漆黒王の英雄譚
閑話 とある少年の物語
いつも通り学校から帰ってきたら家の前で警察の人がいた。
警察の人は俺の事を見つけると悲しそうな顔で話しかけてくる。
「君はこの家の人のお子さんかな?」
「そうですけど・・・」
「実はお話があるんだ。約2時間前、君の御両親は・・・・・・交通事故にあって亡くなられたんだ」
これは俺が1年前知らされた事であり、俺の運命の歯車を簡単に狂わせた報告だった。
少年の名は真壁悠斗。
これは少年が異世界転生する9年も前の話である。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ぐぇぇ!」
俺は歳上であろう男を蹴り飛ばし、踏みつける。
「テメェらがやり始めたんだ。やられても文句はねぇよな?」
「ヒィィ!!ごめんなさいごめんなさい・・・・・・」
そう言って縮こまりながら男は泣き始める、
「けっ、泣くぐらいなら初めからするんじゃねぇよ」
俺は踏みつけていた足をどかしその場から去る。
俺が去った後には凹んだかべ、痛い痛いと泣きながら蹲る男や気絶している男、顔が原型をとどめていないほど殴られている男などがそこらじゅうに転がっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺は薄暗い家に帰ってきた。
今日の奴らもクソみたいなやつだったな。
俺は昨年死んだ両親の仏壇の前に座る。
「なぁ、父さん母さん・・・なんで居なくなったんだよ・・・なんで俺ばっかり・・・!」
だんだんと目から涙が溢れてくる。
「ふざけんなよ!なんで俺が・・・!なんで・・・なんで・・・」
俺は疲れていたのかその日はそこで寝てしまった。
翌日目が覚めると寝たままの状態だった。顔を洗って歯を磨き、いつも来ているジャケットを羽織って街に出る。
両親が死んでから学校に入っていないし、行く必要も無いと思っていた。
俺は近くのゲーセンに入ってゲーム台の前に座る。
格闘ゲームを数分間やっていたが飽きたので直ぐに辞めた。
「くだらねぇ・・・」
本当にくだらねえな。この世の全てが。
ゲームも、歌も、テレビも、虫も、人間も、動物も、国も、友人関係も、恋人も、仲間も、敵も、味方も、他人も、この世界自体も!
ーー何よりもこんなことをしている自分自身が1番くだらねぇ・・・・・・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺が家から出なくなってから1ヶ月がすぎ、冷蔵庫には何も無くなり、郵便ポストには新聞や、雑誌の勧誘などが溜まりにたまり、家の中は普段よりもいっそう薄汚れて見えた。
もう何もかもがどうでも良くなっていた。
このまま死んだとしても何も思わない。
むしろこんな運命を手っ取り早く終わらせてくれるのだ。ウェルカムである。
俺が寝ていると家の扉が開く音がした。
「なんだ?泥棒か?」
足音はギコギコと床を鳴らしながら近ずいてくる。
泥棒だっからどうしようか。
とりあえず殴って気絶でもさせておけばいいか。1ヵ月近く喧嘩はしてないが力は弱くなってはいないはずだ。
俺はいつでも飛びかかれるように構える。
そして扉がガチャりと音を立て開いたところで俺は飛びかかった。
「オラァァァ!!」
繰り出すは飛び蹴り。
思いっきり力を込めた俺の飛び蹴りは真っ直ぐに人影に向かっていく。
「む?」
どうやら老人のようだ。介護センターとでも間違えたか?
俺はそのまま飛び蹴りを食らわせた。はずだった・・・・・・
「は?」
気が付くと俺は壁に飛ばされていた。
「がっハッ・・・ッ!!」
背中から壁に直撃したため肺の中の空気が一気に失われ呼吸困難になる。
「がァっ!はぁっ!はぁっ!はぁつ!ぐっ!」
俺は入ってきたやつをギロりと睨みつける。
「てめぇ!何もんだ!」
「ふむ、力はなかなかのものじゃな。しかし、技術は全くない。しかも、育ちが悪いのか、口がとても悪い。ソナタの親は何をやっていたんだか!」
「あ″ぁ!!」
「ソナタは親に教わったことを何も出来ておらん。子が駄目なのか親がダメなのか」
てめぇ・・・・・・
「人んちでごちゃごちゃ言ってんじゃねぇ!!!」
俺は殴り掛かる。殴るだけじゃなく、蹴りも体当たりも使った。
しかし、何一つ届かなかった。
俺の拳は全て受け流され、蹴りも同じ力で相殺され、体当たりなんかは逆に押し返された。
「はぁ、はぁ、はぁ。あんた何もんだ・・・・・・」
俺は地面に膝をつけそう言った。
「ワシか?ワシの名は真壁源重郎。」
「真壁・・・?」
「お主の父真壁悠次郎の父親じゃよ」
その老人・・・いや、真壁源重郎。俺の祖父は鋭い瞳でそういった。
警察の人は俺の事を見つけると悲しそうな顔で話しかけてくる。
「君はこの家の人のお子さんかな?」
「そうですけど・・・」
「実はお話があるんだ。約2時間前、君の御両親は・・・・・・交通事故にあって亡くなられたんだ」
これは俺が1年前知らされた事であり、俺の運命の歯車を簡単に狂わせた報告だった。
少年の名は真壁悠斗。
これは少年が異世界転生する9年も前の話である。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ぐぇぇ!」
俺は歳上であろう男を蹴り飛ばし、踏みつける。
「テメェらがやり始めたんだ。やられても文句はねぇよな?」
「ヒィィ!!ごめんなさいごめんなさい・・・・・・」
そう言って縮こまりながら男は泣き始める、
「けっ、泣くぐらいなら初めからするんじゃねぇよ」
俺は踏みつけていた足をどかしその場から去る。
俺が去った後には凹んだかべ、痛い痛いと泣きながら蹲る男や気絶している男、顔が原型をとどめていないほど殴られている男などがそこらじゅうに転がっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺は薄暗い家に帰ってきた。
今日の奴らもクソみたいなやつだったな。
俺は昨年死んだ両親の仏壇の前に座る。
「なぁ、父さん母さん・・・なんで居なくなったんだよ・・・なんで俺ばっかり・・・!」
だんだんと目から涙が溢れてくる。
「ふざけんなよ!なんで俺が・・・!なんで・・・なんで・・・」
俺は疲れていたのかその日はそこで寝てしまった。
翌日目が覚めると寝たままの状態だった。顔を洗って歯を磨き、いつも来ているジャケットを羽織って街に出る。
両親が死んでから学校に入っていないし、行く必要も無いと思っていた。
俺は近くのゲーセンに入ってゲーム台の前に座る。
格闘ゲームを数分間やっていたが飽きたので直ぐに辞めた。
「くだらねぇ・・・」
本当にくだらねえな。この世の全てが。
ゲームも、歌も、テレビも、虫も、人間も、動物も、国も、友人関係も、恋人も、仲間も、敵も、味方も、他人も、この世界自体も!
ーー何よりもこんなことをしている自分自身が1番くだらねぇ・・・・・・・・・
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
俺が家から出なくなってから1ヶ月がすぎ、冷蔵庫には何も無くなり、郵便ポストには新聞や、雑誌の勧誘などが溜まりにたまり、家の中は普段よりもいっそう薄汚れて見えた。
もう何もかもがどうでも良くなっていた。
このまま死んだとしても何も思わない。
むしろこんな運命を手っ取り早く終わらせてくれるのだ。ウェルカムである。
俺が寝ていると家の扉が開く音がした。
「なんだ?泥棒か?」
足音はギコギコと床を鳴らしながら近ずいてくる。
泥棒だっからどうしようか。
とりあえず殴って気絶でもさせておけばいいか。1ヵ月近く喧嘩はしてないが力は弱くなってはいないはずだ。
俺はいつでも飛びかかれるように構える。
そして扉がガチャりと音を立て開いたところで俺は飛びかかった。
「オラァァァ!!」
繰り出すは飛び蹴り。
思いっきり力を込めた俺の飛び蹴りは真っ直ぐに人影に向かっていく。
「む?」
どうやら老人のようだ。介護センターとでも間違えたか?
俺はそのまま飛び蹴りを食らわせた。はずだった・・・・・・
「は?」
気が付くと俺は壁に飛ばされていた。
「がっハッ・・・ッ!!」
背中から壁に直撃したため肺の中の空気が一気に失われ呼吸困難になる。
「がァっ!はぁっ!はぁっ!はぁつ!ぐっ!」
俺は入ってきたやつをギロりと睨みつける。
「てめぇ!何もんだ!」
「ふむ、力はなかなかのものじゃな。しかし、技術は全くない。しかも、育ちが悪いのか、口がとても悪い。ソナタの親は何をやっていたんだか!」
「あ″ぁ!!」
「ソナタは親に教わったことを何も出来ておらん。子が駄目なのか親がダメなのか」
てめぇ・・・・・・
「人んちでごちゃごちゃ言ってんじゃねぇ!!!」
俺は殴り掛かる。殴るだけじゃなく、蹴りも体当たりも使った。
しかし、何一つ届かなかった。
俺の拳は全て受け流され、蹴りも同じ力で相殺され、体当たりなんかは逆に押し返された。
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音街 麟
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