異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜
ゴールドルーキーは突然に⑧
俺達は再び先程の酒場へと戻って来た。
先程中断した自己紹介と今後の方向性について話し合う為だ。
「いやー、ほんま驚いたわー。あんなにあっさりと倒されたんは初めてやでー。兄者がこんなに強いなんてなー。いやー、すんませんでした。」
誰だこいつ…。
カシンはあの後直ぐに目を覚ました。特に怪我もなく直ぐに動ける様になったのだが、(まぁそうなる様に手加減したのだが)ずっとこんな調子なのである。
打ち所でも悪かったのか?
「もう兄者に惚れそうやわー。一生付いて行きますさかい、よろしゅう。」
どうやら自分のことを一瞬で倒した俺に心酔し、俺に一生付いて行くと決めたらしい。
仲間として認めて貰えたのは嬉しいし、慕われる事自体は悪い気はしないが、正直ここまでくると鬱陶しい。
ただコイツにばっかり構っている訳にもいかないので、強引に本題へ戻す。
「分かっよ、うるせぇなぁ!
じゃあ次は俺の番かな?俺の名前はワタル。何処の出身かはすまんがもう少し秘密にさせて欲しい。アリシアとは1年前からの付き合いだ。
まぁ何処にでもいる普通の人間だよ。」
「兄者が何処にでもいる普通の人間なら、ワイはカスでっせ!いやカス以下の存在でっせ!」
飼い主に懐くのは犬の本能なのだろうか?あ、狼か。
「だからうるせぇっつってんだろ!以上だ!これから宜しく頼む。」
「とこらで兄者と姉さんはどういうご関係なんでっか?もうやる事やってまんの?」
思わぬ質問に飲んでいた水を一気に吹き出した。
吹き出した先はこのバカの顔なので気にはしないが。
「もう何しまんのー?びしょびしょやんかー!」
自業自得だろ。
「じゃあこの流れで私の自己紹介をさせていただきますわ。
まぁ皆さんご存知でしょうけど、アリシアと申します。出身はワタルさん同様今はまだ話せません。
今はまだワタル様の忠実な僕ですが、いずれは妻になりたいと考えております。」
飲み直していた水が再度俺の口からバカ狼に向かって勢い良く噴射される。
「ちょ、な、何言ってんだ!皆んな勘違いしちゃうだろ!」
するとアリシアは真顔で俺に向かって話してくる。
「いいえ、本心です。イリス様へお願いしてイリス様の従者を解いて頂きました。
1年前にあなたの圧倒的な力を目にしてから、あなたの側でずっとあなたの行く末を見ていたいと思うようになったのです。ダメでしょうか?」
おいおい、マジかよ。
「いや、ダメってことはねぇけどさぁ。でも僕ってのは辞めないか。俺はそんな大層な身分じゃないし、偉くもない訳だから。」
僕なんて俺の性に合わない。
だからここにいる全員フラットな関係でいたいと思った。誰が上とか下とか関係なく全員運命共同体みたいな。
そんな仲間になりたいと思った。
「分かりました。お優しいお言葉有り難く受け取らせて頂きます。
でも妻にして頂く件はお返事を頂いてませんがいかがですか?」
グイグイ来るな。
確かにこんな美人が俺の事をそんな風に思ってくれているのは凄く嬉しい。しかしまだ出会って1年だ。会ったのは事実2回目だ。心の準備もあったもんじゃない。
「その申し出は嬉しいんだが、そのー、もう少し待って貰えないか?お互いがお互いをもう少しよく知ってから返事してもいいかな?」
「うふふ、分かりました。今日のところは引き下がります。」
アリシアはニコニコしながら目の前の水に手を伸ばす。心なしか少し嬉しそうだった。
「なんやいい雰囲気ですねー。姉さんこんなんは既成事実っちゅうのを作ったもん勝ちでっせ。なんなら今晩!早速!ねっ!」
俺は隣で騒いでるバカ狼にもう一度手刀を打ち込んだ。
さっきより少し強めで。
先程中断した自己紹介と今後の方向性について話し合う為だ。
「いやー、ほんま驚いたわー。あんなにあっさりと倒されたんは初めてやでー。兄者がこんなに強いなんてなー。いやー、すんませんでした。」
誰だこいつ…。
カシンはあの後直ぐに目を覚ました。特に怪我もなく直ぐに動ける様になったのだが、(まぁそうなる様に手加減したのだが)ずっとこんな調子なのである。
打ち所でも悪かったのか?
「もう兄者に惚れそうやわー。一生付いて行きますさかい、よろしゅう。」
どうやら自分のことを一瞬で倒した俺に心酔し、俺に一生付いて行くと決めたらしい。
仲間として認めて貰えたのは嬉しいし、慕われる事自体は悪い気はしないが、正直ここまでくると鬱陶しい。
ただコイツにばっかり構っている訳にもいかないので、強引に本題へ戻す。
「分かっよ、うるせぇなぁ!
じゃあ次は俺の番かな?俺の名前はワタル。何処の出身かはすまんがもう少し秘密にさせて欲しい。アリシアとは1年前からの付き合いだ。
まぁ何処にでもいる普通の人間だよ。」
「兄者が何処にでもいる普通の人間なら、ワイはカスでっせ!いやカス以下の存在でっせ!」
飼い主に懐くのは犬の本能なのだろうか?あ、狼か。
「だからうるせぇっつってんだろ!以上だ!これから宜しく頼む。」
「とこらで兄者と姉さんはどういうご関係なんでっか?もうやる事やってまんの?」
思わぬ質問に飲んでいた水を一気に吹き出した。
吹き出した先はこのバカの顔なので気にはしないが。
「もう何しまんのー?びしょびしょやんかー!」
自業自得だろ。
「じゃあこの流れで私の自己紹介をさせていただきますわ。
まぁ皆さんご存知でしょうけど、アリシアと申します。出身はワタルさん同様今はまだ話せません。
今はまだワタル様の忠実な僕ですが、いずれは妻になりたいと考えております。」
飲み直していた水が再度俺の口からバカ狼に向かって勢い良く噴射される。
「ちょ、な、何言ってんだ!皆んな勘違いしちゃうだろ!」
するとアリシアは真顔で俺に向かって話してくる。
「いいえ、本心です。イリス様へお願いしてイリス様の従者を解いて頂きました。
1年前にあなたの圧倒的な力を目にしてから、あなたの側でずっとあなたの行く末を見ていたいと思うようになったのです。ダメでしょうか?」
おいおい、マジかよ。
「いや、ダメってことはねぇけどさぁ。でも僕ってのは辞めないか。俺はそんな大層な身分じゃないし、偉くもない訳だから。」
僕なんて俺の性に合わない。
だからここにいる全員フラットな関係でいたいと思った。誰が上とか下とか関係なく全員運命共同体みたいな。
そんな仲間になりたいと思った。
「分かりました。お優しいお言葉有り難く受け取らせて頂きます。
でも妻にして頂く件はお返事を頂いてませんがいかがですか?」
グイグイ来るな。
確かにこんな美人が俺の事をそんな風に思ってくれているのは凄く嬉しい。しかしまだ出会って1年だ。会ったのは事実2回目だ。心の準備もあったもんじゃない。
「その申し出は嬉しいんだが、そのー、もう少し待って貰えないか?お互いがお互いをもう少しよく知ってから返事してもいいかな?」
「うふふ、分かりました。今日のところは引き下がります。」
アリシアはニコニコしながら目の前の水に手を伸ばす。心なしか少し嬉しそうだった。
「なんやいい雰囲気ですねー。姉さんこんなんは既成事実っちゅうのを作ったもん勝ちでっせ。なんなら今晩!早速!ねっ!」
俺は隣で騒いでるバカ狼にもう一度手刀を打ち込んだ。
さっきより少し強めで。
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