平凡な高校生は世界最強?に転生しました
閑話1 波瑠の気持ち
私、立花  波瑠には好きな人がいる。いや、好きな人が「いた」の方がただしいかな。彼はいつも隣にいた。初めて会ったときのことなんて覚えてないくらい小さい時からずっと。
最初はただの親友だった。何をするにしても一緒でよく先生に2人で怒られた。けど、その関係はある日突然変わってしまった。あれは小学4年生の時だった。理由は分からないが私はクラスの男女数人からいじめられていた。その日も私は1人で教室の掃除をしていた。すると、
「やっべぇー、忘れ物した」
そんなことを言いながら彼、新城  晶は教室に戻ってきた。私はこんな姿を晶には見せたくなかったから隠れようとしたが、時すでに遅し。晶が教室に入ってきて私の方を見た
「何やってんだお前?」
私は手に持っているホウキを後ろに隠してできるだけ笑顔で
「ちょっと忘れ物しちゃって」
と、誰にでも分かるような嘘をついてしまった。すると晶はランドセルをおろして
「そっか」
と言いながら机を運んでくれた。
「え……晶はしなくてもいいよ。これは私のーー」
「勘違いすんな、これは点数稼ぐためとアイツらに貸しをつくるためだ」
少し照れながら晶がそう言ってくれた。数十分後、私達は教室の掃除が終わり久しぶりに一緒に帰った。帰り道、晶は何も聞いてこなかった。けど私にとってはそれが嬉しかった。その日から私は晶のことを好きになった。親友としてじゃなくて恋人として晶の隣に立ちたかった。けど、晶の顔を見ると恥ずかしくてちゃんと喋れなかったり、近くにいるだけでドキドキしてしまったりするせいで、少し距離をとるようになってしまった。そのまま小中学校を卒業してしまい、高校で前のように話せるようになっただけで全く進展はなかった。そして高2の秋、晶には彼女が出来た。私はその話しを聞いたとき泣きそうになってしまったが、何とかふんばって
「よかったね」
平常を装ってそう言った。その日は樹と2人で帰ったが2人とも何も喋らずに別れた。たぶん樹は私が晶こと好きなのを気づいていたのだろう。私はとてもいい友人に恵まれているなと思った。
家に着くと自室にこもりボーッとしていた。すると、急に下が騒がしくなってきた。どうしたのかな?私は少し気になったので下に行ってみた。泣き崩れている晶の妹、紗季ちゃんがいた。紗季ちゃんは私を見つけると、
「波瑠お姉ちゃん!」
と言い抱きついてきた。私はまだどういう状況なのか理解できていなかったので
「どうしたの?」
と聞いてみると
「お兄ちゃんが……お兄ちゃんが……」
「晶がどうかしたの?」
紗季ちゃんがそれ以上言うことはなかった。すると、お母さんが
「……さっきね晶君が……………トラックに轢かれて病院に運ばれたらしいのよ」
え?なに言ってるのお母さん
「それでね、病院に運ばれたときにはもうーー」
「嘘だ!晶が……晶にかぎってそんなことありえない!…………ありえないよ」
私は信じたくなかったけどお父さんやお母さん、そして紗季ちゃんの雰囲気からして本当なのだということは分かった。けど、理解は出来ても信じたくなかった。私はまた自室にこもり泣いた。その日は泣き疲れて寝てしまった。
次の日、私は晶の葬式に行った。そこでも晶の顔を見て私は泣いてしまった。その日の夜、晶の写真を見ながら
「私、晶の分まで強く生きるね。だから……だからちゃんと見守っててね」
そう誓ったのであった。
最初はただの親友だった。何をするにしても一緒でよく先生に2人で怒られた。けど、その関係はある日突然変わってしまった。あれは小学4年生の時だった。理由は分からないが私はクラスの男女数人からいじめられていた。その日も私は1人で教室の掃除をしていた。すると、
「やっべぇー、忘れ物した」
そんなことを言いながら彼、新城  晶は教室に戻ってきた。私はこんな姿を晶には見せたくなかったから隠れようとしたが、時すでに遅し。晶が教室に入ってきて私の方を見た
「何やってんだお前?」
私は手に持っているホウキを後ろに隠してできるだけ笑顔で
「ちょっと忘れ物しちゃって」
と、誰にでも分かるような嘘をついてしまった。すると晶はランドセルをおろして
「そっか」
と言いながら机を運んでくれた。
「え……晶はしなくてもいいよ。これは私のーー」
「勘違いすんな、これは点数稼ぐためとアイツらに貸しをつくるためだ」
少し照れながら晶がそう言ってくれた。数十分後、私達は教室の掃除が終わり久しぶりに一緒に帰った。帰り道、晶は何も聞いてこなかった。けど私にとってはそれが嬉しかった。その日から私は晶のことを好きになった。親友としてじゃなくて恋人として晶の隣に立ちたかった。けど、晶の顔を見ると恥ずかしくてちゃんと喋れなかったり、近くにいるだけでドキドキしてしまったりするせいで、少し距離をとるようになってしまった。そのまま小中学校を卒業してしまい、高校で前のように話せるようになっただけで全く進展はなかった。そして高2の秋、晶には彼女が出来た。私はその話しを聞いたとき泣きそうになってしまったが、何とかふんばって
「よかったね」
平常を装ってそう言った。その日は樹と2人で帰ったが2人とも何も喋らずに別れた。たぶん樹は私が晶こと好きなのを気づいていたのだろう。私はとてもいい友人に恵まれているなと思った。
家に着くと自室にこもりボーッとしていた。すると、急に下が騒がしくなってきた。どうしたのかな?私は少し気になったので下に行ってみた。泣き崩れている晶の妹、紗季ちゃんがいた。紗季ちゃんは私を見つけると、
「波瑠お姉ちゃん!」
と言い抱きついてきた。私はまだどういう状況なのか理解できていなかったので
「どうしたの?」
と聞いてみると
「お兄ちゃんが……お兄ちゃんが……」
「晶がどうかしたの?」
紗季ちゃんがそれ以上言うことはなかった。すると、お母さんが
「……さっきね晶君が……………トラックに轢かれて病院に運ばれたらしいのよ」
え?なに言ってるのお母さん
「それでね、病院に運ばれたときにはもうーー」
「嘘だ!晶が……晶にかぎってそんなことありえない!…………ありえないよ」
私は信じたくなかったけどお父さんやお母さん、そして紗季ちゃんの雰囲気からして本当なのだということは分かった。けど、理解は出来ても信じたくなかった。私はまた自室にこもり泣いた。その日は泣き疲れて寝てしまった。
次の日、私は晶の葬式に行った。そこでも晶の顔を見て私は泣いてしまった。その日の夜、晶の写真を見ながら
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そう誓ったのであった。
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