俺の許嫁は幼女!?

白狼

26話 沖縄到着!

 目を開けるのも辛いほどの強い太陽の日差し。
 そして、さほど動いてないのに汗をかいてしまうほどの温度。






「着きましたね、沖縄!」
「ああ、着いたね!沖縄!」





 俺と和博さんは、沖縄に来たことですごい盛り上がっている。
 飛行機で数時間の飛行を終え、俺たちは、ようやく沖縄へと着いたのだ。








「あなた、子どもじゃないんですからあまりはしゃがないように。」
「そういう君だって僕より早くアロハシャツに着替えてるじゃないか。」
「こ、これはあれです!豪に入れば郷に従えと言うやつです!」
「ふ〜ん、そういうものかね。」
「そういうものです。ほら、静香たちも着替えてきて。」
「私は、いいわ。」






 忍さんがわざわざ静香用のアロハシャツを用意していたのに静香は、そっぽを向いて着ないという。
 おい、着てやれよ。忍さん、すっごい悲しそうな目をしてるぞ!






「よ、陽一君は、き、着てくれるよね?」
「あ、は、はい。着ますよ。」
「ほ、ほんと!?あ、ありがとう!はい、これ!」






 俺は、忍さんから青色メインのアロハシャツを受け取った。






「ん?どうしたの?着替えないの?」
「え?今ですか!?」
「大丈夫よ、空港内のトイレを使えばいいから。」
「わ、分かりました。」
「陽一君、すまんな。忍は、こういうことはすぐにやって欲しいタイプなんだ。」
「だから、静香も着なかったんですか?」
「ああ、恐らくな。」







 俺は、みんなを待たせるのはまずいと思ったので駆け足でトイレに行き、個室でアロハシャツに着替える。
 そういえば沖縄でもアロハシャツって着るんだな。ハワイだけかと思ってたわ。






「すいません、待たせてしまって。」
「いや、そんなに待ってないから気にしないでくれ。」
「あら!すごい似合ってるわよ!静香もそう思わない?」
「………ちょっとダサい。」
「がはっ!」






 そ、そんなのトイレの鏡を見た時に俺でも分かったよ。でも、直接言われるのはすごい来るもんなんだぞ?






「なら、静香も、アロハシャツに着替えろよ!」
「私は、まだいいわよ!」
「まだってことは着てくるの?」
「あ………ま、まぁ、ホテルに着いたらね。」
「本当!?なら、早くホテルに行こ!」







 忍さんは、俺たちを急かすようにホテルへと急いだ。
 今の静香とのやり取り結構良かったな。この調子でどんどん打ち解けてみよう。
 俺たちは、空港から徒歩でホテルへ向かった。
 その際俺は、ホテルに着いたあとの予定を和博さんに聞いた。







「ホテルに着いたあとってどうするんですか?」
「えっとまずは、部屋に荷物を置いてその後は、昼食だね。」
「あ、そういえば食べてませんでしたね。」
「陽一君は、まだお腹空いてない?」
「あ、いえ、まぁ、そこそこ空いてます。」
「なら、何か食べたいものでもある?静香も何かあるか?」
「俺は、特にないです。お任せしますよ。」
「私もここら辺は何があるか分からないからお父様たちに任せます。」
「そうかい?なら、せっかくだし名物のものを食べたいよね。」
「それなら沖縄そばでもいいんじゃない?近くにあるみたいよ。」
「沖縄そばか。二人ともそれでいい?」
「俺は、大丈夫です。」
「私もそれでいいです。」







 ということで今日の昼飯は、沖縄名物沖縄そばに決まった。
 正直食べたことがないからワクワクしている。
 その後、15分くらいずっと歩いてホテルに着き和博さんと忍さんがチェクインをしている。
 その際、俺と静香は二人っきりなわけで………ずっと沈黙が続いている。
 このままじゃダメだよな。なにか話さないと打ち解けれるものも打ち解けられない。






「なぁ、静香。」
「………なに?」
「おっ、返事してくれた。」
「何よその言い方は。私が返事なんかしないみたいじゃない。」
「ま、まぁ、最初は、しないと思ってたよ。」
「あなた、すごい失礼ね。返事くらい普通にするわよ。それで何?」
「いや……その……この前はなんか、不快にさせてごめん!」






 俺は、おふざけなしでちゃんと誠心誠意心を込めて謝った。
 静香は、急に謝ってきたことに驚いたのか声を出さなかった。






「俺が静香になにかしたことはお前の態度を見ればわかる。そして、それを自覚していない俺が悪いってのも分かるんだ。だから、ごめん。とにかく謝罪を受け取ってくれ。」
「…………それって……旅行を楽しむために行ってるの?」
「………それもある。このままじゃ俺も静香も両方ともなんか気まずいだろ?」
「………あっそ……なら、その謝罪は受け取ら……」
「………でも、それよりも静香とずっとこうやって気まずい関係ってのかもっと嫌なんだ。」
「っ!ど、どういうこと?」
「……やっぱり少しは、色々話したり出掛けたりしたから俺的には仲良くなったような気がしたんだ。だから……以前のように戻りたいんだ。また、仲良くして欲しい。」
「………………そっか……」








 静香の表情は、静香が俯いているから分からない。
 と思ったら急に赤面した顔を上げてこう言った。







「べ、別に最初から怒ってなんかないわよ。勘違いも甚だしいわね………陽一。」
「っ!……し…静香?今、俺の事、ちゃんと名前で呼んだのか?」
「わ、悪い!?そう言えばまだ1回も呼んでなかったのを思い出して呼んであげたのよ。喜びなさい!」
「………ははっ、ありがとう、静香。」
「ふん………」







 その後、俺たちは、前と同じような距離感を取り戻すことが出来た。

「俺の許嫁は幼女!?」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く