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剣と魔法の輪廻譚

にぃずな

痛み分けの決着

ミフユside

「はあああああっ!!」
気合いと共にスピカに剣を振り下ろす。
「二人に増えたところで、どうってこと!!」
「それはどうかな?お姉ちゃん!!」
「了解!」
私が少し横に避けると、お姉ちゃんがスピカに一直線に飛び込む。
スピカは身体を捻って避ける。
しかし、お姉ちゃんは空振ったときに、肘を曲げ的確にスピカの腕を打つ。
「ぐ…っ!」
少し生まれた隙を逃す訳にはいかない。
私は、スピカの懐に飛び込み、鞘に剣をしまう様に脇腹を突き刺す。
そして横に斬り裂く。
「はっ、最初からそのぐらいやりなさいよ、ミフユ=シャルティアぁ!!」
「そうっ、だね、そうしとけば良かったって後悔してるよ、今更だけど…っ!」
後ろに蹴り飛ばし、空に飛翔する。
《ブレード》
《ウィングバレット》
《ドラグインパクト》
反撃のタイミングを与えないように、絶え間なく魔法を叩き込む。
「がは……っ!」
表情を歪めて、体勢を崩すスピカ。
明確な隙に、捩じ込むように剣を振り抜くお姉ちゃん。
「一気にケリをつけるよ、ミフユ!」
お姉ちゃんは、助走をつけ、一閃。

「《フォースブレイド》ッ!!」

私はその様子を、見届け、白銀剣に話しかける。
「わかった。やるよ、ラルグレルフ!!」
『わかっているさ!我が主よ!!』
私は剣を、刀術で言うところの、霞の構えをとる。
そして大きく息を吸い、叫ぶ。
「魔力上限、解除……」
『いざ、放つは、我と主の……』






『「禁忌を破りし、怒りの咆哮である!!《エラー=フルマグナム》ッ!!!」』






_____超火力の砲撃が、瓦礫や壁を消し飛ばし、焼き付くしながら、スピカへと一直線に放った。



シュナside

ミフユの一撃は、オーバーキルであることには間違いない。
あの攻撃範囲で、当たらないわけもない。
しかしだ。
あの女、スピカは、暗殺者アサシンの皮を被った化け物だ。
それも、今までにあったことのないレベルの本物。


「………っあ、ははは……っ。仕留めた、と、思った、でしょ……?」



衣服の大半が焼け焦げて、赤黒い痛々しい傷が肌を埋めている。
流石のミフユも、眼を見開いて唖然としている。
「う、そ………」
今のミフユが撃ったとしても、大した火力にならないのは薄々わかっていた。
かなり浪費していたはずだし、だとしても、当たれば立っていられない程の重症になるはずで。
____私だって、凄く動揺してる。
冷静に分析できているのが、自分でも不思議なくらいに。
でも、スピカが瀕死の傷をおっていることには違いない、はずだから。
「あんたの、驚く顔、最高ねぇ……?わ、たしも、限界に、近い。だからね………」
スピカは、顔を笑顔の形に歪めて。
「ここで、あんただけでも仕留めるわ。ミフユ=シャルティア。受け取りなさい……ッ」
弱々しい声で、叫ばれたのは。




「《フレア=オブ=ダインスレイブ》……ッ!」




あの体では耐えきれない正しく自爆、の魔法に間違いないだろう。

「ミフユ…ッ!!」
「主……っ」
咄嗟に足を動かしたけれど、もう遅い。
その高火力の魔法は、ミフユへと無慈悲に向かい____。
鼓膜を突き刺す轟音が響き、業火の鉄槌が突き刺さった。







「ミフユーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!」






喉が裂けるぐらい叫んだ筈なのに、その悲鳴は轟音に掻き消され。
煙が晴れた頃には、眼を塞ぎたくなるような惨状が視界に広がっていた。
先程までは、スピカであっただろう肉塊と。

______血溜まりの上で、微かに息をするミフユの姿だった。

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