黄金(きん)と壮麗の華

リナ

Wonder 現在編-21 強烈な人物

読んで下さりありがとうございます。
それでは本編始まります。


琥珀の家の前に着いた麗花はピンポンを押した。

琥珀)「はい?今、出ます。」

琥珀)[今日、宅配とか頼んでたっけ?]

琥珀が出てくる。

琥珀)「って、麗花!?」

麗花)「えっと、琥珀。大丈夫?」

琥珀)「えっ、何が?」

琥珀は訳の分からない様子で麗花に訊く。

麗花)「えっ、昨日元気なさそうだったって、蘇芳が言ってて。」

琥珀)「あっ、そうなんだ。心配してくれてありがとう。」


琥珀)「………えっと、中、入ってく?」

麗花)「ううん。今日は琥珀が心配で来ただけだから、じゃあね!」

そう言って麗花は去って行った。



ハイト)「お帰りなさいませ、アリス様。」

アリス(麗花))「ええ、ただいま。」

アリス)「ねぇ、ハイト。やっぱり転校生の楓について調べて欲しいの。くれぐれも極秘に。」

ハイト)「かしこまりました。」

アリス)[うーん…………。何だろう?あの感じを知ってるような気がするのに思い出せない。何の一族なの?]

アリスは一人静かに悩んでいた。

アリス)[まぁ、とりあえず私は公務をやらなきゃな…。]


ドンッ

バタバタッ


アリス)[ん、何の音?まさかアイツが帰って来た!?]

ハイト)「アリス様。叔父様が帰ってらっしゃいました。」

アリス)[やっぱりね…………。ああ、面倒くさい。]


叔父)「アリス、愛するこの儂が帰って来てやったぞ。」

アリス)「……………お帰りなさいませ、叔父様。」

叔父)「なんだ!その返事は、態度は!!お前はいつもなんでそんなに偉そうなんだ!!」

叔父)「儂が帰って来たら、頭を地面にこすりつけて出迎えるのが礼儀じゃろうが!!」

頭に血が上った叔父はアリスのお腹を思いっきり蹴った。

何回も何回も蹴り続ける。

アリス)「ガハッ、ガハッ………。」

アリス)「……申し訳ございません。叔父様。」

叔父は気の済んだようにほくそ笑んだ。

そして、アリスの部屋から出て行った。

アリス)[いつも以上に強烈だったな………。]

ハイト)「……大丈夫ですか?」

アリス)「ええ、なんとか。ハイト、よく我慢できたね……。でも、叔父様を睨み付けるのはやめなさい。バレたらハイトまで蹴られるわよ。」

ハイト)「むしろ、私を蹴ればいいのです。アリス様があんな辱めを受ける必要なんて………。」

アリスは微笑んだ。

アリス)「ハイトは優しいわね。もう少し、自分の心配をしなさい。」



学園

楓)「麗花さん~!一緒にお昼食べましょうよ。」

麗花)「いやよ。絶対嫌。」

楓)「まあまあ、そう言わずに~。」


碧)「麗花っ、先生が呼んでる!」

麗花は碧の方へ向かう。

麗花)「……先生は?」

碧)「ああ、ごめん。嘘なの。麗花、困ってたでしょ?」

麗花)「ありがとう。助かった。」

麗花は私に感謝した。



私達はついて来る楓を巻いて、いつものように事務所に寄った。


ピンポーン

蘇芳)「ああ、どうぞ入って。」


琥珀)「で、最近、依頼がばったり途絶えてるから、どうしようって話しだったよな?」


チリンッ


麗花のスマホに着信が入る。

スマホの画面を見た麗花の顔は蒼白になっていった。

麗花)「ごめん。来たばっかりでなんだけど、帰らなきゃ。」

麗花は珍しく焦った様子で帰ろうとした。

蘇芳)「あっ、ちょっと待って。」

蘇芳はとっさに麗花の腕を掴んだ。

麗花)「いたっ!!」

麗花が悲鳴を上げる。

蘇芳)「えっ、ごめん。」

蘇芳)[あれっ、俺、そんな強く掴んでないよな………。まさか……。]

蘇芳)「麗花っ、ごめんっ!!」

蘇芳は先に謝ると麗花の腕の袖をまくった。


麗花以外)「「「「「これはっ!!」」」」」

そう。

麗花の腕は、、、

あざだらけだった。

ところどころに内部出血も見られた。


読んで下さりありがとうございました。
次話もよろしくお願いします!




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