異世界を楽しみたい転生者
第207話少年期[197]ほら・・・・・・やっぱ熱い戦いって燃えるじゃん
(さて、死を覚悟で向かって来るのか。野生の本能に逆らえず逃げるか・・・・・・まぁ、どちらにしろ倒すんだけどな)
圧倒的な力の差があるため、ゼルートの表情に焦りの様子は一切なかった。
反対に、残ったリザードマンは恐怖で怯えていた。生まれて初めての感情だった。
武器を失った。仲間を失った。なのに相手は一切疲れている様子がない。勿論怪我も負っていない。
リザードマンの戦意は完全に喪失していた。今すぐ逃げ出したいとすら思っていた。
思っているが、それも絶対に叶わない。ゼルートの強さから、絶対に自分が逃げられないことを確信してしまった。
確信してしまってからのリザードマンの行動は速かった。
その行動を見たラルは心の中で呟く。
(見事)
人型とはいえ、ドラゴンの末端。そのプライド故か、生きることを殴り捨ててゼルートに襲い掛かった。
「シャアアアアアァァアアアアァァァアアアアアア!!!!!!!」
「はっ、やっぱ良いな!!!!」
(死の恐怖を超えて、全てを捨てる覚悟で襲い掛かって来る奴の気迫はほん・・・・・・っとに、最高だな。土壇場に来て化けてるしな)
リザードマンの拳には、先の四人でほとんど使っておらず、ゼルートとの戦いでもほんの少ししか魔力を使っていなかったため、ほとんどの魔力が籠っている。しかも拳にだけ。
(魔力を纏う身体強化も拳だけに集中している。けど、それだけじゃない気がするな。目でも体でもまだ十分に追えているけど、魔力による身体強化は拳だけ。スキルの身体強化を使ったようには見えない・・・・・・てか、目とか腕とかいろんなところから血が出てる。これってまさか)
実際それが本当に自分の考えている事なのかは分からないが、そうなのではないかとゼルートは思った。
(名前は忘れたけど、ライトノベルの中に無理しすぎて全身から血を出してるって描写があったな。と言う事は、本来手を出せない力に、領域に無理やり手を伸ばしたって事か・・・・・・良いじゃねぇか。お前・・・・・・)
ゼルートはリザードマンの執念に答えようと、同じように右拳に魔力を込めた。手加減を忘れて結構思いっきりに。
「最高じゃねぇかああああああああああああ!!!!!」
ゼルートの魔力を纏った拳と、リザードマンの魔力を拳がぶつかり合った。
その衝撃音はかなりの物になり、少し離れていたセフィーレ達の元まで届いた。
「うおっ!? ここまで音が・・・・・・拳がぶつかる事でここまで大きい音になるのか?」
「確かに凄い。というか、あのリザードマン急に強くなっていないか? 少し間しか戦っているのを見ていないが。あそこまで速かった?」
「いえ、あそこまで速くなかったと思います。ですが・・・・・・あまり傷ついていない筈のリザードマンに、血が付いているような・・・・・・それにしても、ゼルートさんてやっぱり」
「ああ、見事なまでの戦闘狂だな。自分を襲って来る魔物に最高だなと言う奴は初めて見たな」
セフィーレの言葉にソブル達全員が縦に頷いた。
だが、セフィーレの表情は引いてはおらず、むしろ嬉しそうにしていた。
「だが、それでこそ頼りがいがあるものだ」
そのセフィーレの笑顔に、三人はセフィーレの笑顔に一瞬見惚れ、もう一人はセフィーレをそんな顔にさせているゼルートを睨み付けていた。
一人と一体の拳がぶつかり合った結果は・・・・・・
「魔力の収縮が甘かったな」
「シャアア、ア、ァ・・・・・・」
ゼルートの拳が競り勝ち、リザードマンの右腕が消し飛んだ。
「そんで、これで終わりだ」
ゼルートは左手に持っている短剣でリザードマンの喉笛を斬り裂き、戦いを終わらせた。
圧倒的な力の差があるため、ゼルートの表情に焦りの様子は一切なかった。
反対に、残ったリザードマンは恐怖で怯えていた。生まれて初めての感情だった。
武器を失った。仲間を失った。なのに相手は一切疲れている様子がない。勿論怪我も負っていない。
リザードマンの戦意は完全に喪失していた。今すぐ逃げ出したいとすら思っていた。
思っているが、それも絶対に叶わない。ゼルートの強さから、絶対に自分が逃げられないことを確信してしまった。
確信してしまってからのリザードマンの行動は速かった。
その行動を見たラルは心の中で呟く。
(見事)
人型とはいえ、ドラゴンの末端。そのプライド故か、生きることを殴り捨ててゼルートに襲い掛かった。
「シャアアアアアァァアアアアァァァアアアアアア!!!!!!!」
「はっ、やっぱ良いな!!!!」
(死の恐怖を超えて、全てを捨てる覚悟で襲い掛かって来る奴の気迫はほん・・・・・・っとに、最高だな。土壇場に来て化けてるしな)
リザードマンの拳には、先の四人でほとんど使っておらず、ゼルートとの戦いでもほんの少ししか魔力を使っていなかったため、ほとんどの魔力が籠っている。しかも拳にだけ。
(魔力を纏う身体強化も拳だけに集中している。けど、それだけじゃない気がするな。目でも体でもまだ十分に追えているけど、魔力による身体強化は拳だけ。スキルの身体強化を使ったようには見えない・・・・・・てか、目とか腕とかいろんなところから血が出てる。これってまさか)
実際それが本当に自分の考えている事なのかは分からないが、そうなのではないかとゼルートは思った。
(名前は忘れたけど、ライトノベルの中に無理しすぎて全身から血を出してるって描写があったな。と言う事は、本来手を出せない力に、領域に無理やり手を伸ばしたって事か・・・・・・良いじゃねぇか。お前・・・・・・)
ゼルートはリザードマンの執念に答えようと、同じように右拳に魔力を込めた。手加減を忘れて結構思いっきりに。
「最高じゃねぇかああああああああああああ!!!!!」
ゼルートの魔力を纏った拳と、リザードマンの魔力を拳がぶつかり合った。
その衝撃音はかなりの物になり、少し離れていたセフィーレ達の元まで届いた。
「うおっ!? ここまで音が・・・・・・拳がぶつかる事でここまで大きい音になるのか?」
「確かに凄い。というか、あのリザードマン急に強くなっていないか? 少し間しか戦っているのを見ていないが。あそこまで速かった?」
「いえ、あそこまで速くなかったと思います。ですが・・・・・・あまり傷ついていない筈のリザードマンに、血が付いているような・・・・・・それにしても、ゼルートさんてやっぱり」
「ああ、見事なまでの戦闘狂だな。自分を襲って来る魔物に最高だなと言う奴は初めて見たな」
セフィーレの言葉にソブル達全員が縦に頷いた。
だが、セフィーレの表情は引いてはおらず、むしろ嬉しそうにしていた。
「だが、それでこそ頼りがいがあるものだ」
そのセフィーレの笑顔に、三人はセフィーレの笑顔に一瞬見惚れ、もう一人はセフィーレをそんな顔にさせているゼルートを睨み付けていた。
一人と一体の拳がぶつかり合った結果は・・・・・・
「魔力の収縮が甘かったな」
「シャアア、ア、ァ・・・・・・」
ゼルートの拳が競り勝ち、リザードマンの右腕が消し飛んだ。
「そんで、これで終わりだ」
ゼルートは左手に持っている短剣でリザードマンの喉笛を斬り裂き、戦いを終わらせた。
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