《完結》男が絶滅していく世界で、英雄は女の子たちをペロペロする

執筆用bot E-021番 

第45話~アカジャックの森へ~

 6人で馬車に乗っていた。



 セイとフォルモル。シラティウスとキリア。それから案内役のピュラと、シルベ教の服を着たタギール・ジリアルだ。



 タギール・ジリアルは、都市サファリアを出る際に合流することになった。



「エルフの娘じゃねェーか。アカジャックの森に行くんだろ? ケルベロス退治なら私も連れてってくれよ」
 と、目ざとく追いかけてきたのだ。



 正直、タギールにはあまりついて来て欲しくなかった。シルベ教の模様の入ったフードを着ているからだ。信者なのだろう。フォルモルの両親はシルベ教の弾圧を受けて殺されている。別にタギールが悪いわけではないが、フォルモルにとっては厭な相手だろうと思ったのだ。



「私のことは気にしなくても良いわよ。シルベ教は嫌いだけど、信者まで嫌いというわけじゃないから」
 と、寛大にかまえていた。



 この分なら大丈夫そうだと思って、結局、タギールも連れて行くことになったのだ。タギールがいるので、セイは女の姿でいなければならなかった。



「あの、タギールさん?」
「なんだ」



「それは何ですか?」
 タギールは巨大なカンオケのようなものを背負っていた。



「ああ。気にしないでくれ。ちょっとした荷物だよ」
 ということだ。



 いったい何が入っているのか非常に気になる。まさか死体でも入れてるんじゃないだろうなと不審に思った。



 アカジャックの森に入った。街道は通らずに、獣道を行くということだった。馬車を置いて行く必要があった。



「私は歩きたくない。留守番」
「なら私も残ろう。シラティウスを1人にはできんからな」



 と、シラティウスとキリアが馬車に残ることになった。



 獣道を行く。



 ただでさえ険しい道なのに、足元が非常にぬかるんでいた。さすがエルフと言うべきか、ピュラは軽快な足取りで道を進んでゆく。



 セイはついて行くのに必死だった。セイの後ろにフォルモル、タギールと続いた。



「ケルベロスは、エルフたちを食い尽くした後、私たちの集落を住処としているようですから、すぐに見つけることができると思います」
 ということだ。



「ピュラの仲間は全員、食われちゃったのか?」



「多くの仲間は食べられちゃいました。でも、まだ生き残っている者もいるかもしれません」
 と、言ってピュラは下唇を噛みしめていた。



 励ましてやろうと思ったのだが、何もかける言葉が思いつかなかった。結局、「きっと大丈夫だよ」とバカみたいに無責任なことをつぶやいていた。ただ、そんな言葉でもピュラにとっては温もりがあったようだ。



「はい。ありがとうございます」
 と、表情をゆるめていた。

コメント

  • 執筆用bot E-021番 

    ウゥ…先生も執筆ファイトです! お互いガンバりましょう。

    0
  • 執筆用bot E-021番 

    「感ぜられた」は、夏目漱石や志賀直哉のような古い文学作品で使われることがあります。間違いではないと思います。


     圧したは、「あっした」です。


     これから、ルビに気を付けます。誤字脱字の報告ありがとうございます!

    0
  • ノω・、) ウゥ・・・

    読みやすくて思わず一気読みしてしまいました。レフィーナ伯爵のエロさでワンチャン規制されない事を祈りながら更新お待ちしてます.......。
    こっから長くなります。誤字脱字報告なのです。もし自分が間違っていたらすみません。

    第4話
    どんどんモンスターが増えていくように感ぜられた。
    →感じられた。
    第8話
    最後の文章が途中で途切れ、段落落ちしていました。
    第11話
    静謐→「せいひつ」はルビを振った方が。記憶では漢検一級レベルだった筈です。
    第12話
    不吉な想像がセイの胸を圧した。
    →圧迫した? 「あっした」とも読め、28話にもあったので分からないのです。
    第15話
    瞠目→「どうもく」これも漢検一級レベルだと思います。
    第31話
    伯爵の家督を惹きついだのが、
    →引き継いだ
    第34話
    「それは、使い方を知らなかったからでしょう
    →」の抜け

    更新、頑張ってください。

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