今、何千年目？

風は爽やかで、太陽の光は心地よく、空は晴れ晴れとしており、草原の上にシートを敷きその、上に作って来た弁当があるという。

完璧なピクニック、眼下では美女、美少女が楽しそうに話たりしている、という誰もが羨むであろう状況の中。



そんな、状況で。





（はぁ～～～）




心の中でため息を吐き出し、過ぎた時間を大雑把に数える。


という、ふざけた事をしている男それが、新生であった。




（もう、何年？いや、何百？何千？たったのかそんなことも、分からん位ここにおるな、いい加減召喚されてもよくない？）






そう、この男、自分の召喚の事を気にしていた、召喚されて、強制的に奴隷みたいな事にならないか？とか、召喚されて、その世界が滅びかけ、なんて事は無いのかとかを悩んでるのではなく自分の召喚されなさ・・・・・・・・・・を悩んでいるのだ。







（はぁ、全く、今じゃ初めてこの世界にきた頃が懐かしい、懐かし過ぎて自分が、どんな奴だったかもあやふな感じだしな）








「主様？」


「ん？どうかしたか？」



「いえ、何か考えこんでいるようでしたので」



「王様～～？どうしたの～？」




「ん？そうだったか、すまない、くだらん事だ、気にする必要は無い」


　　


「・・・主様、やはり私はのこり」



「俺の為に、お前達が縛られるのを俺はゆるさん」




「主様・・しかし」




「このまま、俺の側に居たら、お前が生まれた理由が消えてしまう、お前は、十分以上に俺に忠誠を示してくれた、だから、胸を張り明日リリカと共にこの世界をたてばいい」





新生は王をやり現在にわたるまで、何度も自身の従者や配下と別れを繰り返していた、だが、朔夜だけがのこり、続けた、それこそ何百年と言う時の中を共に生き続けた。


しかし、ある時新生が思った、このまま、ではいつ呼ばれるか、分からない時の中朔夜を縛り付けていいのか？・・・・と。





何千年と言う時間がたった今にも召喚の気配が無く、仮に召喚されても、一緒の世界に、一緒に呼ばれるわけも無い、そうなったら朔夜の今までは、どうなる？これから、朔夜が呼ばれなかったら？そう思うと、怖かった。


だから、召喚の声が掛かった時朔夜を説得し恐らく、同じ世界に喚ばれるリリカと共に行ってもらう、事となった。


助かったのは朔夜にも、外の世界にほんの少しでも、興味があったことだこれが無かったらどうしようも無かった。



そして、明日朔夜とリリカは召喚に応じるようになった。UR以上には召喚される権利に応じるか、拒否するかができ、いつ喚ばれるかも決める事ができる、さらにURクラスになると、相手が自分より強くなければ自分の自由に行動をとる事ができる。






（そして、明日朔夜とリリカは召喚される、事を決めてくれた、「明日の喚ばれるから、自分達のいつもどうりに過ごさせて欲しい」なんて、朔夜に言われた時、自由にしてくれて良いんだぞ？といったら怒られたしな）


「・・・はい、主様」


「よし、それじゃ、いい日にしようか」


そう、笑いつつ今この時を楽しむと決め、今日１日はとことん二人と話たり、遊んだりしたのち、眠った。




ーーーーーそして




「それでは、行ってまいります」


「行ってきますーー！！王様ー！！」


「ああ、行ってこい！」


明日の朝がきた今日、召喚されたのだった



「ああ、行ってらっしゃい、最も側に居てくれた我が従者　朔夜、そして俺を兄の用に慕ってくれた、リリカ・・・」



召喚された二人の後にそう呟いた。