神様おねがいなの
影流たちは森に迷ったらしい
「ここは………どこだ………」
さかのぼること20分前。
影流が気を失ってからは、鉄鎧を纏った幼女はその場に立ち尽くしていた。
「だらしないなの」
幼女はその気を失っていて、とてもではないが、人に見せられるような姿じゃない影流を見て、まるで鳥の糞でも見るような目でそう呟いた。
辺りを見渡しても木がびっしりと立っていて、恐らく森の中に落ちてしまったのだろうと、幼女はため息をつく。
「でも、落ちる時に街が見えたからそんなに気に病むことはないなの!」
自分にそう言い聞かせて幼女はだらしない姿の影流を引っ張り、木の根元まで持っていく。
幼女は一本の木を背中にすわり、続いて影流の頭を鎧の上だが、太ももの部分に置く。
そして影流が目を覚まし、冒頭の部分に戻る。
「ここは………どこだ………。って、膝枕のつもりか知らんがその鎧固すぎて全然枕になってないじゃん!!首痛いんだけど」
「しりませんなの。勝手に倒れたのはあなたなの」
「このクソロリ………!!だいたいな、事の発端はお前が悪いんだろ!なんで俺まで巻き込まれなきゃいけないんだよ!」
「それはほんとにしらないなの!わたしだって頭の中ぐっちゃなの…………ううっ……」
今にも泣きそうな幼女だが、このままでは日が暮れてしまうことに気付いた影流は、無視してどっかに歩き出してしまった。
「たしか、落ちる時に街が見えたから」
「わたしをおいてかないでなのーー!!こんなに幼い女の子を何がいるか分からない森の中に置いてくなんてどんな神経してるなの!あなたは!!!」
そうして、幼女は影流の背中を追って走った。
「ほんとに不気味なの………。さっきから鳥の声すら聞こえないなの…………」
影流に追いついた幼女が彼の右腕にしがみつき、辺りを見渡して怯えながらも思ったことを口にする。
「っていうかさりげなく俺の右手にしがみつくな!暑苦しい。それよりお前、もしかして自分でも気づいてないのか?神様おねがいなのってやつ」
「話を逸らさないでなの!あと、わたしそんなこと言いましたなの?」
ははぁこいつ気付いてないわ。と内心呆れている影流は一つ提案してみる。
「じゃあお前、あそこの木に向かってその木が横に真っ二つになるのをイメージして、神様おねがいなのって唱えてみろ」
「なんかよくわからないなのだけど、やってみるなの」
幼女は一呼吸して目を瞑り、木が横に真っ二つになるのを頭の中で思い浮かべ、勢いよく両目を開け___
「神様おねがいなの!!」
刹那、木が真っ二つになり、静かな森にその木が倒れる衝撃音だけがその場を支配していた。
「「え………」」
お互いが顔を見合わせて目をぱちぱちさせ再び倒れた木に視線を向ける。
森の中が完全に静かになっても二人が唖然としていて、数分、下手すれば数十分、余りの出来事に時間が経つ感覚を完全に忘れていた二人だったが、ようやく影流が口を開いた。
「なんだこのチートな能力はーーー!!!!!ってか俺異世界に来てんじゃねーかよーーー!!!!!!」
今までの出来事を振り返って、ここが今まで住んでいた地球じゃないことに確信づけた影流が、またしても悲痛な叫び声をあげ気を失ってしまった。
「また倒れたなのーー!わたしだって理解が追い付いてないなのにぃーー!」
さかのぼること20分前。
影流が気を失ってからは、鉄鎧を纏った幼女はその場に立ち尽くしていた。
「だらしないなの」
幼女はその気を失っていて、とてもではないが、人に見せられるような姿じゃない影流を見て、まるで鳥の糞でも見るような目でそう呟いた。
辺りを見渡しても木がびっしりと立っていて、恐らく森の中に落ちてしまったのだろうと、幼女はため息をつく。
「でも、落ちる時に街が見えたからそんなに気に病むことはないなの!」
自分にそう言い聞かせて幼女はだらしない姿の影流を引っ張り、木の根元まで持っていく。
幼女は一本の木を背中にすわり、続いて影流の頭を鎧の上だが、太ももの部分に置く。
そして影流が目を覚まし、冒頭の部分に戻る。
「ここは………どこだ………。って、膝枕のつもりか知らんがその鎧固すぎて全然枕になってないじゃん!!首痛いんだけど」
「しりませんなの。勝手に倒れたのはあなたなの」
「このクソロリ………!!だいたいな、事の発端はお前が悪いんだろ!なんで俺まで巻き込まれなきゃいけないんだよ!」
「それはほんとにしらないなの!わたしだって頭の中ぐっちゃなの…………ううっ……」
今にも泣きそうな幼女だが、このままでは日が暮れてしまうことに気付いた影流は、無視してどっかに歩き出してしまった。
「たしか、落ちる時に街が見えたから」
「わたしをおいてかないでなのーー!!こんなに幼い女の子を何がいるか分からない森の中に置いてくなんてどんな神経してるなの!あなたは!!!」
そうして、幼女は影流の背中を追って走った。
「ほんとに不気味なの………。さっきから鳥の声すら聞こえないなの…………」
影流に追いついた幼女が彼の右腕にしがみつき、辺りを見渡して怯えながらも思ったことを口にする。
「っていうかさりげなく俺の右手にしがみつくな!暑苦しい。それよりお前、もしかして自分でも気づいてないのか?神様おねがいなのってやつ」
「話を逸らさないでなの!あと、わたしそんなこと言いましたなの?」
ははぁこいつ気付いてないわ。と内心呆れている影流は一つ提案してみる。
「じゃあお前、あそこの木に向かってその木が横に真っ二つになるのをイメージして、神様おねがいなのって唱えてみろ」
「なんかよくわからないなのだけど、やってみるなの」
幼女は一呼吸して目を瞑り、木が横に真っ二つになるのを頭の中で思い浮かべ、勢いよく両目を開け___
「神様おねがいなの!!」
刹那、木が真っ二つになり、静かな森にその木が倒れる衝撃音だけがその場を支配していた。
「「え………」」
お互いが顔を見合わせて目をぱちぱちさせ再び倒れた木に視線を向ける。
森の中が完全に静かになっても二人が唖然としていて、数分、下手すれば数十分、余りの出来事に時間が経つ感覚を完全に忘れていた二人だったが、ようやく影流が口を開いた。
「なんだこのチートな能力はーーー!!!!!ってか俺異世界に来てんじゃねーかよーーー!!!!!!」
今までの出来事を振り返って、ここが今まで住んでいた地球じゃないことに確信づけた影流が、またしても悲痛な叫び声をあげ気を失ってしまった。
「また倒れたなのーー!わたしだって理解が追い付いてないなのにぃーー!」
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