《完結》男が絶滅していく世界で、英雄は女の子たちをペロペロする
第72話~霊媒印の習得~
「うにゃーッ。よくやってくれた、よくやってくれた。これでワラワも無事に枕を高くして眠ることができるというものよ」
暗殺者であるロロナを捕えたことで、ニヤは上機嫌だった。大空洞に設置された巨人の手に寝そべって、たらふく酒を飲んでいる。捕まったロロナは今、牢屋の中に入れられている。
ちなみにキリアは部屋にいる。
2人だけで話したいのだ、とニヤがセイのことを呼びだしたのだ。用件はわかっていた。印のことだ。
「では、約束どおり〝霊媒印〟をいただいてもよろしいでしょうか?」
セイは男の姿に戻っていた。
「うむ。そうであったな。我の印はウナジのところにある。近こう寄れ」
「はい」
巨人の手の形に彫られた台座のうえに、セイは乗った。色気よりも酒気がつよく匂った。
ニヤは背中を向けて服を少しはだけさせた。黒と白と茶の3色髪を持ち上げると、白いうなじがあらわになった。大空洞全体が青いてかりを帯びている。そのため、白く細いうなじが、よりいっそう青白く見えた。
「見えるじゃろうか?」
「ええ」
ロウソクに灯った炎のような印が見えた。
「さあ、遠慮なく重ねると良い。男にナめられると思うと、我の腹が熱くなってくる」
「では、遠慮なく」
女体に触れるのは、セイは今でも緊張をおぼえる。獣人族とはいっても、人間の女性とそう変わりない。むしろ、独特な色気がある。
(まだ良い)
と、セイは安堵していた。
なにせウナジだ。
ぜんぜん問題ない。
ウナジに舌を這わせた。甘い。
「ひゃうっ……」
と、くすぐったそうにニヤが身じろぎする。
「ジッとしててください」
「わかっておる。なんというか……その〝英雄印〟は、ただの印ではないようじゃなぁ」
「ええ。他人の印からチカラをもらうことができますから」
「そうではない」
「え?」
ニヤは大きく息を吸い込んで、色っぽくため息を落としてみせた。セイからはニヤの背中が見える。最初よりも服がはだけている。白い肩甲骨があらわになっている。乳肉のふくらみもかいま見えた。呼気に会わせてかすかに乳肉が揺れている。思わず指で突いてみたくなる。白くてむっちりと膨らんでいた。
「何かこう――媚薬というかな。重ねられるときに、強烈な刺激が走る。オメーは、今まで何人の女と印を重ねてきた?」
「えっと……」
考えた。
まずレフィール伯爵。
それから、フォルモルとキリアとシラティウス。クト村のレド。都市サファリアのギルド長であるイティカ・ルブミラル。
「6人ですかね」
ニヤを入れると7人になる。
「6人か。まあ、自重しているといえば、自重しているほうではあるな」
「そりゃそうですよ。なんの不幸かは知りませんが、舌に印がありますからね。気安くナめさせてくれ――とは言えないですよ」
男の姿を容易にさらせないというのもあるし、女の姿であっても〝英雄印〟を見せると素性がバレるという怖れがある。片っ端からベロベロとナめ回していくわけにもいかないのだ。
「しかし、罪な印よのぉ。その6人の女はこの感覚を忘れることが出来ぬであろう」
「そう――なんですか」
ナめてばかりなので、セイにはその感覚がよくわからない。ロクな感覚ではないのだろう。
「まるで印のある部分が性感帯になってしまうような感覚を受ける。舌を這わせられるだけで、電流が走るかのようじゃ」
「はぁ」
曖昧に応じた。
そう言われると、ナめにくくなってくる。
「まあ良い。さあ、続けよう」
「ええ」
ウナジに顔を近づける。セイはニヤの背中におおいかぶさるようなカッコウになった。背中の肌は白くてスベスベしている。
舌を重ねる。
「はう……にゃうぅぅぅ」
とニヤは嬌声をあげた。
「大丈夫ですか?」
「う、うむ。問題ない。続けよ」
ニヤのカラダが激しく波打っていた。印の重なる感触があった。これで〝霊媒印〟というすこし変わったチカラを手に入れることになった。
「にゃははは……。ひとつ良いことを思いついた」
頬を桃色に染めてニヤは、悪そうな笑みを見せた。
暗殺者であるロロナを捕えたことで、ニヤは上機嫌だった。大空洞に設置された巨人の手に寝そべって、たらふく酒を飲んでいる。捕まったロロナは今、牢屋の中に入れられている。
ちなみにキリアは部屋にいる。
2人だけで話したいのだ、とニヤがセイのことを呼びだしたのだ。用件はわかっていた。印のことだ。
「では、約束どおり〝霊媒印〟をいただいてもよろしいでしょうか?」
セイは男の姿に戻っていた。
「うむ。そうであったな。我の印はウナジのところにある。近こう寄れ」
「はい」
巨人の手の形に彫られた台座のうえに、セイは乗った。色気よりも酒気がつよく匂った。
ニヤは背中を向けて服を少しはだけさせた。黒と白と茶の3色髪を持ち上げると、白いうなじがあらわになった。大空洞全体が青いてかりを帯びている。そのため、白く細いうなじが、よりいっそう青白く見えた。
「見えるじゃろうか?」
「ええ」
ロウソクに灯った炎のような印が見えた。
「さあ、遠慮なく重ねると良い。男にナめられると思うと、我の腹が熱くなってくる」
「では、遠慮なく」
女体に触れるのは、セイは今でも緊張をおぼえる。獣人族とはいっても、人間の女性とそう変わりない。むしろ、独特な色気がある。
(まだ良い)
と、セイは安堵していた。
なにせウナジだ。
ぜんぜん問題ない。
ウナジに舌を這わせた。甘い。
「ひゃうっ……」
と、くすぐったそうにニヤが身じろぎする。
「ジッとしててください」
「わかっておる。なんというか……その〝英雄印〟は、ただの印ではないようじゃなぁ」
「ええ。他人の印からチカラをもらうことができますから」
「そうではない」
「え?」
ニヤは大きく息を吸い込んで、色っぽくため息を落としてみせた。セイからはニヤの背中が見える。最初よりも服がはだけている。白い肩甲骨があらわになっている。乳肉のふくらみもかいま見えた。呼気に会わせてかすかに乳肉が揺れている。思わず指で突いてみたくなる。白くてむっちりと膨らんでいた。
「何かこう――媚薬というかな。重ねられるときに、強烈な刺激が走る。オメーは、今まで何人の女と印を重ねてきた?」
「えっと……」
考えた。
まずレフィール伯爵。
それから、フォルモルとキリアとシラティウス。クト村のレド。都市サファリアのギルド長であるイティカ・ルブミラル。
「6人ですかね」
ニヤを入れると7人になる。
「6人か。まあ、自重しているといえば、自重しているほうではあるな」
「そりゃそうですよ。なんの不幸かは知りませんが、舌に印がありますからね。気安くナめさせてくれ――とは言えないですよ」
男の姿を容易にさらせないというのもあるし、女の姿であっても〝英雄印〟を見せると素性がバレるという怖れがある。片っ端からベロベロとナめ回していくわけにもいかないのだ。
「しかし、罪な印よのぉ。その6人の女はこの感覚を忘れることが出来ぬであろう」
「そう――なんですか」
ナめてばかりなので、セイにはその感覚がよくわからない。ロクな感覚ではないのだろう。
「まるで印のある部分が性感帯になってしまうような感覚を受ける。舌を這わせられるだけで、電流が走るかのようじゃ」
「はぁ」
曖昧に応じた。
そう言われると、ナめにくくなってくる。
「まあ良い。さあ、続けよう」
「ええ」
ウナジに顔を近づける。セイはニヤの背中におおいかぶさるようなカッコウになった。背中の肌は白くてスベスベしている。
舌を重ねる。
「はう……にゃうぅぅぅ」
とニヤは嬌声をあげた。
「大丈夫ですか?」
「う、うむ。問題ない。続けよ」
ニヤのカラダが激しく波打っていた。印の重なる感触があった。これで〝霊媒印〟というすこし変わったチカラを手に入れることになった。
「にゃははは……。ひとつ良いことを思いついた」
頬を桃色に染めてニヤは、悪そうな笑みを見せた。
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