異世界を楽しみたい転生者
第99話少年期[88]魔導の戦斧
ゼルート達はオークとゴブリンを討伐する緊急依頼に関する会議に参加するため、真っ直ぐ受け付に向かった。
「おい、なんなんだあのガキ。あんな綺麗な女二人も連れていやがって。相当調子に載ってるみたいじゃねぇか。ここは俺が・・・・・・」
「お、おいバカ! 阿保な真似するんじゃねぇ!」
「んだと。それはどういう意味だよおい!」
「あ~~~、そうかお前確か最近ドーウルスにいなかったのか。ならしかたねぇな」
「なんだ? あのガキがそんなに強いってのか」
「ああそうだな。なんというか別にそこまで圧倒的な強さを見たわけじゃねえが、強いのは確かだ。なんせあいつに絡んだランクDやCの冒険者を、息一つ切らさず余裕の表情で倒しちまったんだよ。
ま、俺はあいつのおかげで儲けさせてもらったから別にいいんだけどな」
「・・・その話本当か? そんな強いってならランクはBかもしくはAだったりするのか」
「いや、ランクはDだ」
「嘘だろ!? ランクDやCの冒険者を簡単に倒す奴がランクDって・・・・・・詐欺じゃねえか」
「まぁ、確かにそうだが絡まない方が身のためだぞ。なんせ二人の女内、人族の女の方は元Aランクの冒険者って噂もあるからな。それにあの少年はやばい。絡んできた奴や決闘をした冒険者を負かしたら、装備品や身に着けてる物全部剥ぎ取って服だけにしてギルドの外に放り出すからな」
「・・・・・・あ、悪魔だな」
「とりあえず結果だけで言えば、絡んだ奴はボコボコにされ装備品等も奪われ、笑いものにもされるってことだ。だから間違ってもあいつだけには絡むなよ」
「お、おう。わかったぜ」
ゼルートに絡もうとした冒険者は、少し震えながら頷いた。
そんな光景を見ていたアレナは、ゼルートの噂の広がりの早さに一瞬驚いたが、ゼルートのやってきた行いを思い出し、直ぐに納得した。
「なかなか噂が立ってるわねゼルート」
「俺としては寧ろ絡んできて欲しかったんだけどな。あ、でもこれから会議なんだし時間がないからむしろ良かったか」
アレナは俺の言葉を聞きいつものように呆れたという表情をしていた。
「普通はガラの悪い冒険者に絡まれる新人冒険者を可哀想だと思うのだけど、絡まれるのがあなたの場合は絡んできた相手の方が可哀想と思うわね」
「絡んだ相手が羊かゴブリンだと思っていたら、実はドラゴンだったという奴だな」
ゴブリンの皮を被ったドラゴンみたいに言うなよ。
あ、イルーネがいるじゃん。他の受付嬢だと時間がかかりそうだからイルーネのところに行こう。
「イルーネさん」
「ゼルート君!、今日はどうしましたか? 今日はそこまで目ぼしい依頼はありませんよ」
イルーネは他の冒険者に見せている作り物の笑顔ではなく、素の笑顔をゼルートに向けていた。
その様子に他の冒険者達がゼルートに嫉妬の目を向けるが、ゼルートは全く気にしていなかった。
また、嫉妬の目を向けている冒険者達もゼルートの決闘を見た者や、その内容を聞いた者達だったのでゼルートにいちゃもんを付けたりする様子はなかった。
だが、冒険者達の腸が煮えくり返る思いだったのは言うまでもない。
「緊急依頼を受けるんですけど、会議室がどこか分からなくて教えて欲しいんですけどいいですか」
「それいいですが・・・・・・ランクDになったので緊急依頼は受けれますが、今回の緊急依頼はかなり危険ですから、出来ればやめておいた方がいいと思うんですけが」
(く~~~、こんな美人が心配してくれるなんて前世じゃ考えられなかったよ。いや、本当に。何故かわからないけど女の子に嫌われることが多かったからな)
ゼルートは前世での出来事を一昨年思い出し、心の中で泣いていた。
「大丈夫ですよ。俺はイルーネさんが思ってるよりも強いですよ。それにもし危なくなったとしても、強い仲間が助けてくれるんで安心してください」
「・・・・・・わかりました。ですが無茶だけはしないでくださいね」
「了解です」
それからゼルート達は会議をする場所を教えてもらい、会議室に入った。
そしてゼルート達が入った瞬間、視線がゼルート達の方へ向き、ざわめきだした。
「っち、なんでガキがここにきてるんだ」「おい、あいつって確か・・・・・・」「おおう、あの決闘のときの少年か。またバカな奴が喧嘩を売ったりしねぇかな」「おいおいなんだってあんな綺麗な姉ちゃん達があんな小僧と一緒にいるんだよ」などなどゼルートをバカにするような奴もいれば、あの賭けの時にいた者もいた。
ゼルート達が席に座ってから数分後・・・・・・
(・・・・・・! 気配は四人、そのうち二人は父さんと母さんと同じくらいの強さだな。多分父さん達の元パーティーメンバーか。後の二人はその二人の子供ってところか)
「おっと、俺達が一番最後みたいだな」
「あなたが二日酔いになってたからでしょう」
「お母さんの言うとおりよお父さん」
「父さんの唯一悪いところだよな」
(その四人が入ってくると、周りの冒険者達が歓声をあげた。どうやらAランクのいるパーティーは相当周りから信頼されているみたいだな。
もうこの緊急依頼は絶対にクリアできるみたいなことを言ってるやつもいるし。しかしパーティー名が魔導の戦斧か。多分グレイスさんとコーネリアさんのことを言ってるんだろう)
ゼルートが四人を見ていると、パーティーの長女かと目があった。
すると、なぜか後ろに怯えるように後ずさった。それを弟が後ろで支え心配そうに声を掛けた。
そして長女と目が合ったゼルートの方へとやってきた。
(やっべー絶対に面倒なことになるな。なんでこの世界には短期な奴が多いんだよ)
「おい、なんなんだあのガキ。あんな綺麗な女二人も連れていやがって。相当調子に載ってるみたいじゃねぇか。ここは俺が・・・・・・」
「お、おいバカ! 阿保な真似するんじゃねぇ!」
「んだと。それはどういう意味だよおい!」
「あ~~~、そうかお前確か最近ドーウルスにいなかったのか。ならしかたねぇな」
「なんだ? あのガキがそんなに強いってのか」
「ああそうだな。なんというか別にそこまで圧倒的な強さを見たわけじゃねえが、強いのは確かだ。なんせあいつに絡んだランクDやCの冒険者を、息一つ切らさず余裕の表情で倒しちまったんだよ。
ま、俺はあいつのおかげで儲けさせてもらったから別にいいんだけどな」
「・・・その話本当か? そんな強いってならランクはBかもしくはAだったりするのか」
「いや、ランクはDだ」
「嘘だろ!? ランクDやCの冒険者を簡単に倒す奴がランクDって・・・・・・詐欺じゃねえか」
「まぁ、確かにそうだが絡まない方が身のためだぞ。なんせ二人の女内、人族の女の方は元Aランクの冒険者って噂もあるからな。それにあの少年はやばい。絡んできた奴や決闘をした冒険者を負かしたら、装備品や身に着けてる物全部剥ぎ取って服だけにしてギルドの外に放り出すからな」
「・・・・・・あ、悪魔だな」
「とりあえず結果だけで言えば、絡んだ奴はボコボコにされ装備品等も奪われ、笑いものにもされるってことだ。だから間違ってもあいつだけには絡むなよ」
「お、おう。わかったぜ」
ゼルートに絡もうとした冒険者は、少し震えながら頷いた。
そんな光景を見ていたアレナは、ゼルートの噂の広がりの早さに一瞬驚いたが、ゼルートのやってきた行いを思い出し、直ぐに納得した。
「なかなか噂が立ってるわねゼルート」
「俺としては寧ろ絡んできて欲しかったんだけどな。あ、でもこれから会議なんだし時間がないからむしろ良かったか」
アレナは俺の言葉を聞きいつものように呆れたという表情をしていた。
「普通はガラの悪い冒険者に絡まれる新人冒険者を可哀想だと思うのだけど、絡まれるのがあなたの場合は絡んできた相手の方が可哀想と思うわね」
「絡んだ相手が羊かゴブリンだと思っていたら、実はドラゴンだったという奴だな」
ゴブリンの皮を被ったドラゴンみたいに言うなよ。
あ、イルーネがいるじゃん。他の受付嬢だと時間がかかりそうだからイルーネのところに行こう。
「イルーネさん」
「ゼルート君!、今日はどうしましたか? 今日はそこまで目ぼしい依頼はありませんよ」
イルーネは他の冒険者に見せている作り物の笑顔ではなく、素の笑顔をゼルートに向けていた。
その様子に他の冒険者達がゼルートに嫉妬の目を向けるが、ゼルートは全く気にしていなかった。
また、嫉妬の目を向けている冒険者達もゼルートの決闘を見た者や、その内容を聞いた者達だったのでゼルートにいちゃもんを付けたりする様子はなかった。
だが、冒険者達の腸が煮えくり返る思いだったのは言うまでもない。
「緊急依頼を受けるんですけど、会議室がどこか分からなくて教えて欲しいんですけどいいですか」
「それいいですが・・・・・・ランクDになったので緊急依頼は受けれますが、今回の緊急依頼はかなり危険ですから、出来ればやめておいた方がいいと思うんですけが」
(く~~~、こんな美人が心配してくれるなんて前世じゃ考えられなかったよ。いや、本当に。何故かわからないけど女の子に嫌われることが多かったからな)
ゼルートは前世での出来事を一昨年思い出し、心の中で泣いていた。
「大丈夫ですよ。俺はイルーネさんが思ってるよりも強いですよ。それにもし危なくなったとしても、強い仲間が助けてくれるんで安心してください」
「・・・・・・わかりました。ですが無茶だけはしないでくださいね」
「了解です」
それからゼルート達は会議をする場所を教えてもらい、会議室に入った。
そしてゼルート達が入った瞬間、視線がゼルート達の方へ向き、ざわめきだした。
「っち、なんでガキがここにきてるんだ」「おい、あいつって確か・・・・・・」「おおう、あの決闘のときの少年か。またバカな奴が喧嘩を売ったりしねぇかな」「おいおいなんだってあんな綺麗な姉ちゃん達があんな小僧と一緒にいるんだよ」などなどゼルートをバカにするような奴もいれば、あの賭けの時にいた者もいた。
ゼルート達が席に座ってから数分後・・・・・・
(・・・・・・! 気配は四人、そのうち二人は父さんと母さんと同じくらいの強さだな。多分父さん達の元パーティーメンバーか。後の二人はその二人の子供ってところか)
「おっと、俺達が一番最後みたいだな」
「あなたが二日酔いになってたからでしょう」
「お母さんの言うとおりよお父さん」
「父さんの唯一悪いところだよな」
(その四人が入ってくると、周りの冒険者達が歓声をあげた。どうやらAランクのいるパーティーは相当周りから信頼されているみたいだな。
もうこの緊急依頼は絶対にクリアできるみたいなことを言ってるやつもいるし。しかしパーティー名が魔導の戦斧か。多分グレイスさんとコーネリアさんのことを言ってるんだろう)
ゼルートが四人を見ていると、パーティーの長女かと目があった。
すると、なぜか後ろに怯えるように後ずさった。それを弟が後ろで支え心配そうに声を掛けた。
そして長女と目が合ったゼルートの方へとやってきた。
(やっべー絶対に面倒なことになるな。なんでこの世界には短期な奴が多いんだよ)
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