《完結》男が絶滅していく世界で、英雄は女の子たちをペロペロする

執筆用bot E-021番 

第40話~宿~

 宿。5人部屋だった。寝室と居室がついていた。寝室には5つのベッドが並べられていた。そのうちの1台にはすでに、エルフの娘が寝かされていた。居室にはイスとテーブルがある。そして暖炉が備え付けられていた。



「あのー」
「なにかしら?」
 セイの問いかけにフォルモルが応じる。



「5人部屋って、寝るときはオレもここで寝るんですかね?」



「そうよ」



「オレだけ別の部屋、ってわけにはいかなかったんでしょうか?」



 他の部屋は満室だったのだ、仕方あるまい。この部屋には暖炉もついていたし――とキリアが言った。



「同じ部屋だと不服? けっこういい部屋だと思うけど」
 フォルモルが居室のイスに腰掛けて尋ねてくる。



「いや。不服とかじゃなくて、オレは男なんで同じ部屋だといろいろと不都合があるか――と思いまして」



 たまには1人でくつろぎたい。



「でも一部屋でまとめたほうが、安上がりでしょう。レフィーさまから旅の資金はもらってるけど、節約しなくちゃ」



「そう――ですか」
 他が満室だというのなら、文句を言っても仕方がない。



「それに今は、セイも女性の姿をしてるんだし問題ないんじゃない?」



「はぁ」
 そういう問題なのだろうか。



「エッチなこと考えてるんでしょう」
「考えてませんよ!」



 破廉恥なことをしでかしたら、叩きだしてやる――このスケベ――とキリアとシラティウスに言葉をブツけられた。



 理不尽だ。



「さすが都市の宿と言うべきかしら。ちゃんとお風呂もついてるみたいよ。冷えたカラダを温めに行きましょうか」



「え!」
 セイは困った。



 人前で男の姿に戻るわけにはいかない。さりとて、女の姿のまま他の者たちと一緒に入るわけにもいかない。



「一緒に来る?」
 と、フォルモルはセイに歩み寄ってきた。
 人差し指で、セイのアゴを軽く持ち上げてきた。



 カラカわれているとわかっていても、いまだに変な緊張をおぼえる。純情な男心を弄ばないで欲しい。



「冗談じゃないですよ」



「心配しないで。今はダメだけど、夜中にこっそり入れば良いから」



「そうさせてもらいます」



 良かった。
 セイは安堵の息を漏らした。



「とりあえずエルフちゃんが目が覚めるまでは、ここでユックリさせてもらいましょう。モンスターに関する情報も、この都市にいれば集まってくるだろうし。ここはちゃんと都市として機能してるみたいだし」



「そうですね」



「それじゃあ、お風呂に行ってくるから、お留守番よろしく」



 エルフに変なイタズラをするんじゃないぞ。変なことしたら許さないから――とキリアとシラティウスが一言残して出て行った。



「オレもケガ人を襲うほどクズじゃないですよ」


「あら? じゃあ、ケガしてなかったら襲ってたの?」



「襲いませんよ!」



 冗談よ――とフォルモルが出ていった。
 いっきに静かになった。エルフの寝息がやさしく響いていた。薪と火打金があった。暖炉に火をいれて、セイも濡れたカラダを乾かすことにした。



(炎を操る印も、どこかで手に入れておきたいな)
 と、思った。

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