俺の考えはあたらない

大空 ヒロト

紅葉の面倒 2

桜はもうほとんど散ってしまった。外は雲一つないくらいに晴れている、ひなたぼっこでもしたくなるほどに。
あの凍りついた日から2週間くらいがたった。今日はあの日約束した、紅葉に勉強を教える日だ。
……勉強をする場所は俺の家だ。どこかほかのところでやろうと言ったのだが紅葉に
「竜介君の家がいい」
と押し切られててしまった。緊張してもしかたがないのだが、女の子が家に来るとゆうだけでむだにドキドキしてしまう。家、汚くないだろうかなどとむだに考えながらのたうちまわっているあいだに、

ピンポーン

とチャイムがなった。
どうやらきたようだ。この前家を教えたんだが迷わずこれたようだ。

「はーい」

玄関をあけるとそこにはまたもやまぶしいくらいの笑顔でしかも服装もきれいですこしみとれてしまった。
………きれいだった。

「どうしたの?」

「あ、いやなんでもない あはは…」

「そう?まぁいいや。おじゃましま~す」

「ああ、どうぞ」

変な感じだ。最近だれも家に来てなかったししかも女の子が家にいる。

「どうしたの~?はやく勉強教えてよ~」

「わかってるよ」


     ─20分後─

「よくそんなんで高校入れたなおい!」

紅葉の学力は中1レベルだった。しかもほぼすべての教科が。

「はぁ、しょうがないなこれは。基礎からおぼえていくか。」

「うん。迷惑だったらやめてもらってもいいからね。」

「そんなことはないから安心しろ。」

「ありがとう」

「ただ、自分でも勉強しろよ」

「うぅ…」

こんな感じで勉強会は続いていった。



「はぁとりあえずこんなもんだろ」

「うん、そうだね。今日はありがと~」

「あぁどういたしまして。今何時だ?げっ!もう6時すぎてんじゃねぇか!?

「わわっほんとだ~」

「のんきだなおまえは…女子が男子の部屋にこんな時間までいるんだぞ。」

「だね~」

「はぁ…とりあえずもうおそいんだから早く帰れよう」

「そうだね。うん、おじゃましました。」

紅葉はそう言い玄関をでた。
1秒後
ガチャン!

「外!外暗いじゃん!」

「そんな声とものすごい速さでもどってきた。」

「だから言っただろもう6時すぎだって」

「こんなに暗いとはおもわなかったんだよ~」

こんなにって…まだうっすらあかるいんだがこれが怖いんならお化け屋敷とかはいったらどうなるんだろうか。少し興味がわいた。それをなんとか押さえ込みながら

「じゃあどうするんだよ」

「家までおくってくれない?もしくは泊まらせて~」

「は、はぁ!?な、なにいってんだよ!」

「あ、あかくなった~冗談にきまってるじゃん」

「あぁもう、おくっていくよ!」



「ここか?」

「うん、ありがとう。おくってくれて。
ああ。勉強しろよ」

「わかってるよ~」

「おやすみ」
「おやすみ~」



   帰り道

はぁ、今日はなんかすごいつかれたな。でも紅葉も喜んでくれてたしなにより俺もなんか楽しかったからな。

ピーポーピーポー
救急車が俺の横を通り過ぎていった。このとき俺はとても言葉にしずらい、けど何か大切なような変なものをかんじていた。

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