平凡な高校生は世界最強?に転生しました

いちごオレ

プロローグ2



オレは放課後が楽しみすぎていつもなら寝る化学の授業を寝ずにちゃんと受けた。
そして6限目が終わり、帰る準備をしていると

「晶〜、帰ろ〜ぜ」

いつもの通り樹と波瑠がオレの席へ来た。
だがオレはもう非リアでは無いのだ。

「わりぃ、今日は先約があるんだ」

 くぅ〜、高校生のうちに言ってみたかった言葉ランキング第3位。
このとき自分でも少しニヤついていることが分かった。そこで樹は、あ!という顔をし

「がんばれよ」

と言ってきた。波瑠は分かってないのか頭の上に?マークを浮かべていた。

「あぁ、また明日な」

と返して急いで待ち合わせ場所まで行った。
待ち合わせの5分前には着いたのだがどうやら結衣の方が早かったようだ。

「わりぃ、待たせたな」
「いえ、私も今来たところですよ」
「そっか、じゃあ行くか」
「はい!」

そしてオレ達は、2人でたわいもない話しをしながら帰っていた。
そこで事件は起こった。
オレは、結衣と今日の出来事などを話して信号が青になるのを待っていた。

「あ、先輩。青ですよ」

こっちを見ながら横断歩道を歩いていく結衣。そこに信号無視をしたトラックが突っ込んできた。オレは状況が理解出来ずに混乱していた。だが、すぐに助けなければという思いでいっぱいになった。

「結衣!」

オレはそう叫びながら結衣を突き飛ばした。直後、オレを浮遊感が襲った。
  あぁ、ここでオレは死ぬんだな
身体中が痛くて視界もボヤけている。右半身なんかほとんど感覚がないくらいだ。もう助からないなと思っていると、身体が揺さぶられる感覚がした。誰がしたのかすぐにわかった。

「先輩!先輩!」

上から結衣の声が微かに聞こえた。
くそっ!鼓膜が破れててしっかりと聞こえねぇ

「先輩、嫌です。せっかく大好きだった先輩と付き合えてこれから2人で一緒に登校して、学校でお昼ご飯一緒に食べたり、たわいもない話しをしながら毎日一緒に帰ったり、週末には映画を一緒に見に行ったり遊園地に行って2人で楽しい思い出を作ろうと思っていたのに、なのに、、、、」

泣きながら結衣はそう言ってくれた。でも、結衣が無事なら良かった。何とか力を振り絞って結衣の方へと手を伸ばした。すると血で汚れるというのに手をぎゅっと握ってくれた。

「ゴメンな、ありがとう」
















そこでオレの意識は途切れた。


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