異世界エルフの奴隷ちゃん
争奪戦
「寄越せ!」
「絶対に嫌です」
「大体お前、ご主人さまの前では『私ぃ、エルフなんでお肉とか苦手なんですよぉ』って言ってなかったか?」
「アハハハッ。あんな茶番を真に受けているようでは犬耳さんもまだまだですね」
続けてエルフちゃんは『お肉が嫌いな女子なんているはずがないじゃないですかぁ』と挑発的な笑顔を浮かべる。
「な、なんだと! テメェ!」
「ふふん。喧嘩ですか? 受けて立ちますよ」
待合室の中で騒ぐエルフちゃん&犬耳ちゃんの周囲に、次々とギャラリーが集まってくる。
口を開けば喧嘩ばかりするエルフちゃん&犬耳ちゃんは、すっかり待合室の中で有名人となっていた。
「あの2人……。またやっているよ」
「ああいう凶暴な奴隷を持つと、主人は苦労するだろうねぇ~」
周囲にいた奴隷たちは2人の様子を見て次々にそんな台詞を口にしていた。
「2人とも~。お待たせ~」
突如として聞き覚えのある声が響く。
魔石の換金作業を済ませたご主人さまが、待合室の中に入ってきたのである。
ピタリッ。
2人は互いに睨みつけ合うのを止めて、ビジネスライクな作り笑顔を浮かべる。
「「ご主人さまっ! 会いたかったですぅ~!」」
変わり身の早さに定評のあるエルフちゃん&犬耳ちゃんであった。
「「「えええ~!」」」
先程までの醜い争いは何処へやら――。
仲良く手を繋いで帰る3人の姿を目の当たりにした奴隷たちは、感嘆の声を漏らすのだった。
「絶対に嫌です」
「大体お前、ご主人さまの前では『私ぃ、エルフなんでお肉とか苦手なんですよぉ』って言ってなかったか?」
「アハハハッ。あんな茶番を真に受けているようでは犬耳さんもまだまだですね」
続けてエルフちゃんは『お肉が嫌いな女子なんているはずがないじゃないですかぁ』と挑発的な笑顔を浮かべる。
「な、なんだと! テメェ!」
「ふふん。喧嘩ですか? 受けて立ちますよ」
待合室の中で騒ぐエルフちゃん&犬耳ちゃんの周囲に、次々とギャラリーが集まってくる。
口を開けば喧嘩ばかりするエルフちゃん&犬耳ちゃんは、すっかり待合室の中で有名人となっていた。
「あの2人……。またやっているよ」
「ああいう凶暴な奴隷を持つと、主人は苦労するだろうねぇ~」
周囲にいた奴隷たちは2人の様子を見て次々にそんな台詞を口にしていた。
「2人とも~。お待たせ~」
突如として聞き覚えのある声が響く。
魔石の換金作業を済ませたご主人さまが、待合室の中に入ってきたのである。
ピタリッ。
2人は互いに睨みつけ合うのを止めて、ビジネスライクな作り笑顔を浮かべる。
「「ご主人さまっ! 会いたかったですぅ~!」」
変わり身の早さに定評のあるエルフちゃん&犬耳ちゃんであった。
「「「えええ~!」」」
先程までの醜い争いは何処へやら――。
仲良く手を繋いで帰る3人の姿を目の当たりにした奴隷たちは、感嘆の声を漏らすのだった。
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