Regulus
BLACK HEAVEN
『ReglusとPrometheusで合同楽曲、つまりコラボをしないか』
『…は?』
『…へえ、面白いこと言いますね?』
始まりは兄貴…事務所の社長のこの一言だった。
それから数日後、ReglusとPrometheusのメンバー全員が事務所の一室に集められた。
顔を合わせるのはReglusが復活したPrometheusでのライブ以来、数ヶ月ぶりといった感じだった。
何故かカメラが回っていたけど、事務所内でならまあ兄貴の許可が出てるだろうから大丈夫だろう。
兄貴から今回の企画担当を一任されたであろうスタッフが資料を手に話を始めた。
コラボ概要は、
・ReglusとPrometheusの合同楽曲3曲の制作・発表
・ReglusとPrometheus出演のMV撮影
(月代慶作詞、穂高志輝作曲・秋庭裕作詞作曲・月代慶作詞で秋庭裕作曲のもの計3曲)
・コラボグッズの制作・販売
・コラボ楽曲発表ライブの開催
(Reglus・Prometheus両グループ出演、グッズはこの場で販売予定)
ということだった。
俺は、自分の実力向上にもなるしReglusにとってもいい刺激になるだろうからいいと思ったけど1人不満げなのがいた。
「あのさー…俺話は聞いてたけどね?でもこのコラボには反対だなー」
スタッフからの話が終わった途端、そいつは反論を呈した。
そう、他でもないReglusベースの由真だ。
由真は今まで率先してReglusのマネジメントをしてきた事もあって、俺とは違うものが見えているらしい。
しかしその反論は、新たな闖入者によって跳ね除けられた。
「由真、これは決定事項だ」
「…社長?なるほどね、社長権限ですか…という事は、慶と裕は事前に知らされていたって訳」
「そういう事だ」
…これじゃ先に知らされていながら口止めされてた俺達が悪者みたいだ、兄貴あとで覚えとけよ…。
そんな俺の想いを知ってか知らずか、兄貴がスタッフに代わって話を続ける。
「これから裕と慶、志輝には早速作詞作曲に取り掛かってもらう。
が、それに際して先に裕と慶2人で作る曲の名を発表させてもらう」
その言葉には流石の裕と俺も噛み付いた。
「待てよ、俺たちで決められないのか?」
「決められた曲名なんて、敷かれたレールの上歩くみたいでやだなー俺。慶も反対してますよ、社長?」
しかしそれは見事に無視され、兄貴は話を続ける。
「曲名はBLACK HEAVENだ、2人とも名前に負けないような曲と詞を期待してるぞ。グッズのデザインは由真にも考案に参加してもらう、話は以上だ。早速取り掛かれ。」
兄貴が部屋からいなくなると、それぞれ担当のスタッフが俺たちを半ば強制的にそれぞれの部署に連れて行った。
…本当に覚えとけよ、兄貴…
少し悔しい想いをしながらも俺達は制作に取り掛かる他無かった…。
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