平凡な高校生は世界最強?に転生しました
学園長の過去
「ふむ、では話しをする前に、アイシャ。紅茶を2つ頼むのじゃ」
「かしこまりました」
学園長は先程来たメイドさん、もとい、アイシャさんにそう伝えると、アイシャさんは奥の部屋へ戻って行った。
紅茶か〜。小さい頃に「花婿修行だ!」とか言ってめっちゃ勉強させられたな〜。あれは地獄だった。
そうやって少し前のことを思い出していると、アイシャさんが戻ってきた。
「お待たせしました。サバラガムワを使ったストレートティーでございます」
えっ!めっちゃ早いじゃん!どうやって作ったの?と、聞きたくなったが本題と全く関係ないので聞かなかった。
それにしても、サバラガムワか。確か、コクはあるんだけどスッキリとした味わいなんだよね。オレのお気に入りの1つでもある。
「やはり、アイシャの淹れる紅茶は最高じゃの」
そう言って紅茶を飲む学園長。オレも少し頂くことにした。まず、飲む前に香りを確かめる。うん、いい香りだ。
「ホントだ、美味しい……」
「ありがとうございます」
てか、地味にオレの家のメイドさんよりも美味しい。あー、こんなモーニングティーが飲みたいな。また今度、誘ってみよっと。
「では、喉も潤ったことじゃし。話すかのう」
「ゴクリ」
学園長の雰囲気がガラリと変わる。
「そう、あれは20年くらい前のことじゃ…………
〜20年前〜
「ふぅ、やっと片付いたのじゃ」
そう言って座り込む少女、アルシェーナの前には大量の魔物の死体があった。アルシェーナは返り血を浴びたのか、全身が真っ赤に染まっていた。
「それにしても、血がベトベトして気持ち悪いのじゃ………たしか近くに川があったはずじゃし、そこで落としてから帰るかの」
アルシェーナは少し気怠そうにしながらも、川の方へ歩いて行った。
  すると、アルシェーナの行く手を阻むようにオークが3体、現れた。
「まだ潜んでおったのか…じゃが、貴様ら如きでは妾には勝てんぞ【火球】」
しかし、魔法が発動することはなかった。
「チッ!さっきので魔力を使い切ってしまったのじゃ」
そして、オークが今にも襲いかかろうとした時、オークとアルシェーナの間に入る影があった。
「ハッ!」
声と共に振られた剣から魔力が飛んで、3体とも一気に斬り伏せた。声と体格からして男と思われる人物は、剣を腰に差すと此方に手を伸ばしてきた。
「大丈夫ですか?」
アルシェーナはその手を掴み立ち上がったが、足が震えてうまく立てなかった。そのため、立った勢いで前に倒れてしまい……
「キャッ……!」
「おっと…」
結果、男に抱きつくようなかたちになってしまった。あまり男性に対して免疫がないアルシェーナは顔を真っ赤にして、
「ガクリ」
気を失ってしまった。
「えっ!ちょっと……」
目が覚めるとアルシェーナはベットで寝ていた。
「…知らない天井だ……どこだろ…ここ」
すると、ドアが開いた。部屋に入って来たのは先程、アルシェーナを助けてくれた男だった。
「あっ、起きたかい。ご飯を作ってきたんだけど食べる?」
男はそう言うと、スープを机の上に置いて部屋を出て行った。
アルシェーナは特に気にすることなく、ベットから降りて椅子に座った。すると、またドアが開き男が入って来た。手にはスープを持っていた。どうやら自分の分のスープを取りに行ってたらしい。
男は椅子に座ると、
「そういや、自己紹介がまだだったね。僕は、ハイドって言うんだ。よろしく」
そう言って、手を此方へ伸ばしてきたので、
「妾は、アルシェーナ。さっきは危ないところを助けてくれてありがとうなのじゃ」
アルシェーナは男の……ハイドの手を握り、頭を下げた。そして、2人でたわいもない話しをしながらスープを食べた。
それから数ヶ月間、アルシェーナはハイドと一緒に過ごした。理由は簡単、アルシェーナはハイドに惚れてしまったのだ。
数ヶ月間、アルシェーナはハイドにアピールをしていたが彼は超がつくほどの鈍感だったため、全然気づかなかった。結果、アルシェーナの方からプロポーズをし、成功した。
そして、2人はいつまでも幸せに暮らしたのじゃ…………どうじゃ?分かったか?」
「……」
え?なんの話しだったの?まさかこれで終わりとか言わないよね?まだ、全然この学園のこと分かってないし。
まず、何で昔より今の方が幼いんだよ!それに、20年前って何?……ホントにもう、ツッコミどころ多すぎて分かんねぇよ!
「…えーっと……それと学園になんの関係があんの?」
パンクしそうになったオレが見つけた最適解はこれだった。
「はて?なんの関係もないのじゃが?」
は?さっきは学園の転生者について話してくれるって言ったじゃん。
「じゃあ今度で何でこの学園を建てたの?」
「ん?ただ、他の転生者に会えると思ったからじゃぞ?」
なんじゃそれ!てか、何で関係ない話しをしてたの?しかも、理由がしょうもないし。ハァ…腹減ったな……
「それにしても、せっかく同郷の者とあったのじゃ。ゆっくりと話そうではないか」
「えっ?嫌だよ。腹減ってるし、また今ど……」
そう言って、立ち去ろうとしたら、動けなかった。
「まだ座っておるという事は、話す気があると言うことじゃな」
「なっ!汚いぞ呪術を使うなんて!」
「はて?なんのことか分からんの」
どうやら白を切るつもりらしい。だが、こんなものすぐに解呪できる。
気付かれないように小さい声で、
「解呪」
魔法を唱えたが、一瞬で新しい呪いがかかった。
結果、オレは数時間もハイドの話しを学園長から聞かされることになったのだった。
「なんでだよぉぉぉおおおおお!」
作者のいちごオレです。
この度は、投稿が遅くなってすみません<(_ _)>
最近忙しかったのもあり、2週間も投稿出来ませんでした。出来れば、明日にもう1話あげたいと思っています。これからもご愛読お願いします。
「かしこまりました」
学園長は先程来たメイドさん、もとい、アイシャさんにそう伝えると、アイシャさんは奥の部屋へ戻って行った。
紅茶か〜。小さい頃に「花婿修行だ!」とか言ってめっちゃ勉強させられたな〜。あれは地獄だった。
そうやって少し前のことを思い出していると、アイシャさんが戻ってきた。
「お待たせしました。サバラガムワを使ったストレートティーでございます」
えっ!めっちゃ早いじゃん!どうやって作ったの?と、聞きたくなったが本題と全く関係ないので聞かなかった。
それにしても、サバラガムワか。確か、コクはあるんだけどスッキリとした味わいなんだよね。オレのお気に入りの1つでもある。
「やはり、アイシャの淹れる紅茶は最高じゃの」
そう言って紅茶を飲む学園長。オレも少し頂くことにした。まず、飲む前に香りを確かめる。うん、いい香りだ。
「ホントだ、美味しい……」
「ありがとうございます」
てか、地味にオレの家のメイドさんよりも美味しい。あー、こんなモーニングティーが飲みたいな。また今度、誘ってみよっと。
「では、喉も潤ったことじゃし。話すかのう」
「ゴクリ」
学園長の雰囲気がガラリと変わる。
「そう、あれは20年くらい前のことじゃ…………
〜20年前〜
「ふぅ、やっと片付いたのじゃ」
そう言って座り込む少女、アルシェーナの前には大量の魔物の死体があった。アルシェーナは返り血を浴びたのか、全身が真っ赤に染まっていた。
「それにしても、血がベトベトして気持ち悪いのじゃ………たしか近くに川があったはずじゃし、そこで落としてから帰るかの」
アルシェーナは少し気怠そうにしながらも、川の方へ歩いて行った。
  すると、アルシェーナの行く手を阻むようにオークが3体、現れた。
「まだ潜んでおったのか…じゃが、貴様ら如きでは妾には勝てんぞ【火球】」
しかし、魔法が発動することはなかった。
「チッ!さっきので魔力を使い切ってしまったのじゃ」
そして、オークが今にも襲いかかろうとした時、オークとアルシェーナの間に入る影があった。
「ハッ!」
声と共に振られた剣から魔力が飛んで、3体とも一気に斬り伏せた。声と体格からして男と思われる人物は、剣を腰に差すと此方に手を伸ばしてきた。
「大丈夫ですか?」
アルシェーナはその手を掴み立ち上がったが、足が震えてうまく立てなかった。そのため、立った勢いで前に倒れてしまい……
「キャッ……!」
「おっと…」
結果、男に抱きつくようなかたちになってしまった。あまり男性に対して免疫がないアルシェーナは顔を真っ赤にして、
「ガクリ」
気を失ってしまった。
「えっ!ちょっと……」
目が覚めるとアルシェーナはベットで寝ていた。
「…知らない天井だ……どこだろ…ここ」
すると、ドアが開いた。部屋に入って来たのは先程、アルシェーナを助けてくれた男だった。
「あっ、起きたかい。ご飯を作ってきたんだけど食べる?」
男はそう言うと、スープを机の上に置いて部屋を出て行った。
アルシェーナは特に気にすることなく、ベットから降りて椅子に座った。すると、またドアが開き男が入って来た。手にはスープを持っていた。どうやら自分の分のスープを取りに行ってたらしい。
男は椅子に座ると、
「そういや、自己紹介がまだだったね。僕は、ハイドって言うんだ。よろしく」
そう言って、手を此方へ伸ばしてきたので、
「妾は、アルシェーナ。さっきは危ないところを助けてくれてありがとうなのじゃ」
アルシェーナは男の……ハイドの手を握り、頭を下げた。そして、2人でたわいもない話しをしながらスープを食べた。
それから数ヶ月間、アルシェーナはハイドと一緒に過ごした。理由は簡単、アルシェーナはハイドに惚れてしまったのだ。
数ヶ月間、アルシェーナはハイドにアピールをしていたが彼は超がつくほどの鈍感だったため、全然気づかなかった。結果、アルシェーナの方からプロポーズをし、成功した。
そして、2人はいつまでも幸せに暮らしたのじゃ…………どうじゃ?分かったか?」
「……」
え?なんの話しだったの?まさかこれで終わりとか言わないよね?まだ、全然この学園のこと分かってないし。
まず、何で昔より今の方が幼いんだよ!それに、20年前って何?……ホントにもう、ツッコミどころ多すぎて分かんねぇよ!
「…えーっと……それと学園になんの関係があんの?」
パンクしそうになったオレが見つけた最適解はこれだった。
「はて?なんの関係もないのじゃが?」
は?さっきは学園の転生者について話してくれるって言ったじゃん。
「じゃあ今度で何でこの学園を建てたの?」
「ん?ただ、他の転生者に会えると思ったからじゃぞ?」
なんじゃそれ!てか、何で関係ない話しをしてたの?しかも、理由がしょうもないし。ハァ…腹減ったな……
「それにしても、せっかく同郷の者とあったのじゃ。ゆっくりと話そうではないか」
「えっ?嫌だよ。腹減ってるし、また今ど……」
そう言って、立ち去ろうとしたら、動けなかった。
「まだ座っておるという事は、話す気があると言うことじゃな」
「なっ!汚いぞ呪術を使うなんて!」
「はて?なんのことか分からんの」
どうやら白を切るつもりらしい。だが、こんなものすぐに解呪できる。
気付かれないように小さい声で、
「解呪」
魔法を唱えたが、一瞬で新しい呪いがかかった。
結果、オレは数時間もハイドの話しを学園長から聞かされることになったのだった。
「なんでだよぉぉぉおおおおお!」
作者のいちごオレです。
この度は、投稿が遅くなってすみません<(_ _)>
最近忙しかったのもあり、2週間も投稿出来ませんでした。出来れば、明日にもう1話あげたいと思っています。これからもご愛読お願いします。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
353
-
-
23252
-
-
32
-
-
140
-
-
0
-
-
58
-
-
2265
-
-
1512
-
-
4405
コメント