《完結》男が絶滅していく世界で、英雄は女の子たちをペロペロする
103話~入江へ向かう道中~
入江へ向かう道中――。
木々の茂みにはさまれた小道を歩いた。シドは大人しくついて来た。髪の色は違うがシラティウスとシドは並ぶと、ますます酷似していることがわかった。
「神の図書館とやらへが目的か?」
と、セイは切り出した。
それについて、何か情報を引き出せるかと思った。
「そう」
「なんなんだ。神の図書館ってのは」
「シルベ教の古い聖典に記されている。神の図書館にはすべての〝印〟が保管されている。そのなかに、〝完全印〟という印があるそうです」
「〝完全印〟……?」
「手にいれると、完璧な個体になれると聞いています。永遠の命が、手に入る」
「マジか」
「私はドラゴンハンターとして、すべてのドラゴンを屠るために、人を越えたチカラが欲しい。そのためにヤツらに手を貸しているのです」
ヤツら――というのは、タギール・ジリアルやマッシュ・ポトトのことだろう。
「よほどドラゴンが憎いんだな」
「男も嫌いです」
と、シドはセイのことを睨んできた。
「やっぱり、オレが男だって気づいてたか」
そう言ってセイは〝男女印〟による変装をといた。
「ドラゴンから男に、そして女になっているところを、私は目撃しています」
シドは淡々と述べる。
「はじめて会ったときだな」
「そう」
だからフィーの姿になって、シドはセイに接触をはかってきたのだ。
「父親がドラゴンと駆け落ちしたってのは、まあ、無責任なことだとは思うが――しかし、シラティウスを憎むってのは、チョット筋が違うだろう」
セイがそう言った。
シラティウスとシドの視線が衝突していた。2人とも無表情のままだ。が、その視線には互いへの敵意が込められているようにも見えた。
「ここまで来れば、もう邪魔は入らないのです
と、シドが足をとめた。
いつの間にか小道を抜けて、入江に到着していた。
木々の茂みにはさまれた小道を歩いた。シドは大人しくついて来た。髪の色は違うがシラティウスとシドは並ぶと、ますます酷似していることがわかった。
「神の図書館とやらへが目的か?」
と、セイは切り出した。
それについて、何か情報を引き出せるかと思った。
「そう」
「なんなんだ。神の図書館ってのは」
「シルベ教の古い聖典に記されている。神の図書館にはすべての〝印〟が保管されている。そのなかに、〝完全印〟という印があるそうです」
「〝完全印〟……?」
「手にいれると、完璧な個体になれると聞いています。永遠の命が、手に入る」
「マジか」
「私はドラゴンハンターとして、すべてのドラゴンを屠るために、人を越えたチカラが欲しい。そのためにヤツらに手を貸しているのです」
ヤツら――というのは、タギール・ジリアルやマッシュ・ポトトのことだろう。
「よほどドラゴンが憎いんだな」
「男も嫌いです」
と、シドはセイのことを睨んできた。
「やっぱり、オレが男だって気づいてたか」
そう言ってセイは〝男女印〟による変装をといた。
「ドラゴンから男に、そして女になっているところを、私は目撃しています」
シドは淡々と述べる。
「はじめて会ったときだな」
「そう」
だからフィーの姿になって、シドはセイに接触をはかってきたのだ。
「父親がドラゴンと駆け落ちしたってのは、まあ、無責任なことだとは思うが――しかし、シラティウスを憎むってのは、チョット筋が違うだろう」
セイがそう言った。
シラティウスとシドの視線が衝突していた。2人とも無表情のままだ。が、その視線には互いへの敵意が込められているようにも見えた。
「ここまで来れば、もう邪魔は入らないのです
と、シドが足をとめた。
いつの間にか小道を抜けて、入江に到着していた。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
3087
-
-
20
-
-
3395
-
-
147
-
-
59
-
-
221
-
-
4503
-
-
107
-
-
310
コメント