暗黒騎士物語
超魔幽幻巨神モードガル
レーナは空船に戻り周囲を見る。
ザルキシスの配下の死の軍勢の姿は見えない。
天使達が飛び、警戒している。
次にレーナはアルフォスを探す。
すると、空船の甲板に立っているアルフォスを発見する。
「やあ、レーナ。さすがに疲れたよ。これ以上戦うのは無理だ。ワルキアを離れよう」
アルフォスは真面目な顔をして言う。
聖騎士の姿のままだ。
まあ、当然だろう。戦いは終わったばかりなのだから。
アルフォスがある方向に顔を向けると、レーナもそちらの方を見る。
山のように大きな巨大なムカデの残骸がある。
悪毒公ザゲロ。
知能や魔力は低いが、体力と防御力だけなら、死の御子の中でも上位だとレーナは聞いている。
アルフォスよりも弱かったが、しぶとくて倒すのに手間取ってしまったようだ。
ザゲロの残骸は死してなお毒を放ち大地を汚している。
浄化するとしたらかなりの手間だろう。
全くやっかいな奴であった。
「そう。追うのは無理よね……」
レーナは溜息を吐く。
アルフォスの前でそれは言えないが、クロキのためにも本当はもう少し時間を稼ぎたかったのだ。
力を取り戻したザルキシスは強かった。
あのまま戦っていたらアルフォスは負けていたかもしれない。
しかし、アルフォスとザルキシスの戦いは最後まで行われなかった。
アルフォスは足止めだと気づいたザルキシスはクーナを追うために去ったからだ。
アルフォスは死の御子ザゲロに阻まれて、ザルキシスを追うことはできなかったのである。
「ああ、追いかけたいけど、天使達の多くが負傷している。無理は出来ない。それにしても、彼女は死神にとって重要な何かを奪ったようだね……。無事でいてくれると良いのだけど」
アルフォスは心配そうな表情を見せる。
レーナも心配であった。
もちろん心配しているのはクロキの事だ。
クーナの目を通してレーナには状況がわかる。
クロキとザルキシスの戦いが始まろうとしているのだ。
レーナはクロキを信じるしかない。
(クロキ。私の騎士。貴方は強いわ。死神にだって負けないわよね)
そう思いレーナは空を見上げるのだった。
◆
クロキは空を飛び、ザルキシスと対峙する。
ザルキシスの姿は巨大な蝙蝠の羽、下半身は蜘蛛、顔の目は12に増えている。
死都で会った時と同じ異形の姿だ。
しかし、ここは死都ではなく、あの時と同じにさせるつもりはない。
「まさか、母の影から回復するとはな……」
ザルキシスは悔しそうに言う。
そのザルキシスの体から青白い何かが噴出している。
その青白い何かには顔が浮かび上がっている。
悪霊と呼ばれる霊魂達だ。
悪霊は強い恨みを持つ者の成れの果て。ザルキシスはその悪霊を腹の中に貯め込み、自在に操る。
奴の腹の口から嘆きの声が聞こえる。まさに煉獄そのものである。
「生憎、いつまでも休むわけにはいかないんだ」
クロキは少し笑う。
直ぐそばでクーナ達が戦っているのに、いつまでも休んではいられなかった。
だから、クロキは少し無理をした。
そもそも、戦いに身を置いているのだ。常に万全な状態を望めるはずがない。
例え瀕死の状態であったとしても、必要なら戦わなければいけない。
ナルゴルの影はまだ体に残っている。
しかし、クーナ達が休む時間を与えてくれたのだ。
だから、後は何とかするつもりであった。
ザルキシスの赤い目がクロキを見ている。
かなり、怒っているようだ。よほど、許せないらしい。
「ふん! 貴様なぞ! この世界から跡形もなく消してくれる! 出てこい千列の餓鬼弾!」
ザルキシスの周りに沢山の球体が現れるとこちらに向かってくる。
その球体の一つ一つに牙の生えた口があり、大きく開いた口から見えるのは闇であった。
餓鬼玉の弱点は光である。
しかし、クロキは光の魔法を使う事が出来ない。
だから、別のやり方で対処する。
「竜達よ! 力を貸してくれ!」
竜達の力を活性化して、強力な波動を前面に出す。
負の生命体である餓鬼玉達は強力な生命力の波動の前に消えていく。
「ならば、これならどうだ! 暗黒騎士! 八方冥殺断罪剣!」
ザルキシスのねじ曲がった剣が伸び、鞭のように風を斬る。
罪の剣は伸びたり縮んだりするフレキシブルソードだ。
鞭にも剣にもなるその武器から逃げるのは難しく、対象に死を与える。
だが、クロキの魔剣も負けてはいない。
黒血の魔剣と呼ばれるこの剣は、元々は黒き炎の魔王モデスのものだ。
破壊の女神ナルゴル自身の手で鍛え上げられた、この魔剣は世界で最強の武器である。
魔剣が黒い炎を受けて赤い紋様を血のように蠢かせる。
「はあっ! 赤光闇炎剣!」
クロキは魔剣を振るうと、赤い光を内包した黒い炎が刃から伸びて、八方から来る罪の剣を弾き飛ばす。
そして、そのまま間合いを詰める。
「来るか! 暗黒騎士!」
ザルキシスは罪の剣を縮めてクロキを迎え撃つ。
剣がぶつかる。
体勢を崩したのはザルキシスだ。
しかし、追撃は出来なかった。
ザルキシスの蜘蛛の足がクロキに向かってきたからだ。
蜘蛛の足は刃物のように鋭利であり、まるで死神の鎌である。
その足を巧みに使いクロキを襲う。
だが、数が増えたところで落ち着いて一つ一つ対応すれば良いだけだ。
クロキは右前足を弾くと、逆から来る足を斬り落とす。
上段の罪の剣を下段から魔剣を振り上げて、弾き飛ばすとクロキは一回転して、下から来る二本の足を受けて、そのまま押し飛ばす。
「くうううう! 何なのだ! お前は! 眷属共よ! 奴を阻め!」
ザルキシスは斬り落とされた左の足を再生させながら睨む。
(なぜだろう? 体が軽い気がする)
クロキは疑問に思う。
それまで自身を締め付けていたナルゴルの影が逆に力を与えてくれているようであった。
時間を稼いでザルキシスに態勢を整えるためだろうか、死の軍勢が前に出てくる。
上位のアンデッドである幽鬼や吸血鬼がどんなに来てもクロキは負ける気がしないが、確実にザルキシスは離れていくだろう。
仕方がないのでクロキもクーナ達の所に戻る。
「すごいぞ、クロキ! 前よりも強くなっている気がするぞ!」
クーナは嬉しそうにクロキの側に来る。
クロキは確かに強くなっているような気がしていた。
先ほどまであんなに体が重かったのがウソみたいなのだ。
「ゲロゲロゲロ。まさか、ナルゴル様の影を取り込んだというのかい? 全くとんでもない男だね。通りで回復が速いと思ったよ」
首を振りながらヘルカートも側に来る。
その表情は信じられないものを見たような感じであった。
「ヘルカート殿。おそらく総力戦になると思います。手伝っていただけますか?」
ザルキシスの周りに死の眷属達が集まっている。
総力戦の構えだ。
だとすればクロキ達も全員でいくしかない。
グロリアスが吠えて、グゥノ達も飛竜に乗り戦う姿勢になる。
「ゲロゲロゲロ。もちろんだとも、お前さんが復活したから負ける気がしないねえ」
ヘルカートは笑うと自らの眷属達に合図を送る。
雌蟷螂の女戦士と蛙人の呪術師もまた、戦闘態勢を取る。
「クロキ。もちろんクーナも戦う。ティベル。お前も手伝え」
「はいです~。クーナ様」
クーナとティベルが返事をする。
この二人がいると戦いよりも、お茶会の方が似合いそうであった。
しかし、どちらも補助系の魔法が得意なので、頼りになる。
「うん。頼りにしているよクーナ」
クロキはそう言って頭を撫でるとクーナは嬉しそうにする。
「閣下! 死神達の様子が変です!」
グゥノが突然慌てた声を出す。
見るとザルキシス達の周りに霧らしきものが発生している。
霧らしきものは前に見た事がある。死の都を覆っていた幽霊の集合体だ。
「おやおや、これはまずいね~。どうやらモードガルを呼び出すみたいだよ~」
それまで、静かにしていた道化が笑いながら出てくる。
「モードガルを呼び出す? どういう事だ道化?」
クロキの代わりにクーナが聞く。
「それはねクーナ様。このワルキアの地でなら、死の君主はどこでも自らの都を呼び寄せる事ができるんだよ。魔力はいっぱい使っちゃうけどね。きゃはははは」
道化は説明する。
驚いたクロキはザルキシス達を見る。
見ると死の眷属達がザルキシスに魔力を送っている様子であった。
「そこの道化の言う通りみたいだね。ゲロッ。まさか、こんな事ができるなんてね……」
ヘルカートの言う通り幽幻の霧の中に何かが見える。
前にみた死の都モードガルであった。
クロキは驚く。
まさか、一つの都市を呼び出すことができるとは思わなかった。
「驚いたか! 暗黒騎士! だが、これで終わりではないぞ! モードガルの真の力を見せてやるわ!」
ザルキシスの笑い声が響く。
その笑い声と共にモードガルが姿を変えていく。
死の都の建造物達が形を変えて足になり、手へとなり、人型へと変わっていく。
体から触手が生えてうねうねと動く。
そして、モードガルは天にも届く程の大きな巨人へと姿を変える。
「嘘だ。まさか、こんな事が……」
クロキは驚きのあまり声が出なくなりそうだった。
目の前で都市が巨大なアンデッドに変わったのだから、当然だろう。
「どうだ! 暗黒騎士! これぞ超魔幽幻巨神モードガル! 貴様なぞ踏みつぶしてくれるわっ!」
ザルキシスの嘲笑。
幽幻の霧を纏った巨人がクロキ達の空船の前に立ちはだかる。
クロキは背中に冷たい汗が流れるのを感じるのだった。
★★★★★★★★★★★★後書き★★★★★★★★★★★★
更新です。
これを書いていた時は中二病に侵されていました。
忙しくて頭が変になっていたようです。
ちなみになろう時にモードガルが人型になると予想した方はいなかったりします(*'▽')
またガリアンソードという名称は、正直使っても良いのかわからなかったりしますので、後で修正するかもしれません。
ザルキシスの配下の死の軍勢の姿は見えない。
天使達が飛び、警戒している。
次にレーナはアルフォスを探す。
すると、空船の甲板に立っているアルフォスを発見する。
「やあ、レーナ。さすがに疲れたよ。これ以上戦うのは無理だ。ワルキアを離れよう」
アルフォスは真面目な顔をして言う。
聖騎士の姿のままだ。
まあ、当然だろう。戦いは終わったばかりなのだから。
アルフォスがある方向に顔を向けると、レーナもそちらの方を見る。
山のように大きな巨大なムカデの残骸がある。
悪毒公ザゲロ。
知能や魔力は低いが、体力と防御力だけなら、死の御子の中でも上位だとレーナは聞いている。
アルフォスよりも弱かったが、しぶとくて倒すのに手間取ってしまったようだ。
ザゲロの残骸は死してなお毒を放ち大地を汚している。
浄化するとしたらかなりの手間だろう。
全くやっかいな奴であった。
「そう。追うのは無理よね……」
レーナは溜息を吐く。
アルフォスの前でそれは言えないが、クロキのためにも本当はもう少し時間を稼ぎたかったのだ。
力を取り戻したザルキシスは強かった。
あのまま戦っていたらアルフォスは負けていたかもしれない。
しかし、アルフォスとザルキシスの戦いは最後まで行われなかった。
アルフォスは足止めだと気づいたザルキシスはクーナを追うために去ったからだ。
アルフォスは死の御子ザゲロに阻まれて、ザルキシスを追うことはできなかったのである。
「ああ、追いかけたいけど、天使達の多くが負傷している。無理は出来ない。それにしても、彼女は死神にとって重要な何かを奪ったようだね……。無事でいてくれると良いのだけど」
アルフォスは心配そうな表情を見せる。
レーナも心配であった。
もちろん心配しているのはクロキの事だ。
クーナの目を通してレーナには状況がわかる。
クロキとザルキシスの戦いが始まろうとしているのだ。
レーナはクロキを信じるしかない。
(クロキ。私の騎士。貴方は強いわ。死神にだって負けないわよね)
そう思いレーナは空を見上げるのだった。
◆
クロキは空を飛び、ザルキシスと対峙する。
ザルキシスの姿は巨大な蝙蝠の羽、下半身は蜘蛛、顔の目は12に増えている。
死都で会った時と同じ異形の姿だ。
しかし、ここは死都ではなく、あの時と同じにさせるつもりはない。
「まさか、母の影から回復するとはな……」
ザルキシスは悔しそうに言う。
そのザルキシスの体から青白い何かが噴出している。
その青白い何かには顔が浮かび上がっている。
悪霊と呼ばれる霊魂達だ。
悪霊は強い恨みを持つ者の成れの果て。ザルキシスはその悪霊を腹の中に貯め込み、自在に操る。
奴の腹の口から嘆きの声が聞こえる。まさに煉獄そのものである。
「生憎、いつまでも休むわけにはいかないんだ」
クロキは少し笑う。
直ぐそばでクーナ達が戦っているのに、いつまでも休んではいられなかった。
だから、クロキは少し無理をした。
そもそも、戦いに身を置いているのだ。常に万全な状態を望めるはずがない。
例え瀕死の状態であったとしても、必要なら戦わなければいけない。
ナルゴルの影はまだ体に残っている。
しかし、クーナ達が休む時間を与えてくれたのだ。
だから、後は何とかするつもりであった。
ザルキシスの赤い目がクロキを見ている。
かなり、怒っているようだ。よほど、許せないらしい。
「ふん! 貴様なぞ! この世界から跡形もなく消してくれる! 出てこい千列の餓鬼弾!」
ザルキシスの周りに沢山の球体が現れるとこちらに向かってくる。
その球体の一つ一つに牙の生えた口があり、大きく開いた口から見えるのは闇であった。
餓鬼玉の弱点は光である。
しかし、クロキは光の魔法を使う事が出来ない。
だから、別のやり方で対処する。
「竜達よ! 力を貸してくれ!」
竜達の力を活性化して、強力な波動を前面に出す。
負の生命体である餓鬼玉達は強力な生命力の波動の前に消えていく。
「ならば、これならどうだ! 暗黒騎士! 八方冥殺断罪剣!」
ザルキシスのねじ曲がった剣が伸び、鞭のように風を斬る。
罪の剣は伸びたり縮んだりするフレキシブルソードだ。
鞭にも剣にもなるその武器から逃げるのは難しく、対象に死を与える。
だが、クロキの魔剣も負けてはいない。
黒血の魔剣と呼ばれるこの剣は、元々は黒き炎の魔王モデスのものだ。
破壊の女神ナルゴル自身の手で鍛え上げられた、この魔剣は世界で最強の武器である。
魔剣が黒い炎を受けて赤い紋様を血のように蠢かせる。
「はあっ! 赤光闇炎剣!」
クロキは魔剣を振るうと、赤い光を内包した黒い炎が刃から伸びて、八方から来る罪の剣を弾き飛ばす。
そして、そのまま間合いを詰める。
「来るか! 暗黒騎士!」
ザルキシスは罪の剣を縮めてクロキを迎え撃つ。
剣がぶつかる。
体勢を崩したのはザルキシスだ。
しかし、追撃は出来なかった。
ザルキシスの蜘蛛の足がクロキに向かってきたからだ。
蜘蛛の足は刃物のように鋭利であり、まるで死神の鎌である。
その足を巧みに使いクロキを襲う。
だが、数が増えたところで落ち着いて一つ一つ対応すれば良いだけだ。
クロキは右前足を弾くと、逆から来る足を斬り落とす。
上段の罪の剣を下段から魔剣を振り上げて、弾き飛ばすとクロキは一回転して、下から来る二本の足を受けて、そのまま押し飛ばす。
「くうううう! 何なのだ! お前は! 眷属共よ! 奴を阻め!」
ザルキシスは斬り落とされた左の足を再生させながら睨む。
(なぜだろう? 体が軽い気がする)
クロキは疑問に思う。
それまで自身を締め付けていたナルゴルの影が逆に力を与えてくれているようであった。
時間を稼いでザルキシスに態勢を整えるためだろうか、死の軍勢が前に出てくる。
上位のアンデッドである幽鬼や吸血鬼がどんなに来てもクロキは負ける気がしないが、確実にザルキシスは離れていくだろう。
仕方がないのでクロキもクーナ達の所に戻る。
「すごいぞ、クロキ! 前よりも強くなっている気がするぞ!」
クーナは嬉しそうにクロキの側に来る。
クロキは確かに強くなっているような気がしていた。
先ほどまであんなに体が重かったのがウソみたいなのだ。
「ゲロゲロゲロ。まさか、ナルゴル様の影を取り込んだというのかい? 全くとんでもない男だね。通りで回復が速いと思ったよ」
首を振りながらヘルカートも側に来る。
その表情は信じられないものを見たような感じであった。
「ヘルカート殿。おそらく総力戦になると思います。手伝っていただけますか?」
ザルキシスの周りに死の眷属達が集まっている。
総力戦の構えだ。
だとすればクロキ達も全員でいくしかない。
グロリアスが吠えて、グゥノ達も飛竜に乗り戦う姿勢になる。
「ゲロゲロゲロ。もちろんだとも、お前さんが復活したから負ける気がしないねえ」
ヘルカートは笑うと自らの眷属達に合図を送る。
雌蟷螂の女戦士と蛙人の呪術師もまた、戦闘態勢を取る。
「クロキ。もちろんクーナも戦う。ティベル。お前も手伝え」
「はいです~。クーナ様」
クーナとティベルが返事をする。
この二人がいると戦いよりも、お茶会の方が似合いそうであった。
しかし、どちらも補助系の魔法が得意なので、頼りになる。
「うん。頼りにしているよクーナ」
クロキはそう言って頭を撫でるとクーナは嬉しそうにする。
「閣下! 死神達の様子が変です!」
グゥノが突然慌てた声を出す。
見るとザルキシス達の周りに霧らしきものが発生している。
霧らしきものは前に見た事がある。死の都を覆っていた幽霊の集合体だ。
「おやおや、これはまずいね~。どうやらモードガルを呼び出すみたいだよ~」
それまで、静かにしていた道化が笑いながら出てくる。
「モードガルを呼び出す? どういう事だ道化?」
クロキの代わりにクーナが聞く。
「それはねクーナ様。このワルキアの地でなら、死の君主はどこでも自らの都を呼び寄せる事ができるんだよ。魔力はいっぱい使っちゃうけどね。きゃはははは」
道化は説明する。
驚いたクロキはザルキシス達を見る。
見ると死の眷属達がザルキシスに魔力を送っている様子であった。
「そこの道化の言う通りみたいだね。ゲロッ。まさか、こんな事ができるなんてね……」
ヘルカートの言う通り幽幻の霧の中に何かが見える。
前にみた死の都モードガルであった。
クロキは驚く。
まさか、一つの都市を呼び出すことができるとは思わなかった。
「驚いたか! 暗黒騎士! だが、これで終わりではないぞ! モードガルの真の力を見せてやるわ!」
ザルキシスの笑い声が響く。
その笑い声と共にモードガルが姿を変えていく。
死の都の建造物達が形を変えて足になり、手へとなり、人型へと変わっていく。
体から触手が生えてうねうねと動く。
そして、モードガルは天にも届く程の大きな巨人へと姿を変える。
「嘘だ。まさか、こんな事が……」
クロキは驚きのあまり声が出なくなりそうだった。
目の前で都市が巨大なアンデッドに変わったのだから、当然だろう。
「どうだ! 暗黒騎士! これぞ超魔幽幻巨神モードガル! 貴様なぞ踏みつぶしてくれるわっ!」
ザルキシスの嘲笑。
幽幻の霧を纏った巨人がクロキ達の空船の前に立ちはだかる。
クロキは背中に冷たい汗が流れるのを感じるのだった。
★★★★★★★★★★★★後書き★★★★★★★★★★★★
更新です。
これを書いていた時は中二病に侵されていました。
忙しくて頭が変になっていたようです。
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Kyonix
しかし何が起こった
紅魔
なろうからのおっかけでーす。
シロネの態度にもやつきながら
やっぱレーナ可愛くね?って思いました。
読んでいて楽しいので
これからも頑張って下さい。
眠気覚ましが足りない
更新お疲れ様です。
アルフォスは足止めを足止めし返されていたのですね。仕方ないですが勿体無い。
いずれクロキと背中を合わせるレベルの共闘を観たいものです。
修正報告です。
それにしても、彼女は死神にとって重要な何かを奪ったようだが……。
↓
それにしても、彼女は死神にとって重要な何かを奪ったようだ……。
or
それにしても、彼女は死神にとって重要な何かを奪ったようだね……。
文末の“が”ですが、次の文を“けど”で終わらせているため変えた方がいいと思います。
今回はどちらも否定の意味で用いられている訳でないのは分かっていますが、「」内の最後以外では否定の意味として用いられるのが普通です。
根崎タケル
更新しました。
眠気覚ましが足りない様。指摘ありがとうございます。
きゃああはおかしいので修正しました。
外国の方からもコメントをもらえて嬉しく思います。