《完結》男が絶滅していく世界で、英雄は女の子たちをペロペロする

執筆用bot E-021番 

110話~身バレ~

 城壁沿いに小さな門があった。それが河港門になるのだろう。あらかじめエインの用意してくれていた小舟があった。ホントウに小さい舟だった。6人に数をしぼったのは正解だ。



 全員乗り込んだ。



 セイは小舟の中央におさまることになった。5人の女たちに囲まれるようなカッコウだ。5人はオールを握っていたのだが、あまり真剣に漕ぐ様子はなかった。5人ともランランと輝く目をセイに向けている。空いているほうの手でセイのカラダをまさぐってくる。



 どうも様子がおかしい。



「あ、あの……」



「クロカミ・セーコって名乗ってるけど、あんた実は男なんだろ」
 エインが穿つような目でそう尋ねてきた。



「え!」



「聞いたことがあるよ。クト村にレドって男にも女にもなれるヤツが、いたそうじゃないか」



「はあ」



「〝英雄印〟を持つクロカミ・セイは、他人の能力をもらうことができるんだってね。レドの魔法をもらって、女に変装してるってところだろう」



 当たっている。
 さすが、クランをあげて男を探し出すことを大義としているだけはある。



「……」
 どう応えれば良いのかわからず、セイは黙していた。



「男の姿になって見せてくれよ」


 エインがそう言って呼気を大きくした。呼気にあわせて胸が上下していた。軽く舌を出している。



 これ以上は、隠し通せないようだと観念した。



「わかりました。そしたら、修道院についたら……」



「いいや、ダメだ」
「ダメ?」



「陸に上がったら逃げられるかもしれないだろ。ここで、男の姿になって見せてくれよ」



 小舟はすでに岸辺から離れている。
 逃げようと思っても逃げられない。
 ある意味、この小舟の上は孤島だった。



「それより先に、修道院に行かないと」
「男の姿を見せてくれたらね」
「わかりました」



 セイは〝男女印〟のチカラをつかって、男に戻ることにした。5人の女たちの吐息が炎に変わったかと思った。熱い吐息がセイに吹き付けられた。


「男だ!」「ようやく男を見つけたわ」 と、からみついてくる。舟が、大きく揺れる。



「お、落ち着いてください。舟が沈みますって」



 さすがに舟がひっくりかえったら、冗談じゃすまない。女たちもそれは心得ているようで、いずまいをただした。



「ようやく正体を現したようだね。心配することはないよ。言い触らすようなことはしないから。そのかわり、たっぷり愛でてやるよ」



 さあ、私の唇から吸ってください――いいや私から――と肉欲にまみれた女たちの猛攻は、舟が修道院の横手につくまで続くことになった。

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