ギレイの旅 番外編
穴兎との会話続編
穴兎:”そういや、ギレイ。お前、自分で変な情報流しただろ。”
突然、穴兎が心当たりのないことを言ってきた。
儀礼:“何のこと?”
穴兎:“シャーロットとか言うの”
儀礼:“流してない。何、それ? 聞き覚えはあるけど。”
その名前には覚えがあった。ガーディアンに追われた遺跡で、クリームにそう呼ばれた。しかし、そんな情報を流した覚えはない。
穴兎:“本当にお前じゃないんだな。シャーロットってやつの写真が裏に出回ってる。捕縛しろってのと、命奪えってのと、守れっての。”
儀礼:“何それ? 変だね。統一してないの?”
穴兎:“変だろ。情報元がばらばらなせいだろうな。一部は暗殺組織だってわかるんだけど、一つは個人だ。ただ、管理局かギルドの規定で個人名が消されてる。あと一つは多分、ドルエドの国家レベルで動いてる。”
儀礼:“だから、何ソレ? それでどうして僕が何かやったことになるんだよ。”
どうやってそんなことまで調べられたのかもわからないが、儀礼にまったく心当たりのないことを、儀礼のせいにされても困る。
穴兎:“その、元の写真だ。多分、お前の写真が出回ってる。”
儀礼:“……は?”
衝撃の発言だ。何故そんな所に儀礼の写真が出回るのか。写真自体、撮った覚えも無いのに。
穴兎:“金髪、茶色の目、白衣、色つきの眼鏡。”
間違いない。それは儀礼だ。『蜃気楼』にも同じ情報が付いている。では、『シャーロット』は儀礼のターゲット名と言うことなのだろうか。
儀礼:“シャーロットって、女名だよね”
穴兎:“お前、問題そこじゃないだろ”
穴兎が呆れたみたいだ。
儀礼:“だって、気になるでしょ。でも、……そういわれると、情報操作じゃなくて、ドルエドの国境で、ものすごく引き止められて、あんまり怪しかったから、獅子ととんずらしたのが気になるね。”
穴兎:“……国境黙って抜けたやつか”
儀礼:“そうそ。手続き済んだのに、通してくれなかったの。自分の国のSランクの人を他国に出さないようにするってやつかもって、穴兎も言ったでしょ。”
穴兎:“ああ、あの時のな。俺がゲート開けたもんな。”
儀礼:“うん。写真撮られるとしたら、そこくらいしか思いつかないんだけど。”
長時間一つ所でじっとしているなんて、椅子一つで待たされたそこしか思い浮かばない。
穴兎:“国境か。時期的には間違ってないな。その直後辺りで情報が書きかえられてる。”
書き換えられている。穴兎の言い方だと、元々あった情報に儀礼の情報を上書きしたように取れる。しかし、儀礼にそんな技術はない。やるなら、アナザーに頼む。その方が正確だ。
儀礼:“僕がクリームに狙われたのもそこだもんね。”
穴兎:“だな”
儀礼:“でも、クリームはちゃんと女の子の写真持ってたよ。目が青いの。”
穴兎:“暗殺者のターゲットをどうやって見た!”
儀礼:“遺跡の外に泊まった時、見えちゃった。不可抗力。でも、クリーム寝てたよ?”
穴兎:“無用心なアサシンだな。”
儀礼;“本当にね、獅子と二人して睡眠ガス吸ってんだもん。可愛い”
穴兎:“……お前、今悪魔の顔してただろ。”
儀礼:“してない”
穴兎:“いいや、してた。”
儀礼:“あ、腕輪が青に光った。兎青色?”
穴兎:“それ、さっきもやっただろ。お前は黒だな、ギレイ。”
儀礼:“えー、黒か。うん。かっこいいかも。でも獅子のが似合うかな? 黒獅子だし。”
穴兎:“シシは光の剣だろ。白じゃね?”
儀礼:“白か、獅子光りまくりだな。”
穴兎:“光属性が一番探索に優れてるからな。次が風だから緑か。”
儀礼:“そうなの?”
穴兎:“ああ。夜だったら闇属性も強いな。”
儀礼:“闇は黒? 赤が炎だよね。茶色は?”
穴兎:“茶色は大地だな。植物も入るから森の中とか畑とか、石の建物でも有効だな。”
儀礼:“そっか、だからこんな地味な色なのに、よく光るのか。”
穴兎:“地味ってお前、重要だぞ大地は。飯が食えなくなる。”
儀礼:“そんなのわかってるよ。色の話し。黒と茶色は光っても違いが分かりにくくて”
穴兎:“なるほどな。”
儀礼:“黄色は雷なんだよね? 『砂神の剣』を結ぶひかりのつるが黄色っぽかったんだけど、雷?”
穴兎:“砂神は大地だろ。光が混じってんじゃねぇか? 黄金だと思うぞ。麦や稲穂の恵みの色だ”
儀礼:“そっか。なんでみんな白で探索しないの? 一番探索に向いてるんでしょ?”
穴兎:“人によって得意な属性とかもあるからな。必ずしも光で探す方がいいってわけでもない。”
儀礼:“そうなんだ。アーデスとヤンさんは白なんだって。腕輪でも切れないんだって”
穴兎:“こえーな。さすが。”
儀礼:“獅子が炎操ったって”
穴兎:“……そいつは本当に人間か?”
儀礼:“怪しいかも”
穴兎:“……やべーのか?”
儀礼:“かなり”
穴兎:“わかった。”
儀礼:“超人的に♪”
穴兎:“お前、楽しんでるだろ”
儀礼:“ちょっと目途が立った”
穴兎:“そりゃよかったな。俺は大仕事だ”
儀礼:“よろしくお願いします”
穴兎:“仕方ねぇ、頼まれる”
彼らの話は片手間なはずなのに、長い……。お前ら、女子か。
突然、穴兎が心当たりのないことを言ってきた。
儀礼:“何のこと?”
穴兎:“シャーロットとか言うの”
儀礼:“流してない。何、それ? 聞き覚えはあるけど。”
その名前には覚えがあった。ガーディアンに追われた遺跡で、クリームにそう呼ばれた。しかし、そんな情報を流した覚えはない。
穴兎:“本当にお前じゃないんだな。シャーロットってやつの写真が裏に出回ってる。捕縛しろってのと、命奪えってのと、守れっての。”
儀礼:“何それ? 変だね。統一してないの?”
穴兎:“変だろ。情報元がばらばらなせいだろうな。一部は暗殺組織だってわかるんだけど、一つは個人だ。ただ、管理局かギルドの規定で個人名が消されてる。あと一つは多分、ドルエドの国家レベルで動いてる。”
儀礼:“だから、何ソレ? それでどうして僕が何かやったことになるんだよ。”
どうやってそんなことまで調べられたのかもわからないが、儀礼にまったく心当たりのないことを、儀礼のせいにされても困る。
穴兎:“その、元の写真だ。多分、お前の写真が出回ってる。”
儀礼:“……は?”
衝撃の発言だ。何故そんな所に儀礼の写真が出回るのか。写真自体、撮った覚えも無いのに。
穴兎:“金髪、茶色の目、白衣、色つきの眼鏡。”
間違いない。それは儀礼だ。『蜃気楼』にも同じ情報が付いている。では、『シャーロット』は儀礼のターゲット名と言うことなのだろうか。
儀礼:“シャーロットって、女名だよね”
穴兎:“お前、問題そこじゃないだろ”
穴兎が呆れたみたいだ。
儀礼:“だって、気になるでしょ。でも、……そういわれると、情報操作じゃなくて、ドルエドの国境で、ものすごく引き止められて、あんまり怪しかったから、獅子ととんずらしたのが気になるね。”
穴兎:“……国境黙って抜けたやつか”
儀礼:“そうそ。手続き済んだのに、通してくれなかったの。自分の国のSランクの人を他国に出さないようにするってやつかもって、穴兎も言ったでしょ。”
穴兎:“ああ、あの時のな。俺がゲート開けたもんな。”
儀礼:“うん。写真撮られるとしたら、そこくらいしか思いつかないんだけど。”
長時間一つ所でじっとしているなんて、椅子一つで待たされたそこしか思い浮かばない。
穴兎:“国境か。時期的には間違ってないな。その直後辺りで情報が書きかえられてる。”
書き換えられている。穴兎の言い方だと、元々あった情報に儀礼の情報を上書きしたように取れる。しかし、儀礼にそんな技術はない。やるなら、アナザーに頼む。その方が正確だ。
儀礼:“僕がクリームに狙われたのもそこだもんね。”
穴兎:“だな”
儀礼:“でも、クリームはちゃんと女の子の写真持ってたよ。目が青いの。”
穴兎:“暗殺者のターゲットをどうやって見た!”
儀礼:“遺跡の外に泊まった時、見えちゃった。不可抗力。でも、クリーム寝てたよ?”
穴兎:“無用心なアサシンだな。”
儀礼;“本当にね、獅子と二人して睡眠ガス吸ってんだもん。可愛い”
穴兎:“……お前、今悪魔の顔してただろ。”
儀礼:“してない”
穴兎:“いいや、してた。”
儀礼:“あ、腕輪が青に光った。兎青色?”
穴兎:“それ、さっきもやっただろ。お前は黒だな、ギレイ。”
儀礼:“えー、黒か。うん。かっこいいかも。でも獅子のが似合うかな? 黒獅子だし。”
穴兎:“シシは光の剣だろ。白じゃね?”
儀礼:“白か、獅子光りまくりだな。”
穴兎:“光属性が一番探索に優れてるからな。次が風だから緑か。”
儀礼:“そうなの?”
穴兎:“ああ。夜だったら闇属性も強いな。”
儀礼:“闇は黒? 赤が炎だよね。茶色は?”
穴兎:“茶色は大地だな。植物も入るから森の中とか畑とか、石の建物でも有効だな。”
儀礼:“そっか、だからこんな地味な色なのに、よく光るのか。”
穴兎:“地味ってお前、重要だぞ大地は。飯が食えなくなる。”
儀礼:“そんなのわかってるよ。色の話し。黒と茶色は光っても違いが分かりにくくて”
穴兎:“なるほどな。”
儀礼:“黄色は雷なんだよね? 『砂神の剣』を結ぶひかりのつるが黄色っぽかったんだけど、雷?”
穴兎:“砂神は大地だろ。光が混じってんじゃねぇか? 黄金だと思うぞ。麦や稲穂の恵みの色だ”
儀礼:“そっか。なんでみんな白で探索しないの? 一番探索に向いてるんでしょ?”
穴兎:“人によって得意な属性とかもあるからな。必ずしも光で探す方がいいってわけでもない。”
儀礼:“そうなんだ。アーデスとヤンさんは白なんだって。腕輪でも切れないんだって”
穴兎:“こえーな。さすが。”
儀礼:“獅子が炎操ったって”
穴兎:“……そいつは本当に人間か?”
儀礼:“怪しいかも”
穴兎:“……やべーのか?”
儀礼:“かなり”
穴兎:“わかった。”
儀礼:“超人的に♪”
穴兎:“お前、楽しんでるだろ”
儀礼:“ちょっと目途が立った”
穴兎:“そりゃよかったな。俺は大仕事だ”
儀礼:“よろしくお願いします”
穴兎:“仕方ねぇ、頼まれる”
彼らの話は片手間なはずなのに、長い……。お前ら、女子か。
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