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漆黒王の英雄譚

夜叉神

第7話 授与の儀(2)

教会の中は外側と同じように白塗りで神聖感があった。

「それではアルベルト君の授与の儀を始めるからあの石像の真ん中で祈りを捧げてくれるかの?」

「はい」

石像は十二神の石像でその真ん中に少しの空間があってそこでアルベルトは祈りを捧げる。
捧げ始めるとロゼッタさんが何やら話し始めた。

「おお、我らが大いなる神々よ。我は捧げる。信仰と愛を。我らは大いなる運命の波に乗り天命を尽くす。彼らは信仰深き神々の下僕なり。どうか、我らが声を聞き入れ給え。彼に大いなる加護を与えよ」

すると、石像が光輝きアルベルトは目を瞑ったまま祈りを捧げた。

目を開けると椅子に座っていた。
見覚えがあるこの場所は過去に1度来た場所だった。

「あれ?ここは神界?」

「よく来たわね。やっと5歳になったわ」

後ろから声が聞こえるので振り向くと破壊神シャルル様がいた。

「あ、シャルル様。お久しぶりです」

「ええ、久しぶりね。悠斗君。いや、今はアルベルト君かな?」

「そうですね。アルベルトでお願いします。アルトで構いません。そう言えば今回はタクロス様じゃないのですね?」

「ああ、えっとね。」

と、気まずそうに目を逸らした。

「どうしたんですか?」

「いえ、後で話すわ。とりあえずこの前の場所に案内するわね。」

シャルル様はパチン!と指を鳴らすと前に来た13席の円卓にいた。
そして気になったことがひとつあった。

「タクロス様。何をしているんですか?」

なんと創造神タクロス様が机の上に土下座をして待っていたのだ。

「お主には本当に申し訳ないことをした。この通りじゃ」

「えっと、訳が分からないので、まず説明してくれませんか?」

どうやら周りを見ると武闘神様達もみんな怒っているようだ。

「はい。話させていた抱きます。」

と土下座のまま話し始めた。

「まず、5年前悠斗君と話をしたあと転生させたんじゃ。」

「まあ、実際に転生出来てますからね。何か問題でもあったのですか?」

そこから武闘神グレン様が話し出す。

「その時にこのジジイはまたミスしやがったんだ。」

「ミスですか?」

次は生命神フィアナ様。

「そうよ。本当なら誰かの子供として産まれてくるはずだった悠斗君の転生体を別の場所で創り出して・・・・・しまったのよ。」

「は?」

「要するにだ。本当なら人間の子供として誰かのお腹の中から産まれてくるはずだったお前はこのクソジジイのせいで新しく作られた肉体に魂を入れちまって別の場所に落としちまったってことだ。」

「てことは・・・・・・」

「あなたの考えている通りよ。あなたはあの、クロスフィード家に拾われた赤ん坊なの。」

「・・・・・・・・・」

愕然とした。
あの優しくて明るい両親だと思っていた2人は育ての親であって本当の親ではない。
信じたくなかった。

いや、わかっていた所はあった。
クロスフィード家の中で唯一の黒髪。
何人かの使用人達の兄と自分との扱いの差。リリスはそんなことはなかったが屋敷の中ではそういう目を向けられることもあった。

「本当に申し訳ない。1度にとどまらず2度までも失態を犯してしまった。そして、あの親に懐いていたお主には相当ショックな事だっただろう。どんな罰でも受けるつもりじゃ」

「どうする。今ここで殺してもいいんだが。お前が決めろアルベルト」

「・・・・・・・・・すみません。しばらく考えさせてください。」

「分かった。決まったらいつでも来い。準備はしておく。」

1人頭を下げる神とその他の殺気立った11人の神々。

「それと一応加護やらは与えておいた。戻ったら確認しておけよ」

「はい・・・・・・」

「どうする?1回もどる?」

「お願いします」

「わかったわ。」

シャルル様がパチン!と指を鳴らすと光に包まれ気が付いたら祈りを捧げた状態だった。

「お疲れ様です。これでステータスを見ることが出来るはずです。」

「はい。」

「どうしたんだ?アルト。なんかくらいぞ?」

「ステータスに嫌なことでもあったの?」

「いや、なんでもないよ。ちょっと気分が悪いだけ。早く帰っていい?」

「あ、ああ。それじゃあ、ロゼッタさん。失礼します」

「ええ、また来てください」

その後エルヴィン達と馬車に乗って帰ってきたアルトは直ぐに自分の部屋に戻った。



エルヴィン、アイリスsideーー

「どうしたのかしら。行く前は元気だったのに終わったらずっと暗い顔して」

「わからん。もしかしてステータスがあんまり良くなかったのか?」

「どうなのかしら。正直全くわからないわ。あの後もずっと部屋に引きこもってるし」

「そうだな。少し心配だ。後で声をかけに行こう。」

「ええ、そうした方がいいわ」


アルベルトsideーー

アルベルトは部屋に戻るとベットの上に座った。

「予想はしていた……俺の髪の色とかで何となく分かってはいた。けど、この世界にも数は多くないが黒髪がいることを知って目を背けていたんだ。」

自分が目を逸らして考えることを放棄したことに気がついたアルベルトはさらに悪い思考をしてしまう。

「俺は・・・・・・要らない子供なのか?たまたま見つけた親父達が仕方がなく育てているだけ?兄さん達も邪魔に思っている?メイドはわざわざ面倒を見なくては行けない俺の事を嫌っている?リリスも本当はおの事が嫌いで?俺の魂は地球の魂だ、肉体は神によって作られた肉体・・・・・・じゃあ、この世界にとって俺は一体…………なんなんだ?」

アルベルトはベットの上から降りてペンをとる。
紙を用意し何か書いた。

「ステータス・・・」


 前: アルベルト・クロスフィード
種族: 人族(始祖)

位階: 1
能力: S
  -筋力 A
  -体力 S
  -知力 SS
  -敏速 SS
  -器用 A
  -魔法行使力 S
  


魔法適性: 炎、水、風、土、雷、光、闇、空間、時間、太陽、月、契約

スキル: 固有スキル【覡神鳴流】
     固有スキル【神眼】
     固有スキル【無限収納】
     固有スキル【創破始焉】
     究極能力アルティメットアビリティ【完全否定】


耐性(常時): 属性魔法耐性、物理攻撃耐性、精神攻撃耐性、状態異常耐性

称号:クロスフィード伯爵家4男、始祖の人族、第一級特異点、神々の神徒、転生者

加護:十二神の加護、八大上級神の加護

「・・・・・・こんなにあってもな…………」

アルベルトはペンを置き窓を開ける。

「今まで・・・ありがとうございました…………」

アルベルトは窓のふちを勢いよく蹴り屋敷から飛び出した。




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コメント

  • ノベルバユーザー307592

    たにかま

    0
  • MINAMI

    ……ファ!?
    ま…まじ…か…
    前のと全然違う話だな…

    3
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