異世界を楽しみたい転生者
第125話少年期[117]第二ラウンド
「うおらっ!!!!」
ゼルートは拳に魔力を纏わせ、オークキングの腹をそこそこの力で殴りつけた。
「がはっ!!!!!!」
殴られたオークキングは五メートル程吹き飛ばされたが、何とか上手く着地した。
が、その瞬間もう一度オークキングの腹に衝撃が走った。
「ぐはっ!!??」
二度目の衝撃にオークキングは苦痛と疑問の表情を顔に浮かべた。
何故自分は殴られた後にもう一度吹き飛ばされたのか。
「貴様、俺になにをした」
オークキングの質問にゼルートは先程の軽い表情とは全く違う、真剣な表情で答えた。
「自分の手の内を晒すなんて、そんなバカなことするわけないだろ」
ゼルートの答えにオークキングは納得がいった表情をした。
そして何も言葉を発さずに、もう一度魔剣を上段に構えて突っ込んできた。
ゼルートはその行動に警戒心を強めた。
(少し短気なところはあるが、決してバカな奴ではない。何かしら策があるはず・・・・・・口は閉じたままだから土魔法、火魔法は使ってこない・・・・・・となると魔剣によって使える魔法か)
本来、魔剣を装備して使える魔法であっても、詠唱破棄のスキルを持っていないと無詠唱で魔法を発動することは出来ない。
だが、長い間魔剣を使い続けると、装備することによって使える魔法を無詠唱で発動出来るということをゼルートは思い出した。
ゼルートが思い出した瞬間、オークキングの周りに大きめの岩の弾丸が生まれ、ゼルートに向かって飛んできた。
ゼルートはそれを全て剣で弾き落そうとしたが、オークキングの行動に違和感を感じた。
無詠唱で魔法を発動するのは良い、だがオークキングはまだ自分との距離が五メートルほどあり、いくら普通の人間が使う大剣より大きな大剣を使っているといっても、その距離で振り下ろしても自分には届かないのでオークキングの行動にゼルートは違和感を感じた。
ゼルートはオークキングが持っている魔剣によって使える魔法を思い出し、剣でストーンバレットを弾き落すのを止め、向かってくる石の弾丸と同数のブレットを発動し相殺して後ろに飛びのいた。
するとオークキングの大剣が地面に突き刺さった先から地面に亀裂が入り、ゼルートが元いた場所は大きく地面が割れていた。
オークキングはゼルートが自分の技から逃れたのを見て舌打ちをした。
逆にゼルートはオークキングの作戦を称賛した。
「いやいや、本当にやるな。ストーンバレットは囮で実際はアースクエイクで俺の態勢を崩してから下から斬り上げようって考えだったか。途中までは分からなかったよ」
「・・・・・・ならなぜ対処することができた」
「そうだな・・・・・・まずは俺の目が速さに慣れていたから」
ゼルートは過去に人型になり雷を纏ったラガール相手に摸擬戦をしていたので、相手の速さに目を奪われるということはそうそうない。それ故相手の動きを見てからでも十分に対処することが出来た。
「そんでもう一つは・・・・・・まぁ、俺だからってところかな」
「・・・・・・???」
ゼルートの答えにオークキングは頭の上に?を浮かべた。
普通なら何を言っているの分からないが、ゼルートが鑑定眼のスキルを持っていると分かれば殆どの人がなるほどとなるだろう。
オークキングの行動に違和感に気づくだけならA、Bランクの高ランクの冒険者でなくてもCランクの冒険者でも気づくことが出来る。
だが、一瞬どう行動したらいいかわからず動きが止まってしまう。その時点でオークキングの作戦にはまってしまうだろう。
ゼルートの場合はランクの高い鑑定眼を持っているので相手がどんなスキルを持っているのか、どんな魔法を使うのかが分かっているので、次にどんな攻撃が来るのかがある程度予測できるのが大きい。
「よくわからないがお前が俺と同じかそれ以上のじつりょくがあることはわかった。だからもう油断はしない」
そう言うとオークキングは身体強化を発動し、身体能力を大きく上昇させた。
それから魔剣の力で周りに岩を生み出し、それを自分の体に覆い始めた。
そしてオークキングは岩の鎧を纏った。
それを見たゼルートは思わず武者震いをした。
身体強化のスキルにより敏捷の遅さは弱点ではなくなり、元から高かった筋力はAランクの魔物並まで上がった。
防御力を岩の鎧によって格段に上がった。生半可な攻撃では一切ダメージを与えられないだろう。
普通の冒険者なら今すぐ逃げ出すか、絶望と恐怖のあまりその場から動けなくなるかのどちらかのはずだが、流石戦闘凶と言うべきかゼルートはそんな状況でありながら笑っていた。
「ははっ、いいなお前。本当にいいよ。それじゃぁ・・・・・・第二ラウンドといこうか!!!!!!!」
そう言うとゼルートは全身と長剣を魔力で強化し、魔法を無詠唱で発動しながらオークキングに斬りかかった。
ゼルートは拳に魔力を纏わせ、オークキングの腹をそこそこの力で殴りつけた。
「がはっ!!!!!!」
殴られたオークキングは五メートル程吹き飛ばされたが、何とか上手く着地した。
が、その瞬間もう一度オークキングの腹に衝撃が走った。
「ぐはっ!!??」
二度目の衝撃にオークキングは苦痛と疑問の表情を顔に浮かべた。
何故自分は殴られた後にもう一度吹き飛ばされたのか。
「貴様、俺になにをした」
オークキングの質問にゼルートは先程の軽い表情とは全く違う、真剣な表情で答えた。
「自分の手の内を晒すなんて、そんなバカなことするわけないだろ」
ゼルートの答えにオークキングは納得がいった表情をした。
そして何も言葉を発さずに、もう一度魔剣を上段に構えて突っ込んできた。
ゼルートはその行動に警戒心を強めた。
(少し短気なところはあるが、決してバカな奴ではない。何かしら策があるはず・・・・・・口は閉じたままだから土魔法、火魔法は使ってこない・・・・・・となると魔剣によって使える魔法か)
本来、魔剣を装備して使える魔法であっても、詠唱破棄のスキルを持っていないと無詠唱で魔法を発動することは出来ない。
だが、長い間魔剣を使い続けると、装備することによって使える魔法を無詠唱で発動出来るということをゼルートは思い出した。
ゼルートが思い出した瞬間、オークキングの周りに大きめの岩の弾丸が生まれ、ゼルートに向かって飛んできた。
ゼルートはそれを全て剣で弾き落そうとしたが、オークキングの行動に違和感を感じた。
無詠唱で魔法を発動するのは良い、だがオークキングはまだ自分との距離が五メートルほどあり、いくら普通の人間が使う大剣より大きな大剣を使っているといっても、その距離で振り下ろしても自分には届かないのでオークキングの行動にゼルートは違和感を感じた。
ゼルートはオークキングが持っている魔剣によって使える魔法を思い出し、剣でストーンバレットを弾き落すのを止め、向かってくる石の弾丸と同数のブレットを発動し相殺して後ろに飛びのいた。
するとオークキングの大剣が地面に突き刺さった先から地面に亀裂が入り、ゼルートが元いた場所は大きく地面が割れていた。
オークキングはゼルートが自分の技から逃れたのを見て舌打ちをした。
逆にゼルートはオークキングの作戦を称賛した。
「いやいや、本当にやるな。ストーンバレットは囮で実際はアースクエイクで俺の態勢を崩してから下から斬り上げようって考えだったか。途中までは分からなかったよ」
「・・・・・・ならなぜ対処することができた」
「そうだな・・・・・・まずは俺の目が速さに慣れていたから」
ゼルートは過去に人型になり雷を纏ったラガール相手に摸擬戦をしていたので、相手の速さに目を奪われるということはそうそうない。それ故相手の動きを見てからでも十分に対処することが出来た。
「そんでもう一つは・・・・・・まぁ、俺だからってところかな」
「・・・・・・???」
ゼルートの答えにオークキングは頭の上に?を浮かべた。
普通なら何を言っているの分からないが、ゼルートが鑑定眼のスキルを持っていると分かれば殆どの人がなるほどとなるだろう。
オークキングの行動に違和感に気づくだけならA、Bランクの高ランクの冒険者でなくてもCランクの冒険者でも気づくことが出来る。
だが、一瞬どう行動したらいいかわからず動きが止まってしまう。その時点でオークキングの作戦にはまってしまうだろう。
ゼルートの場合はランクの高い鑑定眼を持っているので相手がどんなスキルを持っているのか、どんな魔法を使うのかが分かっているので、次にどんな攻撃が来るのかがある程度予測できるのが大きい。
「よくわからないがお前が俺と同じかそれ以上のじつりょくがあることはわかった。だからもう油断はしない」
そう言うとオークキングは身体強化を発動し、身体能力を大きく上昇させた。
それから魔剣の力で周りに岩を生み出し、それを自分の体に覆い始めた。
そしてオークキングは岩の鎧を纏った。
それを見たゼルートは思わず武者震いをした。
身体強化のスキルにより敏捷の遅さは弱点ではなくなり、元から高かった筋力はAランクの魔物並まで上がった。
防御力を岩の鎧によって格段に上がった。生半可な攻撃では一切ダメージを与えられないだろう。
普通の冒険者なら今すぐ逃げ出すか、絶望と恐怖のあまりその場から動けなくなるかのどちらかのはずだが、流石戦闘凶と言うべきかゼルートはそんな状況でありながら笑っていた。
「ははっ、いいなお前。本当にいいよ。それじゃぁ・・・・・・第二ラウンドといこうか!!!!!!!」
そう言うとゼルートは全身と長剣を魔力で強化し、魔法を無詠唱で発動しながらオークキングに斬りかかった。
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