召喚されし、アンノウン

ノベルバユーザー51488

覚悟の時

「うーわ、何これ?てかこれ・・なんだ?レアリティ?弱肉強食?」




自ら出しておきながら驚きつつ、自分のステータスに出ている謎の表示を見て疑問を感じている。


(まあ、HPとかSTRとかスキルはまあ、分かるけど、異世界召喚だとかのテンプレだしな?ただ、この、レアリティ?ってのは何なんだ?何でこんなもんが、俺に表示されてんだ?アイテムだとかじゃねえの?あと、このスキルもよくわからんな?弱肉強食?現在進行形でこっちがルーザァー側だわ!!弱いから喰われろてか?やかましいわ!!)




などとくだらないツッコミをしつつ今の現状を頭の中でまとめ始める。







(まあ、とりあえず、今ので確実にここが地球では無いことが分かったは、だってあの大きさの狼なんて普通現代日本には居ないどころか世界でさがしても狼なんて見ないだろ、しかもあんな草原でなんて特にだ。となるとやっぱ異世界かぁ、はぁぁぁ、普通俺ぐらいのお年頃なら、なんとも平凡な現実に飽きて「異世界いってみて~」、とか言うてるんだろうけど俺の場合そろそろ高校卒業して社会人として働き始めようってころなんだよなぁ、内定も貰ってたし「あと数ヶ月で卒業だから残りの学生生活エンジョイすんぜ~~」とか口走ってたのになぁ。)





「つ~か、こんな方向性でのエンジョイって何やねん!!せめて二年の前半位ならまだ、喜んだかもしれんが、もう社会にでる気満々だったわ!!」




などと文句を言っていると、急に下の方から。



ドン




と言う音が聞こえた。




「え、なんだ!?何で木が揺れてんだ!?」

 


と言い下に目を向けるとそこにはあの獣がいた。




「ま、まだ諦めてないんかい!?諦めが悪すぎだろうが!?」







徐々に木の揺れは強くなり次第に木に捕まっているのが難しくなる。






(くっそあいつ、よく見たら口からなんか吐いて木にぶつけてんじゃないかよ!?なんだ!?火?火の玉か!?やべー、このままじゃ気が倒れ始める前にこの木に火がついて上にいる俺が焼かれちまう!!) 







そうこう考えているうちにどんどんと木に火の玉をぶつける獣、そして、徐々にに火がつきはじめとうとう燃え始めた。






(くっそ、もう考えてもいられねぇ)





「ウォウ、ウォウ!!」






「上等だ!!こうなりゃ、覚悟を決めて賭けにでるっきゃねえよな!!」




そう言って近くにある枝二本ほど折りそれを一つ獣に向かって投げる


「ウオォラ!!」



と投げ木の枝はブンと投げられた。



「ウゥヲォウ」



そう、鳴きつつサッとか余裕でかわし、もう一度木の上の獲物に視線を向けたとき何故か獲物はもう自分の近くに来ていた、いや、正確には飛んでいた。



「ウオォォォォォ!!」





持っていた木の枝を前に突き出し獣に向けて落下していた、獣は投げられた木の枝を避けて獲物を見るため上に振り向いていた、そして余りにも予想外な獲物の行動を目撃し頭が混乱しもう回避に移れる余裕もなかった。





ドジュブ



という、音とともにそのまま新生はその獣に落下した。





そして、少しして身体を起こし新生は、獣を見た。




木の枝は獣の眼球に深く差し込まれており間違いなく即死であると、確認した。





「・・・・・お?おぉぉお!!オッシャー!!生き残ったぞーー!!」







自身の賭けが上手く行った安堵そして、この獣に勝ったという達成感が湧いてきたのだ。




そして






ブオン





「うお!?なんだ?」








どちらを奪いますか?


・スキル


・ステータス








と、表示されていた。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品