旅からの学び

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〜旅立ちの時編〜1話

旅からの学び(たびまな)  旅立ちの時編 1話


  師匠の家に戻り、みんなの顔を見ると大人びた感じに見えた。気のせいか?


「成人の儀は、これで終わりだ。みんなお疲れ様。自分を見つめ改善することは難しいがよく頑張ったな!」


  師匠は、嬉しそうにみんなの身を見ながら言った。師匠の目には、涙が溜まっていた。


「師匠!ありがとうございましたー!」


  僕たちの目から涙がこぼれた。
  成人の儀が終わると、僕たちは師匠のもとから卒業し旅に出るのが、この村の決まりなのだ。


「みんなよく頑張ったな。偉いぞ。でも、ここからからがスタートだ。終わりじゃない。旅に出て色々な経験をするかもしれない。不合理だと感じることもあるだろう。だが、周りの環境に惑わされず自分が信じた道を歩むんだ。」


「はい!」


  僕たちは、涙を拭って大きく返事をした。これからが、本当の始まりだ。


  師匠から、成人の儀を終えた証をもらった。その証はブレスレットだった。金色に輝くブレスレットは、これからの旅立ちを後押しするほど綺麗だった。


「このブレスレットは、特注品だ。ブレスレットの裏に魔法陣があるだろ?何かあった時は、そこに魔力を集中させるんだ。そうしたら、俺が転移魔法で助けに行けるようになっている。」


  僕たちは、腕にブレスレットをつけて腕を前に出した。


「みんなで、これからの旅を楽しもう。そして、旅から学んだことを活かして生きていこう!」


  こうして僕たちの旅は、始まったのである。


つづく。

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