勇者自作の魔装で異世界無双
教室はこんなに硬くない
「あ〜眠い。今日はさっさと帰って寝るかー」
 下校時刻、今日はどこどこに行こうだの、今日は何々で遊ぶだの騒がしい教室から出て行こうと鞄を手に取り俺、武鎧創は扉に手をかける。
「あれ、開かない。…そうか、鍵が閉まってるのか」
 いくら力を入れても開かない扉に鍵がかかっていると気づき、俺は扉の鍵を開ける。
「よし」
 やっと帰れると思い扉を開けようとすると、またしても扉は少しだけ開き、ガッと音を立てるだけで開かない。
「どうなってんだ?」
 他の扉の方を向くと、その扉の前には生徒達が集まっており、そこでは体格のいい男子生徒達が力の限り扉を開けようと踏ん張っていた。
「そっちも開かないのか?」
「そっちも?、まさか、武鎧君の方も開かないの?」
 呼びかけてみると、委員長が聞き返してくる。
「ああ、鍵も見てみたけど、開いてるのに開かないぞ」
 自分自身、訳のわからないことを言っているのはわかるが、本当のことなので仕方ない。
「そうなの……委員長としてはお勧めできないけど、窓から外に出て先生を呼んで来ないとね」
「そうだな」
 委員長に返事をしながら、俺はポケットの中からスマホを取り出し確認する。
「っ!?、……みんな、窓を全部確認してくれ、廊下側以外も全部だ」
「どうしたの?ここは二階よ」
 委員長が訝しげな眼差しを送ってくるが、俺はそれに答えず窓を開けに動いてくれた生徒達の返答待っていた。
 すると、どこからも窓を開ける音は聞こえず、聞こえてくるのは窓が開かず動揺する生徒達の声だった。
「やっぱりか…」
「武鎧君、どういうこと?」
「委員長もスマホを確認してくれ。俺のは圏外だ」
  嘘であってほしいというような顔で委員長や話しを聞いていた周りの生徒が急いで自分のスマホを確認し「本当だ…」や「どうして」と、ざわつき始める。
「明らかに異常事態だ、俺は強硬手段に出てもいいと思うんだ」
「強硬手段………?」
 委員長が何をするのかわからないといった表情を浮かべて見てくるので俺は真剣に答える。
「例えば……この机で窓を割るとか」
「えっ!?、……だけど私達が気づいていないだけで何か、扉に仕掛けがあるかもしれないのよ、それに武鎧君が…」
 俺は近くの机に手を置いてそういった。
 それを聞いた委員長が驚愕の表情を浮かべるが、すぐに落ち着きを取り戻した。さらには、そうはさせないと言わんばかりに問題点を指摘してくる。
「ここは俺らの教室だぞ。そんな仕掛けがあったらとっくに気づいてる。あと、何が起きるかわからない状況なんだ、成績なんて気にしてる場合じゃない」
「………確かにそうだけど…」
「そこの奴ら、そう、体格のいいお前達だ、責任は俺がとるから手伝ってくれ」
 創は、近くで事の成り行きを見守っていた体格のいい男子生徒達に指示を出す。
「武鎧、本当にいいんだな」
「どうなっても知らねーぞ」
 男子生徒は、確認を何度もとるが俺の意思は変わらない。
 男子生徒達と一緒に机を持ち、廊下側の窓に向かって走る。狭い教室だが窓を割るには十分な勢いだった。
 しかし、教室には机のぶつかる音が響いたが、窓には傷一つ付いていない。
「嘘だろ……」
 一人の生徒が呟く、周りの生徒達からもこれからどうなるのか心配する声が上がる。
 そこに、教室に取り付けられているスピーカーから『ピーンポーンパーンポーン』と、この場の雰囲気に似つかわしくない音が流れてくる。
『あー、やっと繋がった。……え〜コホン、私は神です。そして、君たちは勇者に選ばれました、パチパチパチ〜。おめでとう、未来の英雄諸君。あっ、でも勇者といっても訓練を積んだ人に普通に負けるからそこのところ気をつけてね〜』
「いきなり何言ってんだ!」
「そ、そんなので納得できるか!」
「そうだ、納得のできる説明をしろ!」
「もう家に帰してしてよ!」
 自称神のあまりにも一方的な説明に生徒達にから不満の声が上がるが……。
『うるさいぞ、人間』
「「「っ!?」」」
 自称神の冷たい声を聞き、喋っていた生徒達が息を詰まらせる。
『それじゃ、頑張ってね〜。レッツ エンジョイ 異世界ラ〜イフ』
 自称神の声を最後に創達の意識はなくなった。
 下校時刻、今日はどこどこに行こうだの、今日は何々で遊ぶだの騒がしい教室から出て行こうと鞄を手に取り俺、武鎧創は扉に手をかける。
「あれ、開かない。…そうか、鍵が閉まってるのか」
 いくら力を入れても開かない扉に鍵がかかっていると気づき、俺は扉の鍵を開ける。
「よし」
 やっと帰れると思い扉を開けようとすると、またしても扉は少しだけ開き、ガッと音を立てるだけで開かない。
「どうなってんだ?」
 他の扉の方を向くと、その扉の前には生徒達が集まっており、そこでは体格のいい男子生徒達が力の限り扉を開けようと踏ん張っていた。
「そっちも開かないのか?」
「そっちも?、まさか、武鎧君の方も開かないの?」
 呼びかけてみると、委員長が聞き返してくる。
「ああ、鍵も見てみたけど、開いてるのに開かないぞ」
 自分自身、訳のわからないことを言っているのはわかるが、本当のことなので仕方ない。
「そうなの……委員長としてはお勧めできないけど、窓から外に出て先生を呼んで来ないとね」
「そうだな」
 委員長に返事をしながら、俺はポケットの中からスマホを取り出し確認する。
「っ!?、……みんな、窓を全部確認してくれ、廊下側以外も全部だ」
「どうしたの?ここは二階よ」
 委員長が訝しげな眼差しを送ってくるが、俺はそれに答えず窓を開けに動いてくれた生徒達の返答待っていた。
 すると、どこからも窓を開ける音は聞こえず、聞こえてくるのは窓が開かず動揺する生徒達の声だった。
「やっぱりか…」
「武鎧君、どういうこと?」
「委員長もスマホを確認してくれ。俺のは圏外だ」
  嘘であってほしいというような顔で委員長や話しを聞いていた周りの生徒が急いで自分のスマホを確認し「本当だ…」や「どうして」と、ざわつき始める。
「明らかに異常事態だ、俺は強硬手段に出てもいいと思うんだ」
「強硬手段………?」
 委員長が何をするのかわからないといった表情を浮かべて見てくるので俺は真剣に答える。
「例えば……この机で窓を割るとか」
「えっ!?、……だけど私達が気づいていないだけで何か、扉に仕掛けがあるかもしれないのよ、それに武鎧君が…」
 俺は近くの机に手を置いてそういった。
 それを聞いた委員長が驚愕の表情を浮かべるが、すぐに落ち着きを取り戻した。さらには、そうはさせないと言わんばかりに問題点を指摘してくる。
「ここは俺らの教室だぞ。そんな仕掛けがあったらとっくに気づいてる。あと、何が起きるかわからない状況なんだ、成績なんて気にしてる場合じゃない」
「………確かにそうだけど…」
「そこの奴ら、そう、体格のいいお前達だ、責任は俺がとるから手伝ってくれ」
 創は、近くで事の成り行きを見守っていた体格のいい男子生徒達に指示を出す。
「武鎧、本当にいいんだな」
「どうなっても知らねーぞ」
 男子生徒は、確認を何度もとるが俺の意思は変わらない。
 男子生徒達と一緒に机を持ち、廊下側の窓に向かって走る。狭い教室だが窓を割るには十分な勢いだった。
 しかし、教室には机のぶつかる音が響いたが、窓には傷一つ付いていない。
「嘘だろ……」
 一人の生徒が呟く、周りの生徒達からもこれからどうなるのか心配する声が上がる。
 そこに、教室に取り付けられているスピーカーから『ピーンポーンパーンポーン』と、この場の雰囲気に似つかわしくない音が流れてくる。
『あー、やっと繋がった。……え〜コホン、私は神です。そして、君たちは勇者に選ばれました、パチパチパチ〜。おめでとう、未来の英雄諸君。あっ、でも勇者といっても訓練を積んだ人に普通に負けるからそこのところ気をつけてね〜』
「いきなり何言ってんだ!」
「そ、そんなので納得できるか!」
「そうだ、納得のできる説明をしろ!」
「もう家に帰してしてよ!」
 自称神のあまりにも一方的な説明に生徒達にから不満の声が上がるが……。
『うるさいぞ、人間』
「「「っ!?」」」
 自称神の冷たい声を聞き、喋っていた生徒達が息を詰まらせる。
『それじゃ、頑張ってね〜。レッツ エンジョイ 異世界ラ〜イフ』
 自称神の声を最後に創達の意識はなくなった。
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