異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜

カズヤ

領地運営は突然に⑧

「今回新たに集まった人数は148名。その内カシンさん呼びかけに応じてやって来たのは24名、その全てが獣人か獣人と人間の混血で、人間はいません。
ブランさん目的で来たのは124名。全て人間です。」

「彼らが来た目的は分かるか?」

「目的までは不明ですが、約1ヶ月前からブランさんが直接声をかけていたみたいです。出身地は皆バラバラなのですが、1つだけ共通点があります。」

「共通点?」

「はい。皆、故郷や住んでいた所が魔族によって滅ぼされています。」

なる程な。それは大いに関係ありそうだ。それにしても気になるのはブランが声をかけて回っていたという点だ。

なぜ彼がその様な事をする必要がある?

「彼らは冒険者なのか?」

「はい。王都で登録された冒険者です。内訳は銀等級4名、赤等級81名、黒等級39名です。」

銀等級もいるのか。

集団戦闘はどうか分からないが、個人個人のスキルは中々のものらしい。

そんな奴らを纏めてガリアへ移籍させてブランに何の得がある?

これはもう本人に聞いてみるしかないな。

「ありがとう、リン。参考になったよ。」

リンの調査は相変わらず細かい部分までよく調べてあるな。

「ところで周辺の領地や国の様子はどうだ?何か分かった事はあったかい?」

「はい。まだ調査中の内容も多いので何とも言えませんが、周辺の領地を治めている貴族達はガリアに対してあまり良い印象は持っていないようです。まだ様子見といった感じですが、いずれ邪魔をしてくる事も予想されます。」

まぁそうだろうな。

いきなりのぽっと出冒険者が魔族から領地を奪還して更にはそこの領主になってしまった。

万が一にでも更なる功績を挙げる様な事になれば、自分達の立場が脅かされかねない。

警戒して当然である。

まぁ様子見をしてくれている間に、此方はしっかりと地盤固めを進めていくしかないか。

「ありがとう。引き続き調査を頼むよ。」

「はい。では行って参ります。」

リンは再び調査へ向かった。

俺はブランを呼んで再度話を聞く事にした。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品