黄金(きん)と壮麗の華

リナ

Wonder 現在編-36 ルイの正体

読んで下さりありがとうございます。

後、数話でこの作品も終わりになってしまうと思います。

どうか最後までお付き合いください。

それでは本編始まります!


ルイ)「来てくれると思っていました。」

アリス)「当たり前よ。本当にあなたに勝ったら、レオンを返してくれるのよね……?」

アリスは疑うような視線をルイに向けた。

ルイ)「もちろんです。私は嘘は言いません。」

アリス)「そう。ならいいわ。」

「少し質問していい?」

ルイ)「何なりと。」

アリス)「あの偽レオンは完全にレオンじゃないなんて言い切れないほどレオンそのものだった。」

アレ・・は何?」

ルイ)「アレはレオンの髪の毛を依り代として作り出した物です。それに暗示をかけた。」

アリス)「そう。じゃあ、もう一つ。あなたは誰?」

アリスはルイに鋭い視線を向けた。

ルイ)「・・・・アリス様は、ロキシ・ネーストリアを覚えておりますか?」

アリスは何故そんなことを聞くのだろうと不思議に思いながらも答えた。

アリス)「ええ。私に9歳の時、婚約を申し込んだ人よ。断ってからは姿を見ていないわ。」

ルイ)「それは、あなたのせいですよ…………。」

アリス)「え?」

アリスは目を丸くした。

ルイ)「私は、ロキシ・ネーストリアの弟、ルイ・ネーストリアです。」

アリス)「そんなっ!!ロキシ殿に兄弟はいないと聞いていたわ!」

ルイ)「公はそうですね……。私は愛人の子ですから。」

「でも、こんな私にも兄上は優しくしてくれました。とても優しい方だったのです。あの日までは……。」

「あなたが兄上の婚約を断った日から、兄上の様子がおかしくなりました。」

「最初は部屋に引きこもり、それからだんだんと寝たきりの生活になっていきました。」

「その後食事をしなくなり、とうとう亡くらられました。」

アリス)「えっ………。そんなっ!!」

ルイ)「私はあなたを恨みました。あなたの大切なものは全て奪ってやろうって。」

アリス)「だ、だからってレオンを巻き込むのは許されない!」

アリスはただ純粋に怒った。

ルイ)「・・・でも、そうまでしてもあなたは許せない!」

「約束通り、あなたが勝ったらレオンを解放します。でも、負けたらその時はあなたもろとも…………。」

アリス)「分かってるわ。・・・・・最終決戦ゲームを始めましょうか。」

ルイ)「はい。もちろんです。」

そう言って二人は向かい合った。


同時刻

[・・・・・。]

[連絡しなければ、碧様達に!]

ある者がアリスの為に動き出そうとしていた。


読んで下さり、ありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!

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