《完結》男が絶滅していく世界で、英雄は女の子たちをペロペロする

執筆用bot E-021番 

第35話~クト村~

 クト村。
 木造家屋の民家が建ち並んでいる。



 都市は石材や漆喰で組み上げられたものが多い。一方、農村では木造建築の建造物が多かった。村の周囲は農地になっている。その農地にて女たちが手に槍を持って、ゴブリンと戦っていた。



 目視できるかぎりでは女が8人、ゴブリンが5匹いる。



「いかんッ」



 キリアがあわてて立ち上がり、キャリッジの天井に頭をブツけていた。痛つつつ……と頭をおさえている。



「オレが行きましょう。キリアは馬車をお願いします」



「わかった」



 戦えないわけではないだろうが、フォルモルの印は戦闘には向いていない。シラティウスはドラゴンになるという圧倒的なパワーを持っているが、民家では被害を増やしかねない。万が一にそなえて馬車の守りを薄くするわけにもいかない。セイが行くのが、最適だろう。



 セイは槍を構えて、キャリッジをとびだした
 槍を構えて、身を低くする。



 農地を駆けた。
 茂っていた緑がセイの疾駆にあわせて、踏み倒されていった。



「せやァ」
 異常なまでの低姿勢から、穂先を突き出した。



 女と交戦していたゴブリンの腹を貫いた。



「グェェェッ」
 と、緑の血を散らした。



 まずは1匹。



 8人の女たちがセイを見つめた。気の緩むような気配をみせた。だが、すぐに槍の穂先をセイにも向けてきた。セイが男だからだ。



「心配ありません。オレはモンスターではないのでッ」



 呼びかけた。
 その声に反応したかして、2匹のゴブリンがセイに跳びかかってきた。



 腕にチカラを込める。キリアの筋力増強魔法。刀剣のように槍で払い切りを振るった。槍の柄の部分がゴブリンのワキバラを打った。



「らぁぁッ」



 裂帛の気合いを発して、もう一匹もまとめて吹き飛ばした。雨でぬかるんだ農地に、2匹のゴブリンが深く埋まった。



 これで3匹目。



「お、男じゃないのか?」
 女のひとりが尋ねてきた。



 亜麻色の髪をベリーショートにした女性だった。ブリオーを着ているが、濡れて肌に張り付いていた。



「男です。男ですけど、モンスターにはなりませんッ」



 今度はその女性にゴブリンが跳びかかる。



「危ない!」



 脚にチカラを込める。
 筋力増強魔法は走る速度をあげるのにも使える。



 ちょうどゴブリンと女性のあいだに割って入るような形になった。



 ゴブリンが爪で引っ掻いてきた。セイは槍の柄でその爪を受け流した。2、3秒つばぜり合いになった。ふとチカラをゆるめる。ゴブリンが前のめりになった。好機! ゴブリンの緑色の後頭部をコブシで叩きつけた。



「ぐへぇぇぇッ」
 断末魔とともに、後頭部がはじけ飛んだ。



 4匹目。



「キャァ」
 女の叫び声。



 ゴブリンの爪が腹をつらぬいていた。セイは今度はその女性のほうに駆ける。女性の腹部に爪を突き刺しているゴブリンを蹴り飛ばした。地面に倒れ伏したゴブリンの脳天を狙って槍を走らせた。



 5匹。
 全滅させた。



「あなた……。すごいんですね」
 腹をえぐられていた女が、苦しそうにそうつぶやいた。



「アンヌ大丈夫?」「大変。このままだと死んじゃう」「いやよ。アンヌ!」と女たちは一斉に駆け寄ってきた。



「これぐらいならぜんぜん大丈夫です。ジッとしててくださいよ」



 今度は、治癒魔法だ。

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