動物ブリーダーの僕が異世界でモンスターブリーダーとして活躍してるんだけど。

マナマナ

三十六話 シャーラ救出作戦

皆さんお久しぶりです。また久しぶりに書き始めると思いますのでどうぞよろしく




「ぐぅ…ここは?」

完全回復をかけ一夜がたち大男は意識を取り戻した。声は低くちょっと怖そう…

「気がついたか…大熊よ。貴様のようなものがなぜ幹部ごときに遅れをとったのだ?」

デュポーンさんは少し怒った声色で聞いた。

「気を抜いていたわけではない…シャーラも私も完全に集中していた…しかし、あいつの攻撃は見えなかった…数十年戦っていなかったから目が鈍っていたのかもしれないな…すまぬ。シャーラを奪われてしまった…このままではまずい、シャーラを悪用されてしまう…」

「あの小娘になにか能力があるのか?」

「あの子はドリヤードの子じゃ…しかもとても強い血を引き継いでおる…今数少ないドリヤードの中でも引き出せばトップの力を出せる才を持っているのじゃ…つまり、ドリヤードの王の権能「森羅万象」をもしかしたら使えるかもしれん…いや、使えるといっても過言ではない。」

「森羅万象ってどんな能力なんですか?」

「簡単にいうとすべての現象を思う自在に操れるのじゃ…それはどんなことも可能とは限らないが、時間軸を少しずらすことも容易い…実はというとそれをわしは使えるのじゃ、わしは森の王じゃからの。」

「森の王…もしかして、ドリヤードの血を?」

「そうじゃ、わしの母親は元ドリヤードの女王だったのじゃ。しかし、母は禁断の愛をしてしまった…一人の人間を好いてしまったのじゃ…母はそれを禁忌とわかっていながらそのまま人間との子を身籠ってしまった…それがわしじゃ。禁忌を犯し森の神からの天罰を受けた母は自分自身と腹のなかのわしに呪いをかけられた。その呪いが、母は不治の病に、わしは獣の姿になってしまうという呪いじゃ…それが大熊であるわしの正体なのじゃ…今では魔力を使い人間などに変幻できるが、昔はこの容貌でいじめを受けたもんじゃ…」

グルートさんは懐かしそうでどこか悲しい表情で語った。

「しかし、今わしの力はあまり使い物にならなくなりつつあるのじゃ…森がシャーラを新しい王と見るときがくるからじゃ…だからわしのこの能力はだんだん落ちてきている…遅れをとったのもそのせいじゃろう…わしはシャーラに教えないといけないのじゃ…この森の王の能力の使い方を。使い方を間違えばこの世界を狂わしかねない…」

世界を狂わす…この言葉にはとても重い意味が込められていると感じた。まだ何かをデュポーンさんやグルートさん達は俺が知らない何か重要なことを知っていると思ったのだ。だけど、そこの話は深くまで聞かないことにした。

「状況はわかりました。では、ここからはシャーラ救出作戦ってことで別れて行動しましょう。」

「別れて行動?主よ、どのようなメンバーで別れるのじゃ?」

「じゃー、別れるメンバーを言うよ。俺といくのがコロ、そしてグルートさんです!
デュポーンさんとリーエさんは一緒に行動して俺たちとは違う行動をとってください。」

「ご主人様。なぜこの私がドラゴンと共に行動しないといけないのでしょうか?」

「失礼だな、バトルメイドよ。まあ、その意見には私も少しも思ったとこがある。なぜなのだ?主よ。」

「うーん、仲良くなって欲しいから?」

「「はい?」」

「いや、仲良くないとこれから楽しくいけないでしょ?だから、今回はデュポーンさんとリーエさんは一緒に行動して仲良くなってください!」

ぽかーんっと口を開けてリーエとデュポーンは呆けていたがクスクスと笑いだした。

「流石は主だな。わかった。バトルメイドと共に行動しようではないか!」

「ご主人様のご命令であれば仕方ありません。このリーエ。命に代えてでもご主人様の名に没頭します。」

「うん!よろしく頼むよ。場所とかは分かってるよね?」

「はい、空間把握でなんとなくは把握しております。」

「我もだいたいは分かっている。安心せよ。」

「だったら先に行ってもらってもいいですか?コロに乗っていけばすぐに追いつくと思うので。」

「わかりました。ご主人様。どうかご無事で。」
「わかったぞ主。とりあえず乗れバトルメイド。飛ばすぞ。」
「命令しないでください。分かっています。」

ドラゴンの姿になったデュポーンさんはリーエさんを乗せてすごいスピードで飛び去っていった。これなら明日か今日中には着きそうだな。

「さて、こっちのチームなんですけど少しだけ言いたいことがあります。俺のスキルについてです。」

俺は先に二人をいかしたのには訳があった。そのスキルについてだが真相を知るのはまた別のお話で…



次からはリーエとデュポーンの話になります。更新頻度は少ないですけどちょくちょく書いていくのでよろしくお願いします。



コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品