかし・・・・・・ホーンラビットとその上位種は原型を留めていませね。低ランクの割には美味しいのに・・・・・・それに魔石に関しては完全にやってしまいました。もしかしたら地面に落ちている可能性はあるかもしれませんが)
ラルは恐る恐る地面に散らばるホーンラビットやスライムの死体を見た。
(流石にそんな可能性は無さそうですね。まぁ、低ランクの魔物の魔石はゼルート様もそこまでの価値は無いと言っていましたし、そこまで気にしなくても大丈夫なはずです)
確かにラルがゼルートに言われた事は間違いないが、その後に低ランクの魔物の魔石でも塵も積もれば山となるという言葉をラルは完全に忘れていた。
一振りの攻撃により、低ランクとはいえ多数の魔物を粉々にされた魔物達は戦意は失っていなくても、躊躇いが生まれていた。
(どうやら興奮が少し冷めた事で冷静になったみたいですね。それもまた有り・・・・・・良い判断と言えます。それでは、今度はこちらから行かせて貰いましょうか)
後ろ足を蹴り、翼を仰いで滑空してラルは魔物達に近づく。
前にいたアイアンアントは自身も突進してラルに頭突きを、左右にいたブラウンウルフは一旦横に跳んで避けて側面から攻撃しようとする。
自身に攻撃を仕掛ける三体の魔物にラルは二ヤリと笑いながら、まずはアイアンアントの望み通りお互いにヘッドバットをかます。
鋼鉄の体を持つアイアンアントと。低ランクの冒険者が倒すにはハンマーを使うか関節を切断して倒すしか方法は無い。
そんな初心者殺しの魔物の内の一体と言われているアイアンアントも、ドラゴンヘッドには敵うはずもなく頭部をぐちゃりと潰される。
まずは一体を潰す。次は左右から自分の喉を噛み切ろと迫り来る二頭の狼。
前足を使っても倒す事は出来るが、ラルは敢えて違う部分で対処した。
「ギャッ!!??」
「ギャブッ!!??」
ラルの首を噛み切ろうと襲い掛かる二頭のブラウンウルフ、上から降りかかって来る何かに頭部を潰されて失速して地面に前のめりに突っ込んだ。
三体の魔物を倒したラルはそのまま速度を落とさずに宙返りで後ろからの攻撃を避ける。
ラルが先程までにいた場所はリザードマンに振るわれた長剣により地面が裂かれていた。
(・・・・・・あの長剣、もしかするとほんの少しだけ竜殺しの効果があるかもしれませんね)
ラルはリザードマンが自分の後ろに回り込んでいる事には気が付いていた。だが明確な攻撃方法が分かったのは一瞬だけ感じた悪感だった。
(そこまで上等な竜殺しの武器では無さそうですけど・・・・・・ゼルート様への手土産にはなるかもしれませんね)
空中で一回転したラルは竜殺しの剣と魔石を傷つけない様に、リザードマンの下半身を後ろ足で踏みつけた。
殆ど種類が纏まっていない魔物達・・・・・・モンスターパーティーがラルに襲い掛かる。
しかし最前線に飛び出した魔物達は小さく仰いだラルの翼から放たれる風圧で動きを止められた。
そしてラルはその間で一回転して尻尾で魔物達に攻撃を仕掛ける。
(・・・・・・いくら戦意が全開であっても低ランクの魔物はこれで終わりみたいですね。ギリギリブラウンウルフは後ろに飛んで避けたようですね。しかし・・・・・・ホーンラビットとその上位種は原型を留めていませね。低ランクの割には美味しいのに・・・・・・それに魔石に関しては完全にやってしまいました。もしかしたら地面に落ちている可能性はあるかもしれませんが)
ラルは恐る恐る地面に散らばるホーンラビットやスライムの死体を見た。
(流石にそんな可能性は無さそうですね。まぁ、低ランクの魔物の魔石はゼルート様もそこまでの価値は無いと言っていましたし、そこまで気にしなくても大丈夫なはずです)
確かにラルがゼルートに言われた事は間違いないが、その後に低ランクの魔物の魔石でも塵も積もれば山となるという言葉をラルは完全に忘れていた。
一振りの攻撃により、低ランクとはいえ多数の魔物を粉々にされた魔物達は戦意は失っていなくても、躊躇いが生まれていた。
(どうやら興奮が少し冷めた事で冷静になったみたいですね。それもまた有り・・・・・・良い判断と言えます。それでは、今度はこちらから行かせて貰いましょうか)
後ろ足を蹴り、翼を仰いで滑空してラルは魔物達に近づく。
前にいたアイアンアントは自身も突進してラルに頭突きを、左右にいたブラウンウルフは一旦横に跳んで避けて側面から攻撃しようとする。
自身に攻撃を仕掛ける三体の魔物にラルは二ヤリと笑いながら、まずはアイアンアントの望み通りお互いにヘッドバットをかます。
鋼鉄の体を持つアイアンアントと。低ランクの冒険者が倒すにはハンマーを使うか関節を切断して倒すしか方法は無い。
そんな初心者殺しの魔物の内の一体と言われているアイアンアントも、ドラゴンヘッドには敵うはずもなく頭部をぐちゃりと潰される。
まずは一体を潰す。次は左右から自分の喉を噛み切ろと迫り来る二頭の狼。
前足を使っても倒す事は出来るが、ラルは敢えて違う部分で対処した。
「ギャッ!!??」
「ギャブッ!!??」
ラルの首を噛み切ろうと襲い掛かる二頭のブラウンウルフ、上から降りかかって来る何かに頭部を潰されて失速して地面に前のめりに突っ込んだ。
三体の魔物を倒したラルはそのまま速度を落とさずに宙返りで後ろからの攻撃を避ける。
ラルが先程までにいた場所はリザードマンに振るわれた長剣により地面が裂かれていた。
(・・・・・・あの長剣、もしかするとほんの少しだけ竜殺しの効果があるかもしれませんね)
ラルはリザードマンが自分の後ろに回り込んでいる事には気が付いていた。だが明確な攻撃方法が分かったのは一瞬だけ感じた悪感だった。
(そこまで上等な竜殺しの武器では無さそうですけど・・・・・・ゼルート様への手土産にはなるかもしれませんね)
空中で一回転したラルは竜殺しの剣と魔石を傷つけない様に、リザードマンの下半身を後ろ足で踏みつけた。
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