『元SSSランクの最強暗殺者は再び無双する』
心臓を無くした冥王
『竜王』
それは魔王、冥王と並ぶ3王と呼ばれている人物だった。
魔王シナトラが地上の進軍を開始するより以前に地上を狙った王。
剣の勇者カムイの先代。かつての勇者との戦いで落命。
死して、その肉体は朽ちる事もなく、残り続けダンジョンとなっていた。
それはある意味――――
「同じだったのか?」とカムイ。
「……そうか。お前も同じか?」と竜王は返す。
「僕が精霊の力でダンジョンコアになったように、竜王は死後……ダンジョンになった自ら肉体のダンジョンコアになって魂だけ守り続けていたのか?」
「然り、全く精霊という生物は……その場で考えるからこうなる」
「さて、どうする勇者カムイよ? 魔王であるワシと龍王の2人と戦うほど、貴様も愚かでは――――むっ! 何をする」
カムイは聖剣を煌かせた。
「このまま……このまま、冥王の所に行かすわけにはいかない! アイツが――――今もベルトは戦い続けているんだ!」
「そうか――――」
「ねぇ、魔王……当代の勇者、空気読まないね。今、2人ならやれるよ?」
「ふっ、それはカムイを知らぬからそう思うのだ。しかし――――一理ある」
「だったら、来いよ! 魔王! 竜王!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
冥王が激痛に襲われていた。
「だから……だから使うのは嫌だった」
≪劇毒強化≫
自ら猛毒を打ち込み、一時的に戦闘能力を向上させる荒業。
その技を使用するための訓練を受けていいない冥王。
動くにも激痛が伴う。
「しかし、これしかなかった」
見渡す。 倒れている3つの影。
カレンとエルマ……そしてメイルだった。
「 ≪劇毒強化≫に対するには ≪劇毒強化≫の使用のみ……クソが、思った以上に技の解除に時間がかかる」
『たった1度でよかった』
「むっ? 新手か? しかし、この俺が気配を察せられないだと――――また暗殺者の部類か。いい加減にせよ」
『1度で良かったんだ。 ≪劇毒強化≫による激痛は、俺に対する手綱も緩む。だから……』
「待て、貴様っ! まさか……俺っちの中か! 俺っちの中で喋っているのか!」
『あぁ、俺だ。来いよ冥王……ラストバトルってやつだよ』
「――――っ! 良いだろう。ここで貴様の全てを消しさって、決着をつけてくれる!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
『精神世界』
2人の男が立っていた。
1人は冥王。 そして、もう1人は――――ベルト・グリム。
両者のイメージだろうか? 2人とも檻に閉じ込めらている。
きっと、勝敗が決するまで檻は開くことがないのだろう。
きっと、この檻から出れるのは1人だけなのだろう。
だから――――
「ここで全ての決着を――――因縁を終わらせてやる!」
「まだ気づいてないのか? お前、もう負けているんだぞ」
「なにっ!」
「既にお前の心臓にカレンたちが≪致命的な一撃≫が撃ち込まれている」
「だから、それがどうしたと言うのだ! あのような一撃でダメージなんぞ――――」
「冥王……お前の心臓は既に壊れている」
「――――っ! この心臓、精霊の力が……勇者の物か?」
「あぁ、お前を倒すために――――犠牲になった。いや、そう言うべきではないのかもしれない」
「知らぬ! 貴様の心情なぞ知らぬ! この世の全て、俺っちに従えが良い! 貴様を倒してこの体を完全に支配してくれる!」
「そうはさせない。ここで――――」
「戦いは既に始まっている! ≪致命的な一撃≫ 」
それは魔王、冥王と並ぶ3王と呼ばれている人物だった。
魔王シナトラが地上の進軍を開始するより以前に地上を狙った王。
剣の勇者カムイの先代。かつての勇者との戦いで落命。
死して、その肉体は朽ちる事もなく、残り続けダンジョンとなっていた。
それはある意味――――
「同じだったのか?」とカムイ。
「……そうか。お前も同じか?」と竜王は返す。
「僕が精霊の力でダンジョンコアになったように、竜王は死後……ダンジョンになった自ら肉体のダンジョンコアになって魂だけ守り続けていたのか?」
「然り、全く精霊という生物は……その場で考えるからこうなる」
「さて、どうする勇者カムイよ? 魔王であるワシと龍王の2人と戦うほど、貴様も愚かでは――――むっ! 何をする」
カムイは聖剣を煌かせた。
「このまま……このまま、冥王の所に行かすわけにはいかない! アイツが――――今もベルトは戦い続けているんだ!」
「そうか――――」
「ねぇ、魔王……当代の勇者、空気読まないね。今、2人ならやれるよ?」
「ふっ、それはカムイを知らぬからそう思うのだ。しかし――――一理ある」
「だったら、来いよ! 魔王! 竜王!」
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冥王が激痛に襲われていた。
「だから……だから使うのは嫌だった」
≪劇毒強化≫
自ら猛毒を打ち込み、一時的に戦闘能力を向上させる荒業。
その技を使用するための訓練を受けていいない冥王。
動くにも激痛が伴う。
「しかし、これしかなかった」
見渡す。 倒れている3つの影。
カレンとエルマ……そしてメイルだった。
「 ≪劇毒強化≫に対するには ≪劇毒強化≫の使用のみ……クソが、思った以上に技の解除に時間がかかる」
『たった1度でよかった』
「むっ? 新手か? しかし、この俺が気配を察せられないだと――――また暗殺者の部類か。いい加減にせよ」
『1度で良かったんだ。 ≪劇毒強化≫による激痛は、俺に対する手綱も緩む。だから……』
「待て、貴様っ! まさか……俺っちの中か! 俺っちの中で喋っているのか!」
『あぁ、俺だ。来いよ冥王……ラストバトルってやつだよ』
「――――っ! 良いだろう。ここで貴様の全てを消しさって、決着をつけてくれる!」
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『精神世界』
2人の男が立っていた。
1人は冥王。 そして、もう1人は――――ベルト・グリム。
両者のイメージだろうか? 2人とも檻に閉じ込めらている。
きっと、勝敗が決するまで檻は開くことがないのだろう。
きっと、この檻から出れるのは1人だけなのだろう。
だから――――
「ここで全ての決着を――――因縁を終わらせてやる!」
「まだ気づいてないのか? お前、もう負けているんだぞ」
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「既にお前の心臓にカレンたちが≪致命的な一撃≫が撃ち込まれている」
「だから、それがどうしたと言うのだ! あのような一撃でダメージなんぞ――――」
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「あぁ、お前を倒すために――――犠牲になった。いや、そう言うべきではないのかもしれない」
「知らぬ! 貴様の心情なぞ知らぬ! この世の全て、俺っちに従えが良い! 貴様を倒してこの体を完全に支配してくれる!」
「そうはさせない。ここで――――」
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