漆黒王の英雄譚
第17話 作戦変更
「おかしい・・・」
「どうしたんです?アダムスさん」
突然のつぶやきにレンは問い掛ける。
「いや、あいつらも俺らも随分と暴れてるはずだが、こっちに来る人数が少なくないか?」
「まあ、戦闘地域に行きたい人なんていないと思いますよ?」
「いや、それでも兵士が少なすぎる。」
「確かにそうかもしれませんが・・・あれじゃないですか?ほとんどの軍を連合軍の方に回しているとか?」
「いや、ガムスタシアに情報が来てから直ぐに作戦を開始したんだ。軍隊が動くのにも、情報を整理するのにも時間が必要だ。だから、軍はほぼ残っているはずなんだが・・・」
「確かにそうですね」
「・・・・・・」
アダムスは1度戦闘の手を止めて周りを見渡し少し離れたところで戦闘をしている姉妹の場所に向かった。それにレンもついて行く。
「アリア、アリス。おかしくねぇか?」
アダムスにアリア、アリスと呼ばれた女は放っている魔法を一度止めアダムスの方を見た。
「そうね、少しおかしいかしら?」
最初に話し始めたのは金髪の髪を持ちマグマのように赤い眼をした女性だ。
「そうっすね、アダムスさんも感じましたか」
それに賛同の声を上げたのが同じく金髪の髪を持ち深海のように蒼い目をした女性だ。
彼女達がアルトの命令でガムスタシアに潜入していた姉妹である。赤い眼をしている方がアリア。青い目をしている方がアリスだ。彼女らの得意なのはそれぞれ炎系の魔法、水系の魔法である。
「それにしても本当に随分と暴れたな。死人は出してねぇだろうな?」
「もちろんよ。ちゃんと分けて攻撃してるわ。」
「ならいいけどよ。それでどうする?旦那に連絡するか?」
「そうした方がいいと思いますわ。何かある前に対策を練っていた方がいいですわね」
「そうだな」
そしてアダムスは与えられていたポーチの中から通信機を取り出した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アルベルトsideーー
「よし、始まったな。」
アルトは自分のいる北側と真逆の南側で爆発が起こったのを確認しそう呟いた。
そして念話でアドミレアに話しかける。
『こっちはアダムス達が始めた。そっちも準備しておいてくれ』
『かしこまりました』
「よし、二人とも行くぞ。」
「おうよ」「おう」
アルトはカムイとフィゼルを連れて動き出した。都の中は南門で何度も起こる爆発に騒然としていた。
「最短で駆け抜けるぞ!目指すは皇城だ!」
「了解!」「おうよ」
アルト達は街に入ってから最短コースで城に向かった。しかし走り始めてから数分後アルトの足は突然止まった。
「おっとと、リーダー、どうしたん・・・ッ!」
「これは・・・」
ここに来て初めてアルト達に焦りの顔が見えた。
「マジかよ。なんで複数人・・・それも全員違う気配の奴がいるんだよ!」
アルト達はその場から複数人の気配が城で動いているのを感知した。そしてその全員が邪神の部下ということにも気がついた。
「リーダー、このまま作戦続行は危うくねぇか?一旦連絡とって」
「ああ、さすがにこれは予想外だ」
「けどどうするんだ?」
「・・・・・・仕方が無い。全員を呼び寄せてくれ。」
「いいのか?」
「ああ、構わない。今回はさすがにみんなが敵う敵じゃ無さそうだ。作戦は変更だ。久しぶりに全力で行く。極力ものを壊さない程度にな。お前達は2人組でペアを組んで戦っている区間を結界で覆ってくれ。」
「大丈夫なんだよな?」
「もちろんだ。」
「分かった」
フィゼルが通信機を取り出すと逆に相手から連絡が来た。
『アダムスだ。今大丈夫か?』
「アダムスさんか、大丈夫だ。それよりも作戦を変更する。今から全員で城に集合、敵が一人じゃなくて複数だってことがわかった。今回はリーダーがやるそうだ」
『おいおいマジかよ。それじゃあ俺達は結界か?』
「ええ、戦闘の余波が他に行かないようにするためのです」
『分かってるよ。ちょうどこっちも変だと思ったんだ。どうにも兵士の数が少なすぎてな。』
「兵士の数が?」
『おう、派手に暴れたつもりだったんだが足りなかったかな?アリア達とも話して連絡した方がいいってことになったからな。こうして連絡して見たわけだ』
「なるほど、分かりましたよ。リーダーには言っておきます。とりあえず場所は城でお願いします」
「了解だ。」
そこで通信を切った。
「どうだった?」
「どうやらアダムスさん達も異常を感じたそうだ。どうにも兵士の数が少ないらしい。」
「兵士の数がねぇ。分かった。アドミレア達にももう連絡はとった。すぐこっちに来るそうだ。さて、俺達も行こうか」
フィゼルがアダムスと連絡をとっている間にアルトもアドミレアと連絡を取っていた。そして一同は城に向かって再び動き始めた。
「どうしたんです?アダムスさん」
突然のつぶやきにレンは問い掛ける。
「いや、あいつらも俺らも随分と暴れてるはずだが、こっちに来る人数が少なくないか?」
「まあ、戦闘地域に行きたい人なんていないと思いますよ?」
「いや、それでも兵士が少なすぎる。」
「確かにそうかもしれませんが・・・あれじゃないですか?ほとんどの軍を連合軍の方に回しているとか?」
「いや、ガムスタシアに情報が来てから直ぐに作戦を開始したんだ。軍隊が動くのにも、情報を整理するのにも時間が必要だ。だから、軍はほぼ残っているはずなんだが・・・」
「確かにそうですね」
「・・・・・・」
アダムスは1度戦闘の手を止めて周りを見渡し少し離れたところで戦闘をしている姉妹の場所に向かった。それにレンもついて行く。
「アリア、アリス。おかしくねぇか?」
アダムスにアリア、アリスと呼ばれた女は放っている魔法を一度止めアダムスの方を見た。
「そうね、少しおかしいかしら?」
最初に話し始めたのは金髪の髪を持ちマグマのように赤い眼をした女性だ。
「そうっすね、アダムスさんも感じましたか」
それに賛同の声を上げたのが同じく金髪の髪を持ち深海のように蒼い目をした女性だ。
彼女達がアルトの命令でガムスタシアに潜入していた姉妹である。赤い眼をしている方がアリア。青い目をしている方がアリスだ。彼女らの得意なのはそれぞれ炎系の魔法、水系の魔法である。
「それにしても本当に随分と暴れたな。死人は出してねぇだろうな?」
「もちろんよ。ちゃんと分けて攻撃してるわ。」
「ならいいけどよ。それでどうする?旦那に連絡するか?」
「そうした方がいいと思いますわ。何かある前に対策を練っていた方がいいですわね」
「そうだな」
そしてアダムスは与えられていたポーチの中から通信機を取り出した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アルベルトsideーー
「よし、始まったな。」
アルトは自分のいる北側と真逆の南側で爆発が起こったのを確認しそう呟いた。
そして念話でアドミレアに話しかける。
『こっちはアダムス達が始めた。そっちも準備しておいてくれ』
『かしこまりました』
「よし、二人とも行くぞ。」
「おうよ」「おう」
アルトはカムイとフィゼルを連れて動き出した。都の中は南門で何度も起こる爆発に騒然としていた。
「最短で駆け抜けるぞ!目指すは皇城だ!」
「了解!」「おうよ」
アルト達は街に入ってから最短コースで城に向かった。しかし走り始めてから数分後アルトの足は突然止まった。
「おっとと、リーダー、どうしたん・・・ッ!」
「これは・・・」
ここに来て初めてアルト達に焦りの顔が見えた。
「マジかよ。なんで複数人・・・それも全員違う気配の奴がいるんだよ!」
アルト達はその場から複数人の気配が城で動いているのを感知した。そしてその全員が邪神の部下ということにも気がついた。
「リーダー、このまま作戦続行は危うくねぇか?一旦連絡とって」
「ああ、さすがにこれは予想外だ」
「けどどうするんだ?」
「・・・・・・仕方が無い。全員を呼び寄せてくれ。」
「いいのか?」
「ああ、構わない。今回はさすがにみんなが敵う敵じゃ無さそうだ。作戦は変更だ。久しぶりに全力で行く。極力ものを壊さない程度にな。お前達は2人組でペアを組んで戦っている区間を結界で覆ってくれ。」
「大丈夫なんだよな?」
「もちろんだ。」
「分かった」
フィゼルが通信機を取り出すと逆に相手から連絡が来た。
『アダムスだ。今大丈夫か?』
「アダムスさんか、大丈夫だ。それよりも作戦を変更する。今から全員で城に集合、敵が一人じゃなくて複数だってことがわかった。今回はリーダーがやるそうだ」
『おいおいマジかよ。それじゃあ俺達は結界か?』
「ええ、戦闘の余波が他に行かないようにするためのです」
『分かってるよ。ちょうどこっちも変だと思ったんだ。どうにも兵士の数が少なすぎてな。』
「兵士の数が?」
『おう、派手に暴れたつもりだったんだが足りなかったかな?アリア達とも話して連絡した方がいいってことになったからな。こうして連絡して見たわけだ』
「なるほど、分かりましたよ。リーダーには言っておきます。とりあえず場所は城でお願いします」
「了解だ。」
そこで通信を切った。
「どうだった?」
「どうやらアダムスさん達も異常を感じたそうだ。どうにも兵士の数が少ないらしい。」
「兵士の数がねぇ。分かった。アドミレア達にももう連絡はとった。すぐこっちに来るそうだ。さて、俺達も行こうか」
フィゼルがアダムスと連絡をとっている間にアルトもアドミレアと連絡を取っていた。そして一同は城に向かって再び動き始めた。
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コメント
ひよこ
いじめられていた僕は…のやつも早く更新してください!