話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

漆黒王の英雄譚

夜叉神

第27話 逃亡


1ヶ月後アルトの居場所はベルマーレ王国の屋敷・・・ではなく南の海に居た。

「ああぁぁ・・・」

天気のいい浜辺で自分で作ったパラソルとテーブルを立て、またも自分で作ったベンチに座って水着を着てジュースを飲みながらサングラスの奥で虚空を見ているアルトがいた。

何故アルトがこんな場所で虚ろな目をしているのか。それはつい先日に遡る。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


時は三日前・・・・・・

「しかし一体なんだろうな?急に王城に来てくれなんて・・・」

アルトとアシュレイ、クラウディアとアドミレアは王城から急に来た召喚状を受け取り馬車に揺られていた。

「私も聞いてないわ。クラウは聞いてる?」

「いえ、私も聞いていません。何かパーティでもあるのでしょうか?しかも正装して来いなんて」

そう、アルト達は正装しているのだ。
手紙にはアルトとアシュレイは従者を一人連れて正装してこいと書いてあった。

「けどパーティなんて聞いてないですよ?あるならば事前に聞いているはずですし」

「そうよね。ミレアちゃん何か分かるかしら?」

「いえ、私は特に・・・それとミレアちゃんというのはちょっと・・・」

アシュレイにミレアちゃんと言われたのはアドミレアだ。この3人は意外と仲がいい。

「アシュレイ様、アルト君、そろそろ王城に到着します。準備をしてください。」

「分かりました。」

その後すぐに王城に着くとセバスさんが迎えてくれた。

「ようこそお越しくださいました。アシュレイ王女殿下、アルベルト様。それにクラウディア様にアドミレア様。」

「ええ、ありがとう。ところでセバス。なんで私達は呼ばれたのかしら?」

「申し訳ございません。それは陛下から口止めをされておりまして、例えアシュレイ様でも言うことはできません。」

「私にも言えないって・・・よっぽど秘密にしたいのかしら?」

「さぁ?」

確かにそれはあるな。

「こちらへどうぞ。案内致します」

王城に入っていくセバスさんについて行っていく。

「こっちって庭じゃなかったかしら?」

「はい。庭に向かっております。陛下方がそちらでお待ちですので」

「陛下方?」

「・・・・・・」

セバスさんが黙ってしまったので大人しくついていく。そして庭に出た。

「ーー、ーーーー。ーー。」

「ーーーーー。ーーー、ーー。」

何やら話し声が聞こえる。片方はハドルフさんだと分かったが残りの声はなんだ?聞き覚えのある声だが・・・・・・

声のする方へ向かうとちょうどハドルフさんが気がついた。

「ああ、二人とも、よく来てくれた。」

「お父様なんですか?理由も無しに呼び出すなんて」

「ちょっとしたサプライズだよ。こっちにおいで」

ハドルフさんに連れられそちらへ行くと、アルトは固まってしまった。


「いやぁ、久しぶりだな。アシュレイさん。綺麗になったね。」


「りゅ、リュシュトベルト帝国の皇帝陛下?!」

そう、リュシュトベルト帝国の皇帝だった。皇帝の名前はウォルフォード・ヴァン・リュシュトベルト。親父や、アルペリーニさん、ハドルフさんの学院時代の先輩である人だ。そして・・・

「はぁ、アルト。久しぶりじゃないか。しばらく顔を出さないから心配してたぞ?」

「うぉ、ウォルフォード陛下・・・お、お久しぶりです。お元気で何よりです。」

「うむ、」

「と、ところで今日は何故この場に?通常なら大騒ぎになるのに・・・」

「なに、アルトが戦争をおさめたと聞いたから駆けつけたのだよ。あの子も会いたがっていたしな」

「ま!まさか!あいつまで来てるんですか?!」

「来ているぞ。ハドラー君たちと遊んでいる頃だと思うが・・・・・・」


うっそだろおぉぉ!!なんでくんだよぉぉ!!


「アルトくーーん!!!!!!」

「っ?!」

突然魔法が空から飛んでくる。アルトはそれを魔力防御壁で防御する。そしてそのすぐ直後一人の人影が飛んでくる。
キラリと光る物体はよく研ぎ澄まされた剣。それがアルトの頭上に振り上げられ一瞬で振り下ろされる。

「バッキャロ!そんなもんここで!」

アルトは横に避ける。それを人影は読んでいたかのように華麗に着地して切り返してくる。

「何故避けるんですか?!」

「そりゃ避けるだろ?!」

人影が誰か既にわかっている。

「なんでここに居るんだよ!・・・エミリア!!」

アルトに名前を呼ばれた少女リュシュトベルト帝国第三皇女エミリアはニヤリと笑った。



「漆黒王の英雄譚」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く