暗黒騎士物語
西に向かう途中で
チユキはグリフォンに乗り雲の上を飛ぶ。
天気は良く、風は気持ちよく吹いている。
チユキが前を見るとペガサスに乗ったレイジがいる。
その姿を見てチユキは溜息を吐く。
(悔しいけど似合っているわね)
そう呟きたくなるほど純白のペガサスに乗るレイジの姿は格好良い。
斜め後ろからでは顔はよく見えないが、その顔が端整な顔立ちである事を知っている。
背が高く、勇者の鎧が良く似合っている。
そして、良いのは容姿だけではなく、レイジは強い。
また、元々の明るい髪の色であったが、この世界に来た事で光輝くようになった。
まさに光の勇者というのにふさわしい存在だ。
(そのレイジに何を頼むつもりなのかしら? かなり、大変な事みたいだけど)
今チユキは仲間達と一緒に聖レナリア共和国を出てアリアディア共和国へと向かう途中だ。
チユキは魔術師協会の副会長であるタラボスに頼まれた。
詳しい話はアリアディア共和国で聞く事になっている。
問題は頼まれてからかなりの日数が経過している事だ。
これはシロネ達との合流を優先したからである。
チユキ達は一路アリアディア共和国へと向かう。
先頭はペガサスに乗るレイジで、その後ろにグリフォンに乗ったチユキとサホコ、その更に後ろに2匹のヒポグリフにそれぞれ乗ったナオとリノ、キョウカとカヤがいる。
最後はシロネで自前の天使の翼で空を飛んでいる。
「なかなか良い乗り心地だね、チユキさん」
チユキの乗るグリフォンの横に来たリノが笑う。
天気は良く、風が心地良く吹いている。
場所は中央山脈を越えたばかりだ。
山脈から吹く、清涼な風がチユキの黒い髪をなびかせる。
グリフォンの乗り心地は凄く良かった。
「ホントね、何で早く思いつかなかったのかしら?」
チユキはグリフォンの首を撫でる。
空を飛ぶ魔獣に騎乗する事を思い付いたのは、ナルゴルで暗黒騎士達と戦ってからだ。
暗黒騎士がワイバーンに乗って戦う姿を見て、同じことができないかと思ったのだ。
そして、魔獣を探して、グリフォンとヒポグリフを捕えた。
手懐けるのは一苦労だったがうまく行った。
その事を思い出してチユキ達は笑う。
全員で苦労したのは良い思い出である。
「何を笑っているんだ、チユキ?」
笑っていると先を飛んでいたレイジがこちらに来る。
レイジはペガサスに1人で乗っている。
リノが一緒に乗りたがったけど、サホコとナオの事を考えて1人で乗ってもらった。
サホコとナオはいつも遠慮する。
だから公平に考えて誰も一緒に乗らない事にしたのである。
レイジが乗っているペガサスは、チユキ達が乗るグリフォンやヒポグリフと違い、手懐けた魔獣ではない。
ペガサスはレーナから貰った物だ。
ペガサスは聖騎士でなければ乗る事が許されない貴重なものらしいのだが、特別にレイジに与えられた。
これはロクス王国の事でのおわびでもある。
レイジ達に頼んでおきながら、勝手にロクス王国を離れたのだからチユキからしたら当然である。
「魔獣を手懐けた時の事を話していたのよ」
「ああ、あの時の事か。中々大変だったな」
レイジはさわやかに笑う。
グリフォンやヒポグリフを騎乗用にするのは大変だった。
捕えるのはそこまで大変ではなかったが、どうすれば魔獣を騎乗用にできるのか試行錯誤の連続であった。
まずチユキはグリフォンを使い魔にする事を思いついた。
使い魔となった生物は主人の能力をある程度使う事ができるようになり、使い魔になる前よりも強くなる。
ただし、生物を使い魔にするには、主人となる術者は使い魔となる生物よりも遥かに高い生命力や魔力等を持っていなければ使い魔にする事ができない。
つまりは同格の存在や 自分よりも強い存在を使い魔にはできない。
また、弱くてもその差が小さいと使い魔にはできない。
人間の魔術師が使い魔にできるのは、せいぜい犬や猫ぐらいで大きな獣は使い魔にはできない。
エルフであればかなり大型の獣を使い魔にする事ができる。
ただ、人間よりも遥かに強い魔力を持つエルフでも人間を使い魔にする事はできない。
人間を使い魔にできるのは天使族、もしくは同等以上の力を持つ種族でなければ難しい。
ただ、人間を使い魔にした場合は使い魔とは呼ばれずに使徒と呼ばれる。
グリフォンは強力な魔獣でありエルフはおろか天使でも使い魔にする事は難しいが、天使族よりも強いチユキ達ならば可能であった。
だけど、ある理由から使い魔にする事は断念した。
それは使い魔となった生物は、自身を使い魔にした主人しか愛さなくなるからだ。
そして、一度使い魔になった生物を元に戻す方法はわからない。
そこが問題だったのである。
前に一度、リノが某国の王子を使い魔に、この場合は使徒にしてしまった事があった。
使徒となった王子はリノしか愛さなくなり、大変な事になってしまった。
リノの話では王子の方から使徒にして欲しいと言ったらしい。
ようは遠回しにリノを口説いていたのをリノが面白半分に使徒にしてしまったようなのだ。
婚約者がいるにも関わらずリノを口説く王子も王子だが、リノもリノで問題だと思う。
その時に術を解く方法を探したが見つからず、後回しになっている。
いずれは何とかしなければならないとチユキは思っているが、正直頭を悩ませている。
そういった事があったから、チユキ達は必要がない限り使い魔を作る事はやめる事になったのである。
かわりにリノの魔法を駆使して友好的にした。
これならば使い魔にしなくても騎乗用に出来る。
こうしてチユキ達はグリフォンやヒポグリフを手懐ける事に成功したのだ。
「そういえば、シロネさんは大丈夫なのかな?」
サホコがシロネの心配をする。
シロネは聖レナリアで再会してから浮かない顔をしている。
「はあ、やはり幼馴染の方の事が気になるみたいですわ」
「はい。運良く会えたのに、また引き離されたのが心残りのようです」
キョウカとカヤがシロネの様子を見て溜息を吐く。
「なるほど、後もうちょっとだったみたいだから気になるのもしかたがないわね」
チユキは頬を掻いて言う。
チユキが聞いた話ではシロネは幼馴染と接触できたらしい。
しかし、その幼馴染を取り戻す前にナルゴルへと戻ったようだ。
「シロネさん、幼馴染を取り戻せるかな?」
リノがシロネの方を見て言う。
「それはちょっと難しいと思うぞ、リノ」
レイジがリノを見て言う。
「え~、どうして?レイジさん?」
「考えてもみな、リノ。奴は魔王に従っていたんだ。魔王のせいでこの世界のどれだけの人が傷ついたと思っているんだ。例え正気じゃなかったとしても許される事じゃない。シロネに会わす顔がないんじゃないか?」
レイジが珍しく真剣な顔をして言う。
「そんなあ……。折角会いたがっていた幼馴染に再会出来たのに」
「そうだよ、レイ君。シロネさんは幼馴染に会いたがっていたのに」
リノとサホコが残念そうに言う。
「残念だけど……。奴は責任を取らなきゃならないだろうな。自分のしでかした事の償いにシロネを巻き込みたくはないだろう。ここはそっと見守るべきだ」
レイジがうんうん頷きながら言う。
チユキはレイジの言葉を聞いて「それはあんたの願望だろ」と心の中で突っ込む。
シロネの幼馴染がこの世界に現れた事で、シロネが去るかもしれないのが嫌なだけなんじゃないだろうかと勘繰っている。
だけど、チユキはレイジの言っている事も少しはわかる。
この世界の人々は魔物によって苦しめられている。その魔物達の支配者である魔王は許せない存在だ。
シロネの話では幼馴染の彼は善良な人らしい。魔王の先兵となっていた事に罪の意識を感じているかもしれない。
だけど、シロネの前から去る事は駄目だとチユキは思う。
それではシロネが安心できないだろう。そうでなければ笑えない。
レイジは嫌がるかもしれないが、チユキは彼を仲間として迎えてあげるべきだと思っている。
だから、悪いのは魔王だけと言う事にしなければならないのである。
「まあまあ、もしかすると、すぐに会えるかもしれないっすよ。ねえルビー」
リノと一緒にヒポグリフに乗っているナオが笑いながら言う。
その手には紐で繋いだ赤毛のネズミがいる。
「確かに、それだと良いのだけど、それにしてもそのネズミを連れて来たのナオさん?」
「ルビーっすよチユキさん。ナオとルビーは仲良しっすから」
ナオはそう言うとルビーに頬擦りする。
楽しそうなナオと違い、ルビーと名付けられたネズミは嫌そうにしている。
「まあ、特に病気を持っていないみたいだから良いけど……。それでも、食べ物に近づけないでね」
「はーいっす」
ナオはルビーを懐に入れる。
「さて、そろそろアリアディア共和国に着くはずよ。待っているかもしれないから、少し急ぎましょう」
チユキはグリフォンを操り急ごうする。
「待ってくれ、みんな!!」
しかし、チユキが急ごうとするとレイジが仲間達を止める。
「どうしたの、レイジ君?」
「女性の悲鳴がする」
レイジはそう言うとペガサスを目的地とは違う方向に飛ばす。
「どうなの、ナオさん?」
チユキはナオの方を見る。
「すごいっすね、レイジ先輩……。このナオさんも今気付いたばかりっすよ……」
感知能力がずば抜けて高いナオがレイジの背中を見ながら言う。
「追うわよ、みんな!!」
チユキが言うとみんな頷く。
(レイジのこういう所だけは頼りになる。多分ピンチになっているのは間違いなく美しい女性だ)
そんな事を考えながらチユキは急ぎレイジの後を追うのだった。
天気は良く、風は気持ちよく吹いている。
チユキが前を見るとペガサスに乗ったレイジがいる。
その姿を見てチユキは溜息を吐く。
(悔しいけど似合っているわね)
そう呟きたくなるほど純白のペガサスに乗るレイジの姿は格好良い。
斜め後ろからでは顔はよく見えないが、その顔が端整な顔立ちである事を知っている。
背が高く、勇者の鎧が良く似合っている。
そして、良いのは容姿だけではなく、レイジは強い。
また、元々の明るい髪の色であったが、この世界に来た事で光輝くようになった。
まさに光の勇者というのにふさわしい存在だ。
(そのレイジに何を頼むつもりなのかしら? かなり、大変な事みたいだけど)
今チユキは仲間達と一緒に聖レナリア共和国を出てアリアディア共和国へと向かう途中だ。
チユキは魔術師協会の副会長であるタラボスに頼まれた。
詳しい話はアリアディア共和国で聞く事になっている。
問題は頼まれてからかなりの日数が経過している事だ。
これはシロネ達との合流を優先したからである。
チユキ達は一路アリアディア共和国へと向かう。
先頭はペガサスに乗るレイジで、その後ろにグリフォンに乗ったチユキとサホコ、その更に後ろに2匹のヒポグリフにそれぞれ乗ったナオとリノ、キョウカとカヤがいる。
最後はシロネで自前の天使の翼で空を飛んでいる。
「なかなか良い乗り心地だね、チユキさん」
チユキの乗るグリフォンの横に来たリノが笑う。
天気は良く、風が心地良く吹いている。
場所は中央山脈を越えたばかりだ。
山脈から吹く、清涼な風がチユキの黒い髪をなびかせる。
グリフォンの乗り心地は凄く良かった。
「ホントね、何で早く思いつかなかったのかしら?」
チユキはグリフォンの首を撫でる。
空を飛ぶ魔獣に騎乗する事を思い付いたのは、ナルゴルで暗黒騎士達と戦ってからだ。
暗黒騎士がワイバーンに乗って戦う姿を見て、同じことができないかと思ったのだ。
そして、魔獣を探して、グリフォンとヒポグリフを捕えた。
手懐けるのは一苦労だったがうまく行った。
その事を思い出してチユキ達は笑う。
全員で苦労したのは良い思い出である。
「何を笑っているんだ、チユキ?」
笑っていると先を飛んでいたレイジがこちらに来る。
レイジはペガサスに1人で乗っている。
リノが一緒に乗りたがったけど、サホコとナオの事を考えて1人で乗ってもらった。
サホコとナオはいつも遠慮する。
だから公平に考えて誰も一緒に乗らない事にしたのである。
レイジが乗っているペガサスは、チユキ達が乗るグリフォンやヒポグリフと違い、手懐けた魔獣ではない。
ペガサスはレーナから貰った物だ。
ペガサスは聖騎士でなければ乗る事が許されない貴重なものらしいのだが、特別にレイジに与えられた。
これはロクス王国の事でのおわびでもある。
レイジ達に頼んでおきながら、勝手にロクス王国を離れたのだからチユキからしたら当然である。
「魔獣を手懐けた時の事を話していたのよ」
「ああ、あの時の事か。中々大変だったな」
レイジはさわやかに笑う。
グリフォンやヒポグリフを騎乗用にするのは大変だった。
捕えるのはそこまで大変ではなかったが、どうすれば魔獣を騎乗用にできるのか試行錯誤の連続であった。
まずチユキはグリフォンを使い魔にする事を思いついた。
使い魔となった生物は主人の能力をある程度使う事ができるようになり、使い魔になる前よりも強くなる。
ただし、生物を使い魔にするには、主人となる術者は使い魔となる生物よりも遥かに高い生命力や魔力等を持っていなければ使い魔にする事ができない。
つまりは同格の存在や 自分よりも強い存在を使い魔にはできない。
また、弱くてもその差が小さいと使い魔にはできない。
人間の魔術師が使い魔にできるのは、せいぜい犬や猫ぐらいで大きな獣は使い魔にはできない。
エルフであればかなり大型の獣を使い魔にする事ができる。
ただ、人間よりも遥かに強い魔力を持つエルフでも人間を使い魔にする事はできない。
人間を使い魔にできるのは天使族、もしくは同等以上の力を持つ種族でなければ難しい。
ただ、人間を使い魔にした場合は使い魔とは呼ばれずに使徒と呼ばれる。
グリフォンは強力な魔獣でありエルフはおろか天使でも使い魔にする事は難しいが、天使族よりも強いチユキ達ならば可能であった。
だけど、ある理由から使い魔にする事は断念した。
それは使い魔となった生物は、自身を使い魔にした主人しか愛さなくなるからだ。
そして、一度使い魔になった生物を元に戻す方法はわからない。
そこが問題だったのである。
前に一度、リノが某国の王子を使い魔に、この場合は使徒にしてしまった事があった。
使徒となった王子はリノしか愛さなくなり、大変な事になってしまった。
リノの話では王子の方から使徒にして欲しいと言ったらしい。
ようは遠回しにリノを口説いていたのをリノが面白半分に使徒にしてしまったようなのだ。
婚約者がいるにも関わらずリノを口説く王子も王子だが、リノもリノで問題だと思う。
その時に術を解く方法を探したが見つからず、後回しになっている。
いずれは何とかしなければならないとチユキは思っているが、正直頭を悩ませている。
そういった事があったから、チユキ達は必要がない限り使い魔を作る事はやめる事になったのである。
かわりにリノの魔法を駆使して友好的にした。
これならば使い魔にしなくても騎乗用に出来る。
こうしてチユキ達はグリフォンやヒポグリフを手懐ける事に成功したのだ。
「そういえば、シロネさんは大丈夫なのかな?」
サホコがシロネの心配をする。
シロネは聖レナリアで再会してから浮かない顔をしている。
「はあ、やはり幼馴染の方の事が気になるみたいですわ」
「はい。運良く会えたのに、また引き離されたのが心残りのようです」
キョウカとカヤがシロネの様子を見て溜息を吐く。
「なるほど、後もうちょっとだったみたいだから気になるのもしかたがないわね」
チユキは頬を掻いて言う。
チユキが聞いた話ではシロネは幼馴染と接触できたらしい。
しかし、その幼馴染を取り戻す前にナルゴルへと戻ったようだ。
「シロネさん、幼馴染を取り戻せるかな?」
リノがシロネの方を見て言う。
「それはちょっと難しいと思うぞ、リノ」
レイジがリノを見て言う。
「え~、どうして?レイジさん?」
「考えてもみな、リノ。奴は魔王に従っていたんだ。魔王のせいでこの世界のどれだけの人が傷ついたと思っているんだ。例え正気じゃなかったとしても許される事じゃない。シロネに会わす顔がないんじゃないか?」
レイジが珍しく真剣な顔をして言う。
「そんなあ……。折角会いたがっていた幼馴染に再会出来たのに」
「そうだよ、レイ君。シロネさんは幼馴染に会いたがっていたのに」
リノとサホコが残念そうに言う。
「残念だけど……。奴は責任を取らなきゃならないだろうな。自分のしでかした事の償いにシロネを巻き込みたくはないだろう。ここはそっと見守るべきだ」
レイジがうんうん頷きながら言う。
チユキはレイジの言葉を聞いて「それはあんたの願望だろ」と心の中で突っ込む。
シロネの幼馴染がこの世界に現れた事で、シロネが去るかもしれないのが嫌なだけなんじゃないだろうかと勘繰っている。
だけど、チユキはレイジの言っている事も少しはわかる。
この世界の人々は魔物によって苦しめられている。その魔物達の支配者である魔王は許せない存在だ。
シロネの話では幼馴染の彼は善良な人らしい。魔王の先兵となっていた事に罪の意識を感じているかもしれない。
だけど、シロネの前から去る事は駄目だとチユキは思う。
それではシロネが安心できないだろう。そうでなければ笑えない。
レイジは嫌がるかもしれないが、チユキは彼を仲間として迎えてあげるべきだと思っている。
だから、悪いのは魔王だけと言う事にしなければならないのである。
「まあまあ、もしかすると、すぐに会えるかもしれないっすよ。ねえルビー」
リノと一緒にヒポグリフに乗っているナオが笑いながら言う。
その手には紐で繋いだ赤毛のネズミがいる。
「確かに、それだと良いのだけど、それにしてもそのネズミを連れて来たのナオさん?」
「ルビーっすよチユキさん。ナオとルビーは仲良しっすから」
ナオはそう言うとルビーに頬擦りする。
楽しそうなナオと違い、ルビーと名付けられたネズミは嫌そうにしている。
「まあ、特に病気を持っていないみたいだから良いけど……。それでも、食べ物に近づけないでね」
「はーいっす」
ナオはルビーを懐に入れる。
「さて、そろそろアリアディア共和国に着くはずよ。待っているかもしれないから、少し急ぎましょう」
チユキはグリフォンを操り急ごうする。
「待ってくれ、みんな!!」
しかし、チユキが急ごうとするとレイジが仲間達を止める。
「どうしたの、レイジ君?」
「女性の悲鳴がする」
レイジはそう言うとペガサスを目的地とは違う方向に飛ばす。
「どうなの、ナオさん?」
チユキはナオの方を見る。
「すごいっすね、レイジ先輩……。このナオさんも今気付いたばかりっすよ……」
感知能力がずば抜けて高いナオがレイジの背中を見ながら言う。
「追うわよ、みんな!!」
チユキが言うとみんな頷く。
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コメント
眠気覚ましが足りない
西に向かう途中で、より修正報告を。
なかなか良い乗りだね
↓
なかなか良い乗り心地だね
眠気覚ましが足りない
四百字じゃ足りないので分割。
書籍の件ですが、自分は買って読者に参入した口です。
パラ見した際、人類の敵側主人公はレイジっぽい性格をよく見ますが、クロキは大人しい性格で、そこに目新しさを感じて購入しました。
またその時に調べて続きがあるも確認しました。
ただ、読み終えた際は表紙に反して暗黒っぽくない、湿っぽい主人公という印象で、買ったことを失敗したと思いました。
その先を読んで払拭しましたけど。
なので、読み終わったときの気持ちが明るくなれなかったのも売れなかった原因かと。続きありきな印象もありました。
ヒロイン不足を補う割に、自分はティベルにヒロインっぽさを感じなかったです。
例えば、終盤でグロリアスに遭遇し、ティベルと協力して戦って、強敵だったグロリアスと仲良くなって終わる、など、その巻だけでも完結できるような感じにすれば良かったかもしれません。
眠気覚ましが足りない
更新お疲れ様です。
自分は、時系列が変わって、シロネが3章で円満気味な終わりにならず落ち込んでしまっていて、とワクワクよりもハラハラな気持ちで読んでいます。
シロネは、悪く言えば役立たずは置いていく、な別れ方をしそうで怖いです。
また、ナオはクロキは操られていないと気づいているように思えます。
きっとナットがゲロったんだよ!
根崎タケル
4章続きを更新しました。 変更していますが、基本的に内容は変わらなかったりします。 誤字報告ありがとうございます。 やっぱり誤字が多くてごめんなさい。
レーナをモデスの子にしてしまうとポレンの立ち位置が変になるのですが、確かにぼかしても良かったかもしれません。
3人称にしたので冒頭に名前を持って来たのですが、恰好悪いですね。
文章力のなさが痛いです。
書籍版なのですが、大幅変更をすると移転が難しくなるのです。
そして、ティベルを書籍に持って来たのは1巻の主人公のヒロイン不足を補う必要があったというやむを得ない事情がありました。