チートじみた転生ボーナスを全て相棒に捧げた召喚士の俺は、この異世界を全力で無双する。

ジェス64

番外編第5話、茶番

 長く苦しい戦いだったにゃ……そう、今は早朝。ついにミー達は、優を救い出すことに成功したにゃ。何やかんやあって……。

 にゃうん、つまらない嘘は置いといて……ミーは今、優の家の前公園正式名称は不明で、2人を待ってるにゃ。
 昨日の出来事についてなんて、わざわざ語るのすら面倒にゃ、語るけど。



昨日

「これで全部のカメラ設置完了ニャー!」
「良くやったぞ美依!完全犯罪だな!」ナデナデ
「ちょ、リーダー、やめろにゃ。撫でるにゃ」


「ブタオは徹夜してろニャルオォン!身体に気をつけろにゃ!」
「おけまるサンダーwwwwww」


「既に時間が11時ドゥリムトァケニャン!!やべぇ!」
「というわけで明日の6時ピッタリに、優の家の前公園正式名称は不明に皆で集合だ!!今日は解散!!!!」
「声抑えてwwww」



 ってことがあったにゃ!
 つーわけでミーは今、優の家の前公園正式名称は不明のベンチに座って、2人を待ってるんにゃけど。
「まだかにゃー」
 現在時刻は5時50分ぐらいにゃ。6時集合にゃけど、ミーは偉いから、いちおー少し早めに行動するにゃ。
 ん、ミーに近づくデカい人影が。

「おっはー…美依殿、おっすおっす……w」フラフラ
 膨らんだコンビニ袋を持って、ブタオが来たにゃ。笑いの勢いも目に見えて衰えてて、凄く疲れてるように見えるにゃ。
 疲れてるように見えると言うか、疲れてるんにゃね、これ。
 この疲れっぷりはおそらくあの後、徹夜で調べ物したにゃね?足元ふらついてるのも当然にゃ。
「にゃ、おはよー。ブタオそれなに入れてるにゃ?レッ〇"ブル翼をさずける?」
 ミーはどっちかと言ったらオ〇ナミンC元気ハツラツの方が好きにゃ。
「レッ〇"ブルちゃうww皆用のお菓子と、俺用の水に溶かして服用するタイプの謎の白い粉ポ〇リだわ……www」
 やったー、お菓子。気が利くにゃんね、褒めて遣わすにゃ。
「誤解を招く言い方はやめろにゃ…あと、ブタオ元気無いにゃ?マジで徹夜したにゃ?」
 トラックの運転手を特定するだけなら、ブタオにゃし、割とすぐ終わると思ってたんにゃけど。
「おぅ……wwwまぁ(徹夜)したわ…w」
 頭をポリポリ掻きながら、何か申し訳なさそうにブタオが話してるにゃす。えっ徹夜しても特定出来てないにゃ?無能?
「んにゃぁ…単刀直入に聞くけど、結局運転手は特定出来たにゃ?」
「…………w」
 は?その単芝は目的を達成出来なかったってことをミーに伝える最も愚かな手段にゃ、許さねぇ……。
「にょわーコイツやったにゃ!リーダーの期待と信頼を裏切って自らコキュートス氷地獄に堕ちたにゃ!!戦犯だにゃ、犯人はいつも1つ!」
「せやかて四月一日わたぬき!w仕方無かったんや……!wwwwトラックの行方が文字通り迷宮入りしたんすもん…wwww」
「言い訳など聞きとうにゃい!オラッ、お菓子よこせにゃ!」ガサゴソ
 プロの腕前でブタオのコンビニ袋を漁るにゃ。なんで特定出来なかったか等については、リーダーが来たら話すにゃ。
 この煎餅…はリーダー用かにゃ、ミーはこっちのアーモンドチョコ貰うにゃ。
「きゃーやめてwwww理不尽が過ぎる…ww」
 そう言いつつ、抵抗無しなんてにゃぁ!
「雑魚乙!雑魚乙!」
 ブタオ無様だにゃー、悔しく無いのかにゃぁ?ミーは今、最高に楽しいけどにゃぁ!?

「…おぉーい!!!よし、2人とも居るな!!」
 あ、リーダーにゃ。ブタオから離れて、リーダーの方を向くにゃ。
「おはにゃー、リーダー」
「部長おっすおっす……w」
「おはよう!今日も快晴だ…ん?ブタオ、いつもより元気が無い様だが…大丈夫か?」
 無事3人集合にゃす。時刻はピッタリ6時にゃ。今日こそ優を探し出せたら良いんにゃけど、どうかにゃー。
 疲れきってる約立たずの木偶の坊がいたんじゃあ、ここはミーが一肌脱ぐしか無いかにゃァ。

「あっ大丈夫でーすwww徹夜したわけでも無いんでwwww」

 !?
「おや?なんだ、元気じゃないか。まぁよし!優の家に優の知り合いの人が居るハズだから、2人とも行くぞ!!準備は良いか!?」
「……待って、待つにゃ」
 え…さっきまでブタオ……。
「どうした美依!」
「ブフォァwwwwwどうしたんすかwww豆が鳩鉄砲喰らったみたいな顔してますけどwwwww」
 ウンチィ……?
「フゥーーー………ブタオ、お前さっきミーに徹夜したって言ったよにゃ?おい」
「(徹夜)言って無いですwwwwwwwwコポォwwwww」
「………」
 ……はーキレたわ。もう本気出すにゃ。丁度リーダーも居るにゃし、からめ手で本城を崩落させるにゃ…!

「にゃんで……どうしてそういうことするの………?」ジワッ涙目
 ミーとっておきの必殺技女の涙を喰らえ!反撃ののろしにゃぁぁぁ!敗北は許されにゃい!繰り返す、敗北は許されにゃい!

「オットォ!?ちょ、待って。え?ごっ……ごめんな?そこまで傷付くと思って無かった。いやほんとに悪ふざけが過ぎたわ、マジで悪かった。あぁそうだ美依殿、ハンカチ使う?何なら俺のこと殴っても…あっ座る?俺椅子になろうか?」
「にゃふふ……えーんえーん、ブタオがいじめるにゃー(驚異的な低クオリティ)」
 ……いやー、必死すぎにゃ。アイデンティティの草生やし忘れてるとか、やっぱコイツめっちゃ面白いにゃ、もうちょっと仕返ししてやるにゃ。
「美依、私の後ろに下がれ。そして……ブタオ、説明を。返答によっては貴様を…切る!」
「ふぇっ!?」
 えぇ!?…あ、あっ、リーダーがミーの前に庇う様に来てくれたけど……えっリーダー怖すぎにゃい?
 だって、頼もしいって感情より先に、恐怖が来るぐらいには……リーダーが冷たい視線をブタオに送っていたにゃ。
 いやまさかリーダー、ミーのさっきの泣き真似に本気で騙されてるって可能性は幾ら何でも…いや、うん、リーダーだしにゃぁ……。
「部長が来る少し前の話だ…俺は美依殿を軽くからかっていたつもりだった。だが、まぁ…なんと言うか、随分と嫌われてたみたいだな……」
 ち、違うにゃ。別に嫌いって訳では…いや、これはネタにゃ?ガチ?
 やべぇリーダーのせいで混乱して来たにゃ。
「あ、あの…にゃ、その………」
「残念だ……美依、ブタオの処遇については君が決めろ。生かすも殺すもな」
「えぇ!?」
 やべぇにゃ!些細な誤解が一瞬で、解決出来なさそうな所まできてる!
 生殺与奪の権利なんて嫌にゃ、ミー別にブタオのこと嫌いじゃにゃいもん!
「あ……あの、ち、違うにゃ!リーダー、さっきの嘘泣きはミーの茶目っ気にゃ!ブタオは特に悪く無いにゃ!」
「なに、それは本当か!?それは良かった!!」
 リーダーの誤解解けるのはやーーーーい!少しでもリーダーにビビったミーが馬鹿だったにゃ……。
 うん、いやー良かったにゃ、ブタオが処刑されてもおかしくない、まさに一触即発って雰囲気だったにゃるもん…良かったにゃ。とまぁこれにて無事解決し
「美依殿……そういうの、やめた方が良いと思うぜ」
 にょぁぇ!?
「!?」ビクーン
 ブタオにドン引きされた…!?嘘泣きはやり過ぎたにゃ!?
 と言うか草も生やさず真面目に注意されるって…もしかして既にミーは失望されてて手遅れ?
 や、やだ!幾らブタオとはいえ、こう言われるのは…何か、嫌にゃ……どうしよう…。
「にゃ……えっと、嘘泣きしてごめんにゃ…」ショボン
 うにゃ……素直に謝ろう…優みたいに、解決策を簡単に見つけられる訳じゃにゃいし…。
「良いってことよwwwwwwww」
「は?」
 おいお前マジでふざけんなオラァ!やろう、ぶっ殺してやる…。
 ……まぁ…本音としては嫌われてなくて…ちょっぴり安心したけどにゃ。



 ……んにゃ、3人でじゃれついてないで。
「よし、行くか優の家!!!」
「にゃるふす」
 さっさと行くにゃん。6時過ぎてそうにゃ。
「うすwwwww」
「……うすwwwじゃねぇにゃ!お前いつか覚えてろにゃ……」
 ブタオに威嚇しつつ、これから先のことを少し考えるにゃす。
 確か……優はお母さんとふたり暮らしって、どこかで聞いた気がするにゃ。優のお母さん見たことにゃいけど。
 だからきっと、お母さんから優の捜索届けは既に出されてる…と思うんにゃけど、周囲にそれらしい車ピーポーピーポーは無いにゃ。妙にゃんね。
 にゃぁとにかく、リーダーが言うには、優の知り合いの人に会えるらしいし、もしかしたら優の秘密とか知れるかにゃ?
 加えてこれから優の知り合いの人に会える…よしよし、どちらにせよ楽しみにゃんね。
 でも、優の知り合いの人って誰何だろにゃー。

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