異世界を楽しみたい転生者
第188話少年期[178]多芸すぎる主
「ぜ、ゼルート。えっと・・・・・・紙に何を書いているの?」
ゼルートが紙に遊び道具のアイデア等を書き始めてから五分、カリカリと静かなボス部屋の前に響く音に、最初にアレナが耐えきれなくなり、ゼルートに何をしているのか尋ねた。
「ただ待ってるのも暇だからさ、遊び道具のアイデアを考えていたんだ」
ゼルートの言葉にアレナ達はゼルートが何を言っているのかが理解できずに、固まっていた。
「えっと・・・・・・新しい技のアイデアじゃなくて、遊び道具のアイデアなの?」
「ああ、そうだぞ。あれ? 俺、今そう言わなかったか?」
「いえ。た、確かにそう言ってたわ」
アレナ達は言葉はしっかりと聞き取れていたが、頭で理解出来ていなかった。
だがその中で、セフィーレだけはダンジョンに入る前の日にゼルートと一緒にやったオセロを思い出したので、ゼルートが遊び道具のアイデア考えていることに疑問を感じなくなった。
(あれだけ面白い遊び道具を考えられるなら、ゼルートはそういった道でもやっていけそうだな。商人の才能もあるかもしれないな。いや、それはないか。ゼルートがバカでないことは知っているが、物事を腕っぷしだけで解決しそうだしな)
もしゼルートが商人になったら、といったもしもを思い浮かべたセフィーレは、成功しながらも問題を起こすことが目に見え、つい小さく笑ってしまった。
(だが、ゼルートと一緒に遊んだあの遊び道具は本当に面白かった。王族、貴族から平民まで誰でも楽しむことが出来る物だった。あれを売り出せばゼルートの懐に一気に金が入ってくるだろうな。低コストで作れるが、作り方次第では貴族用、平民用と分けた物ゼルートだったら作れそうだしな・・・・・・ゼルートがまだ、大きな商会とコネがないなら私の家の繋がりがある商会で売り出さないかと聞いてみるか)
セフィーレは、あれほど面白い遊び道具を世に出さないのは勿体無いと思い、ゼルートにダンジョンの試練が終わった後に相談してみようと思った。
ちなみにゼルートはアレナやカネル、ソブル達から絶賛質問されまくり中だった。
そして質問を聞き終えたアレナとルウナは、もう驚かないと決めていた自分の主の凄さに驚き、そしてどこまで多芸なんだと呆れていた。
「ようやく俺達の番か」
ボス部屋の中の音はかすかにだが聞こえるため、中で野戦闘が終わったかどうかは確認することが出来る。
ゼルート達の一つ前のパーティーは、無事オーク三体を倒すことが出来、十一階層に降りることが出来た。
前のパーティーがボスを倒してからの十分間は、その時間を計る専用の砂時計を使ってボスが復活したかどうかを確認することが出来る。
「思ったより長かったわね」
「装備を見たところ、そこまでの物ではなかったので、妥当な時間ではないでしょうか」
「カネルの言う通りだな。だが、もう少し早く倒せた気がしなくもないな」
一つ前のパーティーの戦闘時間に着いて、セフィーレを除いた三人の戦闘女子は話し合っていた。
(これからボス部屋だってのに、緊張感ゼロだな。まぁ、戦うの俺だけだからアレナ達は確かに関係ないんだけどな。にしてもオークか・・・・・・正直、前のオークキングで満足してるからそんなに時間をかける必要はないな。まぁ、一応鑑定眼を使って見てから判断するとしようか)
考えをまとめ、拳に魔力を込めながら部屋の扉を開けた。
ゼルートが紙に遊び道具のアイデア等を書き始めてから五分、カリカリと静かなボス部屋の前に響く音に、最初にアレナが耐えきれなくなり、ゼルートに何をしているのか尋ねた。
「ただ待ってるのも暇だからさ、遊び道具のアイデアを考えていたんだ」
ゼルートの言葉にアレナ達はゼルートが何を言っているのかが理解できずに、固まっていた。
「えっと・・・・・・新しい技のアイデアじゃなくて、遊び道具のアイデアなの?」
「ああ、そうだぞ。あれ? 俺、今そう言わなかったか?」
「いえ。た、確かにそう言ってたわ」
アレナ達は言葉はしっかりと聞き取れていたが、頭で理解出来ていなかった。
だがその中で、セフィーレだけはダンジョンに入る前の日にゼルートと一緒にやったオセロを思い出したので、ゼルートが遊び道具のアイデア考えていることに疑問を感じなくなった。
(あれだけ面白い遊び道具を考えられるなら、ゼルートはそういった道でもやっていけそうだな。商人の才能もあるかもしれないな。いや、それはないか。ゼルートがバカでないことは知っているが、物事を腕っぷしだけで解決しそうだしな)
もしゼルートが商人になったら、といったもしもを思い浮かべたセフィーレは、成功しながらも問題を起こすことが目に見え、つい小さく笑ってしまった。
(だが、ゼルートと一緒に遊んだあの遊び道具は本当に面白かった。王族、貴族から平民まで誰でも楽しむことが出来る物だった。あれを売り出せばゼルートの懐に一気に金が入ってくるだろうな。低コストで作れるが、作り方次第では貴族用、平民用と分けた物ゼルートだったら作れそうだしな・・・・・・ゼルートがまだ、大きな商会とコネがないなら私の家の繋がりがある商会で売り出さないかと聞いてみるか)
セフィーレは、あれほど面白い遊び道具を世に出さないのは勿体無いと思い、ゼルートにダンジョンの試練が終わった後に相談してみようと思った。
ちなみにゼルートはアレナやカネル、ソブル達から絶賛質問されまくり中だった。
そして質問を聞き終えたアレナとルウナは、もう驚かないと決めていた自分の主の凄さに驚き、そしてどこまで多芸なんだと呆れていた。
「ようやく俺達の番か」
ボス部屋の中の音はかすかにだが聞こえるため、中で野戦闘が終わったかどうかは確認することが出来る。
ゼルート達の一つ前のパーティーは、無事オーク三体を倒すことが出来、十一階層に降りることが出来た。
前のパーティーがボスを倒してからの十分間は、その時間を計る専用の砂時計を使ってボスが復活したかどうかを確認することが出来る。
「思ったより長かったわね」
「装備を見たところ、そこまでの物ではなかったので、妥当な時間ではないでしょうか」
「カネルの言う通りだな。だが、もう少し早く倒せた気がしなくもないな」
一つ前のパーティーの戦闘時間に着いて、セフィーレを除いた三人の戦闘女子は話し合っていた。
(これからボス部屋だってのに、緊張感ゼロだな。まぁ、戦うの俺だけだからアレナ達は確かに関係ないんだけどな。にしてもオークか・・・・・・正直、前のオークキングで満足してるからそんなに時間をかける必要はないな。まぁ、一応鑑定眼を使って見てから判断するとしようか)
考えをまとめ、拳に魔力を込めながら部屋の扉を開けた。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
149
-
-
1168
-
-
4112
-
-
549
-
-
0
-
-
20
-
-
89
-
-
2
-
-
1
コメント