セブンスソード

奏せいや

223 最終章 誓いの果て


 あれからどれだけ経っただろう。

 俺はどれだけ戦ったのだろう。

 あと、どれだけ戦えば終わるだろう。

 もう、疲れた。疲れたんだ。戦うことも、恐怖することにすら。

 あの日誓った思いが俺を縛り付ける。ゴールが見えない旅路に体は崩れ心は摩耗する。もういいだろう。もう止めていいだろう。進み続けた歩みを止めて、なにもかもを捨て去って。もう、頑張らなくてもいいんじゃないかって。

 そう何度も思った。諦観の念が声になって俺にささやきかける。もう、休んでもいいはずだと。

 その度に俺は背後を振り返る。そこにいる、あの時と変わらない眠り姫を見るために。

 彼女を守るために、俺は戦ってきた。それを捨てるなんて、やはり出来ない。

 心は限界を叫ぶのに、それでも無理矢理進み続ける。彼女を救うと決めた、あの日の誓いがあるから。

 だけど。

 だけど。

 だけど。

 もう、嫌だ。

 俺は、いつ報われる?

 これは、いつ終わる?

 分からない。分からない。分からない。

 もう、自分のことすらよく分からない。

 ただ、終わって欲しい。すぐにでも。

 この、終わりの見えない迷宮で、俺は希望と終焉を叫ぶ。

 誰もいない、この場所で。

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