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暗黒騎士物語

根崎タケル

合流

 サヌキラ砂漠は雨が降る事が少なく、今も空は晴れている。
 熱風が吹くためか、空高くでも涼しくはない。
 クロキとトトナは空を飛ぶキマイラに乗り、離れた場所からレイジ達を見守る。

「戦いが始まったわ。メジェド」
「みたいですねトトナ」

 トトナの言葉に頷く。
 レイジ達に追いつき、合流しようかどうか迷っていると突然砂煙が上がり、戦闘が始まったのである。
 今レイジは突然現れた長い槍を持った男と戦っている。
 槍を持った男はかなりの腕前で、レイジと今の所互角に戦っている。

「トトナ。あの槍使いは何者ですか?」
「あれは、蛇の王子ダハーク。蛇の女王ディアドナの息子。アルフォスによって殺されたと思っていたけど生きていたなんて……」

 トトナは信じられないという顔をする。
 クロキも蛇の女王の話は聞いた事があった。
 蛇の女王はエリオスに敵対する女神である。
 その息子がどうしてここにいるのだろうと、クロキは疑問に思う。
 クロキがそんな事を考えていると、レイジ達がいる場所から少し離れた所で、下半身が蛇の女性達が現れる。
 ラミアにゴーゴンである。
 彼女達は蛇の女王の眷属で、蛇の王子につき従って一緒に来たようであった。

(自分達もレイジ達を加勢するべきだろうか?)

 クロキは迷う。
 レイジの方は問題ない。
 レイジは前よりも剣の腕が上がっている。
 槍使いはかなり強いみたいだけど、今のところレイジが優勢だ。
 しかし、レイジと一緒にいる者達はそうではない。

「あっ?」

 クロキは思わず声を出す。
 突然砂の中から現れた巨人がレイジの仲間の女の子を捕えたのだ。
 捕えたのは巨人ジャイアントの代名詞となった大地の巨人ギガテスである。
 砂の中から現れた大地の巨人ギガテスは女の子を左手で掴む。
 クロキは捕えられた彼女に見覚えがあった。
 チユキという名前の女の子である。
 大地の巨人ギガテスの腕力は神族に匹敵する。
 神族と同等の力を持つ彼女でも捕まるのは危険であった。

「トトナ!! 彼女を助けます!!」

 クロキはそう言うとキマイラの背中から飛び、巨人に向かう。
 飛翔の魔法で飛び、そのまま体当たりすると巨人はチユキを離す。
 巨人がぶっ飛び、チユキは可愛らしい悲鳴を上げる。
 クロキは空中でチユキを背中で支えて砂に上に着地する。
 砂の上にゆっくり降ろされるとチユキは呆けたような表情でクロキを見る。
 何が起こったのかわかっていない様子であった。
 考えてみれば彼女を助けるのは3回目であった。
 2度ある事は3度あるとはよく言ったものだとクロキは思う。

「何者だあ!!! 貴様あ!!!!」

 大地の巨人ギガテスの怒声。
 クロキが声のした方を見ると突き飛ばした大地の巨人ギガテスが起き上がる。
 その巨体から風が吹く。
 大地の巨人ギガテスは魔力も強い。
 風の魔法で速度を上げるつもりなのだろう。
 頭から被っている布が風に煽られる。

「きゃああああああああああああああああああああああ!!! 蛇がーーーーーー!!!!! 巨大な蛇がーーーーーー!!!!!」

 クロキが風に煽られた時だった、突然チユキが悲鳴を上げる。
 驚いたクロキはチユキを見る。
 彼女は顔を真っ赤にして震えている。

(どうしたのだろう?)

 クロキは不思議に思い、チユキを見ると涙目になってわなわなと震えている。
 少しだけクロキは気になったが、今はそれどころではなく、大地の巨人ギガテスの相手をしなければならない。

「この俺様を突き飛ばした事を後悔するがいい!!」

 叫び声を出し大地の巨人ギガテスはクロキに迫る。
 しかし、大地の巨人ギガテスがクロキに辿り着く事はなかった。
 クロキの上空でトトナの声がする。

「見えざる灰色の精霊よ!! 呼び声に応えて!!敵を防ぐ壁となりなさい!! 真影トゥルー霊壁アストラルウォール!!」
「ぐげっ?!!!」

 猛烈な勢いでこちらに向かって来ていた大地の巨人ギガテスはトトナの作り出した魔法の壁にぶつかると変な声を出して仰向けに倒れる。
 トトナの使った魔法は完全に無色透明な壁を作り出すものだ。
 この魔法の壁は感知能力が高くなければ、その存在に気付く事ができない。
 そして、かなり頑丈である。
 何も知らずに突っ込むと、倒れた大地の巨人ギガテスのようになってしまうだろう。
 クロキは前にルーガスが使っているのを見た事があるが、トトナも使えるようであった。

「大丈夫?」

 キマイラに乗り、本を持ったトトナがクロキの側に降りて来る。
 持っている本はおそらく魔道書だろうとクロキは推測する。
 トトナもまたルーガスと同じ力が使えるのかもしれなかった。

「助かりました女神トトナ……。大丈夫です……」

 我に返ったチユキはトトナに返事をする。
 しかし、少し落ち着きを取り戻したようだが、まだ顔は真っ赤になっている。

(もしかして、蛇が苦手で思わず叫んだ事を恥ずかしく思っているのかな?)

 クロキが見る限り、チユキは勝気な性格のようであった。
 そういう人は他者に弱いところを見られる事を嫌がる。
 現にチユキは恥ずかしがって、クロキを見ようともしない。
 クロキは誰にでも苦手はあると慰めてあげたいと思うが、声を出すと正体がばれるので黙るしかなかった。

「そ、それよりも!! 大地の巨人ギガテスをなんとかしないと!!」

 チユキは叫ぶ。
 残りの大地の巨人ギガテスは5体。
 猫人達は素早いので今の所は捕まっていないが、何とかしないとまずい。

「メジェド!! お願い!!」

 トトナの言葉にクロキは頷くと、砂を蹴って大地の巨人ギガテスの一体に向かう。
 クロキに気付いた大地の巨人ギガテスは棍棒を振り降ろす。
クロキは体を捻って棍棒を躱すと、飛び上がり、身を屈めた大地の巨人ギガテスのお腹に体当たりする。

「ぐげっ!!!」

 変な声を上げて浮かび上がった大地の巨人ギガテスの体を猫人を追いかけている別の大地の巨人ギガテス目掛けて大きく足を開いて蹴り飛ばす。
 蹴り飛ばされた大地の巨人ギガテスの体が別の大地の巨人ギガテスにぶつかり倒れる。
 また、猫人から「きゃー」と悲鳴がクロキの耳に聞こえる。
 もっとも、その悲鳴に構っている暇はない。
 2体倒したが、 大地の巨人ギガテスはまだ3体残っている。
 3体の大地の巨人ギガテスは信じられないと言う表情でクロキを見ている。
 その間に猫人達は大地の巨人ギガテスから距離を取り、トトナ達の所に向かう。

(これでもう大丈夫だろう)

 クロキは猫人が離れたのを見て安心する。
 大地の巨人ギガテス達は戦意を失い、倒れた仲間を担ぎ後ろに下がる。
 ラミアとゴーゴンは猿みたいのから逃げている。
 襲撃者達はクロキ達が来た事で奇襲に失敗したので後ろに下がる。

「レイジ君!!」

 加勢するためにチユキはレイジの所に向かおうとする。
 レイジとダハークは今も戦っている。
 レイジの方が優勢だが、勝負はついていない。
 クロキはチユキの前に立ち、行く手を阻む。

「ちょっと?!!何で邪魔するの?!!!」

 まだ、恥ずかしいのかチユキが顔を背けたまま抗議する。
 しかし、クロキとしては行かせるわけにはいかない。
 後一名姿を見せていない者がいる。
 チユキはそれに気付いていないみたいだ。

「紅閃よ!!」

 突然、何もない空中からクロキ達目掛けて赤い光りが飛んで来る。
 その赤い光をクロキは目からビームを出して撃ち落とす。
 赤い光を撃ち落とすとクロキは放った者を見上げる。
 そこには真紅の衣装を着た女性が宙に浮かんでいる。
 女性の肌は病的に白く、衣装と同じく真っ赤な髪が印象的である。
 一見美人に見えるが、その美しさは偽物だ。
 真紅の女性はその正体を偽っている。
 真の姿はわからないが、見せている姿が偽物なのがクロキにはわかった

「何よ!? どういう事なの!? まだいたの?」

 チユキは驚く。
 無理もない、クロキも気付いたのはつい先程だ。
 真紅の女性は感知を妨害する魔法を使っているようであった。

「ふふふ、悪いけど、ダハ君の所には行かせられないわねえ」

 そう言って真紅の女性は笑う。
 血の色をした唇から刃のように尖った歯が見える。
 何とも不安感を誘う女性であった。

「ザファラーダ。死神の娘。貴方まで来ているなんて」

 キマイラに乗ったトトナが真紅の女性の前に出る。

「ふふふ。確か貴方はトトナだったかしら? 卑しくも神王を名乗るオーディスの娘。貴方の血はどんな味がするかしらね。でも今は駄目。撤退させてもらうわ」

 そう言うとザファラーダから赤い霧が吹き出す。
 赤い霧は一瞬にして広がると、まるで生きているようにクロキ達に向かって来る。

「まずい!! みんな下がって!!」

 トトナの叫びに全員が赤い霧から逃げる。
 赤い霧はザファラーダ達を守るようにうねうねと動く。
 レイジも赤い霧に襲われ、ダハークとの戦いをやめて後退する。

「邪魔をするな!! ザファラーダ!! どういうつもりだ!!?」

 ダハークが空に浮かぶ女性に向かって叫ぶ。

「駄目よダハ君。アルナックの軍勢がこちらに向かっているわ。そろそろ引くべきよ」

 それを聞くとダハークは舌打ちをする。

「チッ!! 勝負はお預けだ! 光の勇者!! 次はぶっ殺してやる!! 行くぞ、ザファラーダ!!」
「ええ、わかっているわ。ダハ君」

 ザファラーダの体からさらに赤い霧が出て、ますます濃くなる。
 そして、数秒の後、赤い霧が晴れると、そこには誰もいない。

「どうやら、去ったみたい」

 キマイラに乗ったトトナがクロキの側に降りて来る。

「ふふ、助かったわ、トトナちゃん。まさか蛇の王子ダハークに鮮血の姫ザファラーダまで出て来るとは思わなかったわ。大地の巨人ギガテスも予想外だったし、正直に言って貴方達が来てくれなかったら危なかったかも」

 トトナの側に誰か来る。
 クロキはその声の主を見る。

「―---------!!!!!」

 声の主を見て、クロキは思わず叫びそうになる。
 そこにはとんでもなくエロいお姉さんが立っていたからだ。
 大きく開いた胸元からはレーナを超えるかもしれない爆乳が零れ落ちそうである。
 腰まで切れ込みのあるスリットからはお尻が少しはみ出している。

(えっ? あれ? 明らかにノーパンですよね? 誰なのですか? この女性は?)

 クロキはスリットの向こう側を覗きたくなるのを我慢する。
 
「それは嘘。イシュティア様なら大地の巨人ギガテスぐらい、何ともないはず」

 トトナは冷めた目でイシュティアを見る。

(そうか、彼女が愛と美の女神イシュティアか。 噂には聞いていたけどすごいなこれ……)

 クロキは女性の正体を知る。
 噂通りのエロさであり、その爆乳に釘付けになる。

「まあね。私だけなら大丈夫かもしれないけどね。チユキや侍女達は危なかったわ、改めてお礼を言うわ、トトナちゃん」

 イシュティアがトトナに可愛らしくウインクするとクロキを見る。

「ところでトトナちゃん。すごく面白そうなのを連れているけど、それは何? トトナちゃんが作った魔法生物か何か?」

 興味深そうにイシュティアがクロキの側に寄る。
 クロキは思わず後ろに下がる。
 あまりのエロ光線に気後れしてしまう。
 明らかに目に毒であった。
 正直、クロキはこういうイケイケすぎるのは苦手なのである。
 レーナの方が好みであった。
 イシュティアのような女性は遠くから見ているだけで良いのである。

「イシュティア様。メジェドに近づかないで下さい」

 トトナは前に出るとクロキを庇う。

「もうトトナちゃんの意地悪。何なのか聞いただけなのに」
「メジェドはただの護衛。それ以上でもそれ以下でもない。ところでイシュティア様。いつもよりすごい格好。今度は誰を狙っているの?」

 トトナは話題を変えるようにイシュティアに言う。

「ふふ、それはもちろん彼よ」

 イシュティアは横目でレイジを見る。
 レイジはチユキと話しているため、クロキ達の側にはいない。

(こんな美女に狙われるなんて、さすがレイジと言うべきなのかな……)

 本当に相変わらずだとクロキは思う。

「彼はレーナの恋人です。イシュティア様」
「あら、トトナちゃん。そんな事を言っていると貴方は誰とも付き合えないわよ。だって、良い男なら既にどこかの女が側にいる者だもの。それとも、余り者の内面も外見もぐちゃぐちゃな邪神と付き合うつもりなの?それは嫌でしょ。気になる男性がいるのなら、恋人がいても奪うつもりで行くべきよ」
「!!!!」

 イシュティアがそう言うとトトナはよろけて後ろに下がる。
 見ると電流に撃たれたような顔をしている。

「ふふ、ねえトトナちゃん。いつまで引き籠っているつもり? レーナちゃんと比べられるのが嫌だからといって、そんな厚いローブを着てさ。ずっと、レーナちゃんの影に隠れて生きるつもりなの? 貴方はフェリに似て可愛いのに、もったいないわ」
「ああ……」

 トトナはガクガクと震えている。
 クロキは良くわからないがトトナは困っているようなので前に出て、イシュティアを遮る。

(例え、エロい、お姉さんと言えど、トトナを困らせる事は許さない)

 クロキはイシュティアを睨む。

「あら、ちょっと言い過ぎちゃったかしら。ごめんねトトナちゃん。それから護衛君。安心しなさい。私はフェリの娘を傷つけるつもりはないわ」

 イシュティアは前かがみになって謝る。
 いつもクロキなら、その胸に釘付けになるのかもしれない。
 しかし、後ろのトトナが心配でそれどころではない。

(どうしたのだろう?)

 クロキが後ろを見るとトトナは俯き、ぶつぶつと何か独り言を呟いている。
 何か考え事をしているみたいであった。

「女神トトナ」

 突然、横からレイジがトトナを呼ぶ。
 見るとチユキを連れたレイジがクロキ達の方に来ていた。
 相変わらずチユキはクロキの方を見ようともしない。

「女神トトナ。チユキを助けてくれてありがとうございます」

 レイジはトトナに頭を下げる。
 その笑みはとても爽やかであった。
 しかし、トトナは自身の世界に没頭しているのか、レイジの事に気付いていない。
 まるで、本に集中している時のようであった。
 いつもならクロキはそんなトトナの邪魔をしない。
 なぜなら、本を読んでいる時のトトナは何となくだがとても楽しそうだからだ。
 しかし、今は本を読んでいない。レイジが側に来ている事を教えようと思い、トトナの肩をぽんぽんと叩く。

「えっ、クロ……。いえ、メジェド? どうしたの?」

 深く考え事をしていたのかトトナは危うくクロキの名を呼びそうになる。
 だけど、少しだけ我に返ったみたいだ。
 トトナはレイジに気付く。

「えっ、えーと……。女神トトナ。チユキを助けてくれてありがとうございます」

 さすがのレイジもトトナの様子に驚く。

「ああ……光の勇者レイジ? 助けたのは私ではない。礼ならメジェドに言うべき」

 トトナに言われてレイジはクロキを見る。
 その目は怪しい者を見る目つきであった。

(正体がバレませんように!)

 クロキは心の中で祈る。

「ああ、仲間が助かった。ありがとう」

 レイジはそっけなく言う。
 トトナの時とえらい違いであった。

(まあ、別にお礼を言われたくてやったわけじゃないから良いけど……)

 正体に気付かれなくてクロキはほっとする。

「わ、私からもお礼を言うわ!! 助けてくれてありがとう!!」

 レイジの後ろに隠れていたチユキがお礼を言う。
 やっぱり、クロキを見ない。
 でも、可愛い女の子が無事で良かったとクロキは思う。

「さて、そろそろ良いかしら? 話も終わった事だし、そろそろアルナックに向かいましょうか」

 イシュティアが話を纏める。

「あの……。イシュティア様。それなのですが、船が壊れてしまいました。このままでは徒歩で向かうしかないかもしれません」

 猫人の女性がおずおずとイシュティアに言う。

「あら、それなら大丈夫よ。迎えが来たみたいだから」

 イシュティアは遠くを見て言う。
 釣られてクロキも遠くを見る。
 チャリオッツに乗った犬人の戦士達の姿が見える。
 その上空には武装したハヤブサの頭を持つ鳥人バードマン達もいる。
 ジプシールの神軍のようであった。

(これで、ようやく、ジプシールの神々が住む黄金の都アルナックへと行けそうだな)

 クロキはこちらに来る獣人ビーストマンを見て、そう思うのだった。

★★★★★★★★★★★★後書き★★★★★★★★★★★★

年末は少しだけ休みが取れそうです。
修正等色々とやる事はありますが、絵を描きたいです。
とりあえずポレンは描きたい……。

「カクヨム」でも読んで下さると嬉しいです。


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コメント

  • 眠気覚ましが足りない

    更新お疲れ様です。

    自分が指摘したばかりに、苦労を増やしてしまった様で申し訳ありません。

    前の回でなろう版との変化がはっきりとわかったため、もとに戻っていたことに強く疑問を感じてしまった次第です。

    しかし、自分としては小ネタくらいの認識でしかなく、それほど悩まれる部分とは思っていませんでした。

    改めてお詫び申します。

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  • ゼロ

    お疲れさまです、誤字報告です

    他者と言う字が他社になってます

    1
  • cyber

    更新いただきありがとうございます。 トトナの黒木への進歩の古いバージョンを修正できると思います。黒木とチユキの別のミーティングが大きな影響を与えることに加えて、チユキは興味深い変化をもたらすと思います。 味

    1
  • Raven

    congratulations on the update! Author-san, if I may, will you tell where I can find your artworks? I want to see what the characters look like. And I also want to see the novel's old cover where Kuroki and Rena are together.

    1
  • 根崎タケル

    更新しました。

    「砂漠の地」の修正ですが、その前の「蠍神の毒」から修正した方が良いような気がしたのです。
    そして、良い修正が思い浮かばなかったのです。
    じっくり考えたいと思います。

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